この曲“Reelin' In The Years”はスティーリー・ダンのデビュー・アルバム『Can't Buy A Thrill』(1972)に収録からのシングルでした。“Do It Again”(全米最高位6位)に続く、シングルカットで全米チャートでは最高位11位でした。イントロからのギターも印象的です。
 しかしデビューアルバムでこの洗練されたサウンド、クオリティ…。ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーのコンビ、やっぱりあらためて...スゴイよ。

Do It Again / ドゥ・イット・アゲイン1973 ♯6 


◆この曲、なかなか解釈も難しく、和訳にあたって、この曲のSongfactsの情報を参考にしました。

・「Reelin' In the Years」はドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーによって作詞・作曲され、フェイゲンがボーカルを担当している。
・フェイゲンとベッカーは、彼らの作品にありがちなことだが、この曲の意味や作詞の経緯について一貫して口を閉ざしている。しかし、一般的には、恋人に他の男性と別れを告げられた男性が、元恋人を貶め、自分を崇め奉ることで失恋の痛みを表現していると解釈されている。
・「大学での週末は計画通りにはいかなかった」という歌詞は、後にスティーリー・ダンの曲「マイ・オールド・スクール」の題材となったバード大学での麻薬摘発事件への自伝的な言及ではないかと疑う人もいる。
・2017年、ローリング・ストーン誌はこの曲を「スティーリー・ダンのトレードマークとなる雰囲気の初期の代表例であり、元恋人への皮肉な別れの歌を軽快なシャッフル・グルーヴに乗せ、エリオット・ランドールの白熱したギター・プレイで全体をまとめ上げている」と評した。


あっでもメンバー自身は「気に入ってない」ようです(;^_^A。

 2009年9月17日号のローリング・ストーン誌で、ドナルド・フェイゲンは「バカバカしいけど効果的だ」(It's dumb but effective)と語り、ウォルター・ベッカーは「全然面白くない」(It's no fun.)と付け加えました。



0413RK8639

Songwriters Walter Becker, Donald Fagen

Released in 1973
US Billboard Hot 100 #11
From the Album“Can't Buy a Thrill”

*原詞は太字

Your everlasting summer
You can see it fading fast
So you grab a piece of something
That you think is gonna last

Well you wouldn't even know a diamond

If you held it in your hand
The things you think are precious
I can't understand

“永遠に続くはずだった夏”も
もう急速に色あせていくのがわかる
だからきみは しがみつこうとするんだ
永遠に続きそうな“何かの欠片”に

でもさ たとえ手のひらに
ダイヤを載せられても
それがダイヤだって気づきもしないのさ
きみが“価値がある”と思ってるものは
僕にはまったく理解できないよ

Are you reelin' in the years
Stowin' away the time
Are you gatherin' up the tears
Have you had enough of mine

Are you reelin' in the years
Stowin' away the time
Are you gatherin' up the tears
Have you had enough of mine

きみは過ぎていく年月に
必死で巻き戻しをかけてるのか
時間を箱に押し込んで
見ないふりでもしてるつもりなのか
涙ばかり集めて
僕の涙なんて もううんざりなんだろ

You been tellin' me you're a genius
Since you were seventeen
In all the time I've known you
I still don't know what you mean

The weekend at the college
Didn't turn out like you planned
The things that pass for knowledge
I can't understand

きみは17の頃から
自分は天才だって言い続けてきた
でも僕はきみと出会ってからずっと
一度もその意味がわかったことないよ

思い描いていた“輝かしい未来”なんて
結局どれひとつとして実現しなかった
きみが“知識”だと思ってるものも
僕には理解不能だよ

Are you reelin' in the years
Stowin' away the time
Are you gatherin' up the tears
Have you had enough of mine

Are you reelin' in the years
Stowin' away the time
Are you gatherin' up the tears
Have you had enough of mine

きみは過ぎていく年月に
必死で巻き戻しをかけてるのか
時間を箱に押し込んで
見ないふりでもしてるつもりなのか
涙ばかり集めて
僕の涙なんて もううんざりなんだ

I spend a lot of money
And I spent a lot of time
The trip we made to Hollywood
Is etched upon my mind

After all the things we've done and seen

You find another man
The things you think are useless
I can't understand

僕はたくさん金を使い
たくさんの時間をきみに費やした
ハリウッドへ行った旅だって
今でも鮮明に覚えている

でもあれだけ一緒に見て経験したけど
結局きみは別の男を選んだ
きみはあの時間を“無駄”だと思うのさ
僕には理解できないけれど

Are you reelin' in the years
Stowin' away the time
Are you gatherin' up the tears
Have you had enough of mine

Are you reelin' in the years
Stowin' away the time
Are you gatherin' up the tears
Have you had enough of mine

過ぎていく年月に
必死で巻き戻しをかけてるのか
時間をしまい込んで
全部なかったことにしたいのか
涙をかき集めて
僕の涙なんて もうたくさんなんだろ

(Words and Idioms)
pass for=〜として通用する、〜として通る

日本語訳 by 音時


i-img1200x1200-1689054817jz0csa1372302

スクリーンショット 2026-05-30 062528
この曲はLPではB面トップ。邦題は“イアーズ”と読ませる!?

スクリーンショット 2026-05-30 070838
ん?「輝く季節」という邦題もあるな。こっちを採用します(笑)


◆和訳は、かなり恨み、皮肉、毒を効かせた…つもりです(^_^;)。

The weekend at the college  は直訳すると「大学の週末」で、もちろんそのもの直接指してる場合もあるかと思いますが、思い描いていた“輝かしい未来”、と意訳しました。(やり過ぎでしょうか)

…僕は潔くない、この曲の主人公の態度や考え方は好きではありません…(^_^;)。


Reelimages


◆イントロや途中のギター・ソロ、なかなかいいなぁと思っていたら、やはり評価が高いんですね!ギターはエリオット・ランドール。こちらもSongfactsからの情報です。

 スティーリー・ダンのメンバーではなかったセッションミュージシャンのエリオット・ランドールは、この曲のレコーディング中にスカンク・バクスターにスタジオに招かれ、ギターソロを演奏することになった。これはウォルター・ベッカーとドナルド・フェイジがスタジオミュージシャンを起用した最初の例の一つであり、彼らの4枚目のアルバムまでには、ほぼすべてのメンバーがスタジオミュージシャンになっていた。ランドールは彼らのアルバム『ケイティ・リード』と『ザ・ロイヤル・スキャム』にも参加している。

ランドールのギターソロは、レッド・ツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジから絶賛された。1999年1月号のクラシック・ロック誌によると、ペイジはこのソロを自身のお気に入りのギターソロだと語っている。
おお、星船さん、情報ありがとうございます!

Elliott Randallはですが、この曲のギターで有名になり、様々なアーチストのギターを担当するようになったそうで、カーリー・サイモンやピーター・ウルフ、ピーター・フランプトンなどのバックを務めることになります。Irene CaraのNo.1ソング"Fame"の特徴的なギターも彼の演奏です。

星船さんブログ  ビルボード・チャート日記 Ver.2
https://billboard-at40.hatenablog.com/entry/2026/05/28/200000


◆Midnight Specialからのステージ動画です。ジェフ“スカンク”バクスターのギターもいい!
ドナルド・フェイゲンもこういう歌い方するんだ。カッコいいです。
コーラスは女性ボーカル隊です。