このブログのコメント欄にてお二人の方から、こちらの番組をご紹介いただきました。
キリスト教の「聖書」を1960~70年代のロックアーティストたちはどのようにとらえてきたのか?…NHKラジオ『カルチャーラジオ 芸術その魅力』
12月のテーマは「ロック史の中の聖書」。翻訳家の朝日順子さんの解説です。
カルチャーラジオ 芸術その魅力 - NHK
聴きました!いや~、面白かったです!
(おすすめいただいた「午前四時」さん、「野うさぎ」さん、ありがとうございます!)
◆洋楽和訳ブログをやっていて、なにか登場人物が奇妙な行動を取ったり、何か難しいいい方をしていたり...解釈がよくわからない箇所にぶつかることがよくあります。その時、調べてみると…「聖書」をモチーフに、聖書を踏まえている歌詞だった、ということもよくあります。
日頃から無宗教の僕であり、キリスト教の教えを知らない身であるからして、僕にわかるはずはないのですが、聖書がモチーフであることがわかったら、その時だけでも僕は自分をその宗教の信者さんになったつもりでいろいろ空想・想像してみます。すると、その行動や表現がすうーっと落ちてきたりすることもあります。(←気のせいかも)(;^_^A
その歌を書いたソングライターの想いをより深く知り、その曲の魅力をさらに味わうためにも、聖書についての理解をできるだけしていきたいと思っています。そんな自分にピタッとはまった番組でした。朝日順子さん、マジ崇拝...!
◆ちなにに 第1回は
・ビーチ・ボーイズ“God Only Knows”(僕の和訳記事)
・ビートルズ“Eleanor Rigby” (僕の和訳記事)
・ドリー・パートン“Coat Of Any Colors”
を取りあげ、解説いただきました。
(2025年12月13日(土)午後7:00配信終了 それまではまだ聴けますよ~)
カルチャーラジオ 芸術その魅力 - NHK
上2曲はすでにこのブログで訳していますが、“掘り下げが甘い”ことを痛感しました。恥ずかしい…。いずれ修正したいと思っております…(-_-;)。
◆ドリー・パートンのことを、番組では朝日さんが“日本で言えば 美空ひばりさんくらい有名”と言ってました(ドリーはまだ健在ですが)(;^_^A。「いじめ」や「家族愛」「自分らしく生きればいい」など、教えくれる歌...とも、聖書との関係もおっしゃっていました。
以下は、ほとんど番組のなかで朝日さんがお話していただいていた話です。
WikipediaやSongfactsなどのページで調べたことでまとめた記事になります。
ドリーは、この曲について、ドリーはめちゃ気に入っている曲のようです。
(この曲のSongfactsページより)
この曲はパートンのヒット曲の一つであり、彼女自身の作曲の中でも特にお気に入りです。(中略)
パートンはテネシー州ローカストリッジで12人兄弟の4番目として貧困の中で育ち、母親は本当に彼女のためにこんなコートを作ってくれたのです。クラスメートたちは彼女をからかいましたが、パートンはそのコートを誇りに思い、たとえ裕福ではなかったとしても、他のもっと重要な面で豊かであることを彼らに理解させようとしました。
それではこの曲の歌詞と日本語訳です。パートンはテネシー州ローカストリッジで12人兄弟の4番目として貧困の中で育ち、母親は本当に彼女のためにこんなコートを作ってくれたのです。クラスメートたちは彼女をからかいましたが、パートンはそのコートを誇りに思い、たとえ裕福ではなかったとしても、他のもっと重要な面で豊かであることを彼らに理解させようとしました。

(Dolly Parton)
Released in 1971
US Billboard Country Chart ♯4
From the Album“Coat of Many Colors”
*原詞は太字
Back through the years
I go wandering once again
Back to the seasons of my youth
I recall a box of rags that someone gave us
And how my mama put the rags to use
長い年月をさかのぼり
私はまた想い出にひたってる
私はまた想い出にひたってる
子どもの頃に戻っているの
誰かがくれた 布切れの箱を思い出す
そして ママがその布切れを
とても上手に使ったていたことを
とても上手に使ったていたことを
There were rags of many colors
every piece was small
every piece was small
And I didn't have a coat
and it was way down in the fall
and it was way down in the fall
Mama sewed the rags together
sewing every piece with love
sewing every piece with love
She made my coat of many colors
that I was so proud of
that I was so proud of
色とりどりの布の切れ端
どれもみんな 小さい布
どれもみんな 小さい布
私はコートも持ってなかったし
秋も深まっていた季節
秋も深まっていた季節
ママは布を一つ一つ
愛情を込めて縫ってくれた
愛情を込めて縫ってくれた
ママが作ってくれた色とりどりのコート
私はそれが誇らしかった
私はそれが誇らしかった
As she sewed, she told a story
from the Bible she had read
from the Bible she had read
About a coat of many colors
Joseph wore and then she said
Joseph wore and then she said
Perhaps this coat will bring you
good luck and happiness
good luck and happiness
And I just couldn't wait to wear it
and momma blessed it with a kiss
and momma blessed it with a kiss
ママは縫いながら話をしてくれた
以前読んだことのある聖書の物語で
以前読んだことのある聖書の物語で
ヨセフもこんな
色とりどりのコートを着てたんだって
ママが言ってた「このコートはあなたに
幸運と幸せをもたらすかもしれない」って
色とりどりのコートを着てたんだって
ママが言ってた「このコートはあなたに
幸運と幸せをもたらすかもしれない」って
私は早く着たくてたまらず
ママはキスで祝福してくれた
ママはキスで祝福してくれた
My coat of many colors
that my mama made for me
that my mama made for me
Made only from rags
but I wore it so proudly
but I wore it so proudly
Although we had no money
I was rich as I could be
I was rich as I could be
In my coat of many colors
my mama made for me
my mama made for me
ママが作ってくれた
色とりどりの私のコート
色とりどりの私のコート
ぼろ布だけで作られていたけど
私はそれを着るのが自慢だったの
私はそれを着るのが自慢だったの
お金はなかったけど
私はこれ以上ないほど裕福だった
私はこれ以上ないほど裕福だった
ママが作ってくれた
色とりどりのコートを着ていると
色とりどりのコートを着ていると
So with patches on my britches
and holes in both my shoes
and holes in both my shoes
In my coat of many colors
I hurried off to school
I hurried off to school
Just to find the others laughing
and making fun of me
and making fun of me
In my coat of many colors
my mama made for me
my mama made for me
ズボンには継ぎ目があって
両方の靴に穴があいていたけど
両方の靴に穴があいていたけど
私は色とりどりのコートを着て
学校へ急いで行ったわ
学校へ急いで行ったわ
でも みんなが笑って
私をからかうのがわかった
私をからかうのがわかった
ママが作ってくれた
色とりどりのコートを着ていったのに
色とりどりのコートを着ていったのに
But they didn't understand it
for I felt I was rich
for I felt I was rich
And I told them of the love
my mama sewed in every stitch
my mama sewed in every stitch
And I told them all the story
mama told me while she sewed
mama told me while she sewed
And how my coat of many colors was worth
more than all their clothes
more than all their clothes
でも 私が裕福な気持ちでいたのを
みんなはわからなかったでしょう
だから教えてあげたの
みんなはわからなかったでしょう
だから教えてあげたの
ママが愛情込めて 一つ一つ縫ってくれたって
そして縫い物をしながら
ママが話してくれた物語を全部ね
ママが話してくれた物語を全部ね
私のコートは 価値があるんだって
みんなの服ぜんぶよりもずっとずっと…
みんなの服ぜんぶよりもずっとずっと…
But they didn't understand it
and I tried to make them see
and I tried to make them see
That one is only poor only
if they choose to be
if they choose to be
Now I know we had no money
but I was rich as I could be
but I was rich as I could be
In my coat of many colors
my mama made for me
my mama made for me
Made just for me
みんなは理解してくれなかった
だから私はわかってもらおうとしたの
人は心の持ちよう次第で
貧しくも豊かにもなるんだって
確かに私たちにはお金はなかったけど
私のこれ以上ないほど豊かな気持ちだった
この色とりどりの私のコート
ママが私だけのために作ってくれたコート
貧しくも豊かにもなるんだって
確かに私たちにはお金はなかったけど
私のこれ以上ないほど豊かな気持ちだった
この色とりどりの私のコート
ママが私だけのために作ってくれたコート
(Words and Idioms)
rags=ぼろ、ぼろ切れ、みすぼらしい服
日本語訳 by 音時

◆これは重要情報、この曲には6番の歌詞があるとのこと!
(PS)次回は12月13日(土)とのこと。これも聴かなくちゃ!

rags=ぼろ、ぼろ切れ、みすぼらしい服
日本語訳 by 音時

◆この曲についてその他のトピックスです。
・人生でレモンを渡されたら、レモネードを作れ…これはドリーの母が後に彼女に教えてくれた貴重な教訓です。ドリーは1994年の回想録『My Life and Other Unfinished Business』の中で、この曲を思いついた時に紙が見つからなかったため、ポーター・ワゴナーのスーツのドライクリーニングのレシートの裏に書いたと説明しています。この曲がヒットすると、ワゴナーはそのレシートを額装しました。
・東テネシー州の山岳地帯の秋は涼しい(寒くないとしても)気候で知られており、コートは必需品です。
◆これは重要情報、この曲には6番の歌詞があるとのこと!
1975年のコンピレーションアルバム『ベスト・オブ・ドリー・パートン』のライナーノーツには、パートンがこれまでにレコーディングしたどの曲にも収録されていない6番の歌詞が掲載されている。
Through life I’ve remained happy
and good luck is on my side.
and good luck is on my side.
I have everything
that anyone could ever want from life.
that anyone could ever want from life.
But nothing is as precious
as my mama’s memory,
as my mama’s memory,
and my coat of many colors
that mama made for me.
that mama made for me.
私は人生を通して幸せであり続け
幸運に恵まれてきたわ
幸運に恵まれてきたわ
人生で誰もが望むもの
すべてを手に入れることができた
すべてを手に入れることができた
だけど これはど大切なものはないの
ママとの思い出 そしてママが
私のために作ってくれた色とりどりのコート
ママとの思い出 そしてママが
私のために作ってくれた色とりどりのコート
(PS)次回は12月13日(土)とのこと。これも聴かなくちゃ!


コメント
コメント一覧 (4)
この曲を書いたきっかけになった母親の作ってくれた衣装、僕も写真を見て「ボロくないじゃん!」と思いましたよ。母親が1針ずつ縫ってくれた服も素晴らしいし、また別のことで子どもに愛情を注ぐ親もいるでしょう。敢えて教訓めいたことでまとめるなら「親の愛情のかけ方も人それぞれ」ってところかな^_^。
音時
が
しました
私も野うさぎさんと同様、楽しんでいただけたようで何よりです。
お母さんがドリーに話して聞かせたというヨセフの話がどんなのか、ふと気になって調べてみたのですが…
ヨセフは年寄り子で親に溺愛されて、色とりどりの美しい服を与えられていたため、他の兄弟たちに猛烈に妬まれいじめられて家を追い出されるが、苦労してエジプトの王にまでなり、色々あって最終的に家族と和解する話のようですので、このヨセフの服は、はぎれで作ったボロい服というより「色とりどりの布で作った服」みたいですね
実際、ドリーが作ってもらったコートも、挙げていただいた写真で見ると、全然特別ボロいコートでもなく、むしろ現代的でオシャレなコートだと私は思いましたが、皆と同じ既製服ではなく手作りだったのでいじめられたのかな?とか想像しました(小学生くらいの男子はなんでもいじってくる)
当時人気絶頂のドリーは、「色とりどりのきらびやかなだけの舞台衣装」を着ることは多くあっても、今となっては色とりどりってのは同じでも、貧しくとも一針一針自分への真心のこもった手作りの服の方がより価値があり、懐かしく大切に思うわ、という、今の彼女の心境を反映した曲なのかな?とか想像してしまいました。
同じく「きらびやかな舞台衣装」って解釈では、「ヨセフ・アンド・ザ・アメージング・テクニカラー・ドリームコート」って人気のミュージカルがあるみたいです(作詞のティム・ライスがクイーンのフレディのソロアルバムの中の曲の作詞もしてたのが興味深かった)
これ↑は私によくある自分勝手な深読み解釈っていうだけですが、こういう、必要以上に深読みした想像も楽しめるのが、詞の面白いとこですね!(いや私だけ?)
(詞の内容だけの長文コメントですみません)
音時
が
しました
音時
が
しました
朝日順子さん、今まで存じ上げなかったのですが、特にビートルズ、クイーンに
造詣が深く、12/7の記事で取り上げたジョン・レノンの映画のパンフレットにも
コメントを寄せておられるようです。
それにしても、ドリー・パートン。見事な歌詞。ストーリーテラーぶりですね。
ケニー・ロジャース然り、ロドニー・クロウェル(ボブ・シーガー「月に吠える」
の作者)然り。優れたカントリーシンガーは優れたストーリーテラーでもあります。
自分も貧しい家庭で育ったのですが、両親がそれを極力感じさせないように気を
配っていたので、自分の幼少期を思い出したりもしました。
歌詞にヨセフが出てきますが、朝日さんもご指摘のようにいじめや家族愛も感じ
させる素晴らしい歌詞です。敬虔なクリスチャンでもあるドリーらしいですね。
幻の「6番の歌詞」が歌われなかったのは、曲の長さを極力短くするためのような
気がしました。当時は2~3分の短い曲が主流でしたから。
最近のドリーは3月に最愛の夫を亡くし憔悴しきっていたようです。健康問題も
あって心配されましたが、回復したようです。大ベテランですが、もう少し元気に
なって活躍してほしいものですね。https://amass.jp/185494/
音時
が
しました