1979年に全米トップ40に入って来たこの曲。
ボブ・ディランのアルバム「スロー・トレイン・カミング」からシングルカットされたこの曲…とっても怪しい感じで、いつか和訳したいと思っていました。
◆“Serve Somebody”…という言葉が繰り返されるこの曲。
“serve”って... (こちらのサイト)を参考にしました。
日常会話からビジネス、法律、宗教、軍事、スポーツまで、
極めて広範な文脈で登場する基本動詞である。
(人・組織に)仕える、奉仕する
(食事・飲み物を)提供する
(目的・機能に)役立つ、適している
(軍務・宗教儀式などを)務める
(スポーツで)サーブする
(法的文書を)提出する、送達する
(刑期を)務める
“serve”₊(人)だから、一番上の“仕える”、“奉仕する”って意味合いが強いんだろうな。
◆1979年...ディランは体調は思わしくなく、何かの助けが必要になっていたようです…。
すると...ディランは「イエスが現れた。王の王として。主の主として。ホテルの部屋に姿を現したのは、他の誰でもないイエスその人だった」。イエスはディランの上に手を置いたと言います。
◆1979年...ディランは体調は思わしくなく、何かの助けが必要になっていたようです…。
1年前の1978年の11月17日にディランはサンディエゴのステージに立っていました。
でも調子は最悪...すると観衆の誰かが、ディランの体調が悪いことを見て悟ったのか、ステージに十字架を投げてよこしました。
ディランはいつもならステージに投げられたものは拾わないのですが、その時は拾ってポケットにしまい込みます。ポケットに収められた十字架は、そのままバック・ステージに。そして、そのまま次のツアー先であるツーソンのホテルへと運ばれていきます…。
でも調子は最悪...すると観衆の誰かが、ディランの体調が悪いことを見て悟ったのか、ステージに十字架を投げてよこしました。
ディランはいつもならステージに投げられたものは拾わないのですが、その時は拾ってポケットにしまい込みます。ポケットに収められた十字架は、そのままバック・ステージに。そして、そのまま次のツアー先であるツーソンのホテルへと運ばれていきます…。
すると...ディランは「イエスが現れた。王の王として。主の主として。ホテルの部屋に姿を現したのは、他の誰でもないイエスその人だった」。イエスはディランの上に手を置いたと言います。
その後、すぐにディランは聖書をむさぼるようにして読みました。その影響は、ステージにも表れ、彼の首には、十字架がかけられていた…。
参考:
不調のどん底のディランの前に現れたイエス・キリスト(TAP the ROOTS)
◆キリスト教に目覚めたディランは「どんな立場の人間でも、最終的には誰かに仕えなくてはいけない」という普遍的な真理を歌にしました。大使、チャンピオン、ギャンブラーなどどんな人物であっても結局は、「神か悪魔か」に仕えることになると繰り返します…。
ファンの反応は賛否両論でした。従来のフォークやロックのイメージを好むファンからは「説教臭い」と批判されましたが、同時に多くのクリスチャン層が新たにディランの音楽に惹かれたといいます…。

Writer/s: Bob Dylan
Released in 1979
US Billboard Hot100 #24
From the Album‘Slow Train Coming’
*原詞は太字
You may be an ambassador to England or France
You may like to gamble, you might like to dance
You may be the heavyweight champion of the world
You may be a socialite with a long string of pearls
おまえは英国やフランスの大使かもしれない
ギャンブル好きか ダンス好きかもしれない
重量級の世界チャンピオンかもしれない
真珠の首飾りで着飾った社交界の名士かもしれない
But you're gonna have to serve somebody,
yes indeed
yes indeed
You're gonna have to serve somebody
Well, it may be the devil or it may be the Lord
But you're gonna have to serve somebody
でもおまえは誰かに仕えなくちゃいけない
そうさ そうだよ
役に立たなくちゃいけないんだ
役に立たなくちゃいけないんだ
それは悪魔かもしれないし 神かもしれない
だけど誰かに奉仕する存在なんだ
You might be a rock 'n' roll addict prancing on the stage
You might have drugs at your command, women in a cage
You may be a business man or some high-degree thief
They may call you doctor or they may call you chief
おまえはステージで踊りはねるロック中毒かもしれない
ヤクを自由に手に入れて 女性を支配してるかもしれない
ビジネスマン もしくは たいした詐欺師かもしれない
人々はおまえを ドクター とか チーフと呼ぶかもしれない
But you're gonna have to serve somebody, yes you are
You're gonna have to serve somebody
(serve somebody)
(serve somebody)
Well, it may be the devil or it may be the Lord
But you're gonna have to serve somebody
おまえは誰かに仕えなくちゃいけない そうさ
役に立たなくちゃいけないんだ
(誰かに仕えるのよ)
それは悪魔かもしれないし 神かもしれない
それは悪魔かもしれないし 神かもしれない
おまえは誰かに仕えなきゃいけないのさ
You may be a state trooper, you might be a young Turk
You may be the head of some big TV network
You may be rich or poor, you may be blind or lame
You may be living in another country under another name
おまえは警察官かもしれないし 若いトルコ人かもしれない
大手テレビ局の社長かもしれない
金持ちかもしれないし 貧乏人かもしれない
目が見えないかもしれないし足が不自由なかもしれない
別の国で別の名前で暮らしているかもしれない
But you're gonna have to serve somebody, yes you are
You're gonna have to serve somebody
(serve somebody)
(serve somebody)
Well, it may be the devil or it may be the Lord
But you're gonna have to serve somebody
(serve somebody)
(serve somebody)
You may be a construction worker working on a home
You may be living in a mansion or you might live in a dome
You might own guns and you might even own tanks
You might be somebody's landlord, you might even own banks
おまえは家を建てる大工かもしれない
マンション もしくはドームに住んでるかもしれない
自分の銃や 自分の戦車を持っているヤツかもしれない
誰かの家主かもしれないし 銀行のオーナーかもしれない
But you're gonna have to serve somebody
(serve somebody)
(serve somebody)
Yes, you're gonna have to serve somebody
(serve somebody)
(serve somebody)
Well, it may be the devil or it may be the Lord
But you're gonna have to serve somebody
(serve somebody)
(serve somebody)
だけど誰かに仕えなくちゃいけない
(誰かにね)
そうさ 完全に自由ってわけじゃないのさ
(誰かに従属してる)
それは 悪魔かもしれないし 神さまかもしれない
だけど 誰かに仕えなきゃ生きていけないんだ
(誰かにね)
You may be a preacher with your spiritual pride
You may be a city councilman taking bribes on the side
You may be workin' in a barbershop,
you may know how to cut hair
you may know how to cut hair
You may be somebody's mistress,
may be somebody's heir
may be somebody's heir
おまえは霊的で誇り高い 説教者かもしれない
おまえは裏で賄賂を受け取る市議会議員かもしれない
おまえは裏で賄賂を受け取る市議会議員かもしれない
おまえは理髪店で働き
髪を切る技術を知ってるかもしれない
髪を切る技術を知ってるかもしれない
おまえは誰かの愛人かもしれないし
誰かの相続人かもしれない
誰かの相続人かもしれない
But you're gonna have to serve somebody
Yes, you're gonna have to serve somebody
(serve somebody)
(serve somebody)
Well, it may be the devil or it may be the Lord
But you're gonna have to serve somebody
(serve somebody)
(serve somebody)
Might like to wear cotton, might like to wear silk
Might like to drink whiskey, might like to drink milk
You might like to eat caviar,
you might like to eat bread
you might like to eat bread
You may be sleeping on the floor,
sleeping in a king sized bed
sleeping in a king sized bed
綿を着たり またシルクを着るのが好きかもしれない
ウイスキーを飲むののや 牛乳を飲むのが好きかもしれない
キャビアが好きだったり
パン食な人なのかもしれない
寝るのは床の上だったり
キングサイズのベッドかもしれないな
パン食な人なのかもしれない
寝るのは床の上だったり
キングサイズのベッドかもしれないな
But you're gonna have to serve somebody
(serve somebody) yes, indeed
(serve somebody) yes, indeed
You're gonna have to serve somebody
(serve somebody)
(serve somebody)
Well, it may be the devil or it may be the Lord
But you're gonna have to serve somebody
You may call me Terry, you may call me Timmy
You may call me Bobby, you may call me Zimmy
You may call me R.J., you may call me Ray
You may call me anything but no matter what you say
テリーと呼んでも ティミーと呼んでもいい
ボビーと呼んでも ジミーと呼んでもいい
R.J.と呼んでも レイと呼んでもいい
何と呼んでもいいし 何を言っても構わない
Still, you're gonna have to serve somebody
(serve somebody)
(serve somebody)
Yes, you're gonna have to serve somebody
(serve somebody)
(serve somebody)
Well, it may be the devil or it may be the Lord
But you're gonna have to serve somebody
Ah, yeah
(Serve somebody)
だけど誰かに仕えなきゃいけないぜ
そうさ 誰かの役に立たなきゃいけないぜ
ああ おまえが悪魔でも天使でもどちらでもいい
だけど おまえは誰かに仕える必要があるんだよ
ああ そうなんだ
(Words and Idioms)
Socialite= (社交界の)名士
at your command=自分の意のままになる
trooper=警官
日本語訳 by 音時trooper=警官

◆ジョン・レノンとボブ・ディラン。
二人の出会いは1964年まで遡り、二人はお互いに音楽的な影響を受け合っていましたが、ディランが神とキリスト教に傾倒しだすと、ジョン・レノンはディランに対して懐疑的になっていきます。
二人の出会いは1964年まで遡り、二人はお互いに音楽的な影響を受け合っていましたが、ディランが神とキリスト教に傾倒しだすと、ジョン・レノンはディランに対して懐疑的になっていきます。
そしてディランが「神か悪魔に仕えること」をテーマに“Gotta Serve Somebody”を書いたのに対し、ジョンはその曲に応えるかのように、自分に仕えることを歌った曲“Serve Yourself”を発表しました。
◆ジョン・レノンの「返歌」=“Serve Youeself”
(ジョン・レノン・アンソロジー収録)
◆Gotta Serve Somebody - Take 1 - 'Slow Train Coming' Studio Outtake - ◆ジョン・レノンの「返歌」=“Serve Youeself”
(ジョン・レノン・アンソロジー収録)
お前は自分で自分を守らなきゃ
誰もお前の代わりにはしてくれない
お前は自分で自分を守らなきゃ
誰もお前の代わりにはしてくれない
そうだな、お前は悪魔を信じているかもしれないし
法律を信じているかもしれないな…
法律を信じているかもしれないな…
ギターはダイアー・ストレイツのマーク・ノップラー。
コメント
コメント一覧 (2)
音時
が
しました
初めて買ったレコードがダイアー・ストレイツのデビュー作なのですが、全米で売れ
まくっているその時に、ディランはノップラーを何とプロデューサーに大抜擢。
ノップラーに加えドラムのピック・ウィザースもレコーディングに参加。
いわゆる「キリスト教3部作」の始まりのアルバムでした。
ダイアー・ストレイツ(ノップラー)の評価を更に高める役割も担いましたね。
記事を読んで初めて知ることばかりで勉強になりました。ディランの体調が芳しく
なかったことや、ジョン・レノンとの関係など。色々あったのですね。
賛否両論あった「キリスト教3部作」ですが、アルバムは最高位3位とヒット。
新たなファンも取り込んだようですね。今も愛聴しております。
今年86歳にして来日したメイヴィス・ステイプルズのカヴァーも良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=9kwyqt1Fy4I
音時
が
しました