この曲“Mother’s Talk”は、Tears For Fearsのアルバム「Songs From The Big Chair」からのシングル。米国では“Everybody Want To Rule The World”、“Shout”の連続No1ヒッツのあと、3rdシングル“Head Over Heals”が全米チャートで3位。4枚目のシングルになりました。

 でも英国では実は“Mother’s Talk”が第一弾シングルで(1984年 UK14位)、米国ではリミックスヴァージョンでの発売でした。

◆この曲にはどんな意味が?まgた、なぜ“Mother’s Talk“というタイトルの意味は?

この曲のSongfactsページにはこんな情報がありました。

この政治的な意味合いを持つ(politically charged tune)曲は、ティアーズ・フォー・フィアーズの共同リードボーカル、ローランド・オーザバルとキーボード奏者のイアン・スタンリーによって書かれた。この曲でリードボーカルも務めたオーザバルは、1985年のバンドに関するドキュメンタリーの中で、この曲の意味を次のように説明している。

「この曲は2つのアイデアから生まれたんだ。
1つは、母親が子どもに顔をしかめる時に言う言葉。風向きが変わっても子どもは変わらず顔をしかめる、と彼らは言う。
 もう1つは、レイモンド・ブリッグスの反核漫画『風が吹くとき』からインスピレーションを得たものだ」


◆最初の1つ、母親の言葉は“Don't make that face. If the wind changes you will stay like that,“というもの。これは、大人が子供におかしな顔をしないよう警告するために使う表現のようです。風向きが変わると、その顔が永遠にそのままになる、と言われていることから、「おかしな顔はやめなさい!」という注意の言葉。
 もう1つは、僕も当時見たアニメーション映画「風が吹くとき(When The Wind Blows)」。

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主題歌はデヴィッド・ボウイ。(こちら和訳 by音時)
「風が吹く」ことは、変化や危機の兆しの象徴でもあります。
(アニメーション映画のストーリーなども上の和訳記事に書いてます)


冒頭のPVは見ていても最初意味がわからなかったのですが、「風が吹くとき」の話を聞いて理解しました。ビデオでは、バンドメンバー以外、母親と夫、男の子の3人が出てきますが「核シェルターに籠ろうとしてる」んですね。

この曲は核戦争への不安、情報に翻弄されるひとの姿を描いた歌=「ポリティカルな歌」ということだと思います。


R-4246221-1586145987-1696

Songwriter(s)
Roland Orzabal、Ian Stanley

Released in 1986 
US Billboard Hot 100 ##27
From the Album“Songs From a Big Chair”

*原詞は太字

It's not that you're not good enough
It's just that we can make you better
Given that you pay the price
We can keep you young and tender

Following in the footsteps of a funeral pyre
You were paid not listen now your house is on fire

「きみがダメなわけじゃない
ただ きみをもっと良くしてあげられる」
「なにか犠牲を払わないとね
そしたら きみの若さや純粋さを保てるから」

お葬式の火葬場の跡をたどってる僕たち
忠告を聞かないよう言われた結果
きみの家は いま燃えている

My features form with a change in the weather
Weekend
We can work it out

My features form with a change in the weather
Weekend
We can work it out

僕の顔立ちは天気の変化で変わるんだ
できるよ
僕たちなら解決できる

僕の気持ちだって 環境や状況が変われば変化する
できるさ
僕たち一緒なら大丈夫さ

When the wind blows
When the mothers talk
When the wind blows

When the wind blows
When the mothers talk
When the wind blows
We can
Only we can work it out

風が吹くとき
お母さんたちが口を開くとき
風が吹くとき

風が吹くとき
お母さんたちが話し出すんだ
風が吹くとき
できる
僕たちだけが解決できる


It's not that you're not good enough
It's just that we can make you better
Given that you pay the price
We can keep you young and tender

Following in the footsteps of a funeral pyre
You were paid not listen now your house is on fire

「きみがダメなわけじゃない
ただ きみをもっと良くしてあげられる」
「なにか犠牲を払わないとね
そしたら きみの若さや純粋さを保てるから」

お葬式の火葬場の跡をたどってる僕たち
忠告を聞かないよう言われた結果
きみの家は いま燃えている

Wake me up when things get started
When everything starts to happen
(happen)
Hey, yeah

物事が始まったら 起こしてよ
すべて起こり始めてから起こしてほしいんだ
(始まってからだよ)
ヘイ  そうさ

My features form with a change in the weather
Weekend
We can work it out
My features form with a change in the weather
Weekend
We can work it out

僕の顔立ちは天気の変化で変わるんだ
できるよ
僕たちなら解決できる

僕の気持ちも 環境や状況が変われば変化する
できるさ
僕たち一緒なら大丈夫さ

When the wind blows (when the wind blows)
When the mothers talk (when the mothers talk)
When the wind blows

When the wind blows (when the wind blows)
When the mothers talk (when the mothers talk)
When the wind blows
We can
Only we can work it out (yeah)


Some of us horrified
Others never talk about it
But when the weather starts to burn
Then you'll know that you're in trouble
Following in the footsteps of a soldier girl
It is time to put your clothes on and to face the world

Don't you feel your luck is changing
When everything starts to happen (happen)
Hey, yeah

恐怖に怯える者もいるし
口をつぐんでしまう者もいる
でも天気は燃え始めてやっと
大変な状況に陥っているのが分かるんだ
兵士の少女の足跡を辿っていくがいい
軍服を着て 世界に立ち向かう時が来た

自分の運が変わりつつあると感じないか?
すべてが起こり始めるとき
(わかるのは起こり始めるとき)
そうなんだ

Put your head right next to my heart
The beat of the drum is the fear of the dark

頭を僕の心臓のすぐそばに置いて
ドラムの音は 暗闇への恐怖を表してる

We can work it out
We can work it out

僕らはできる
僕らは乗り越えられる

When the wind blows (when the wind blows)
When the mothers talk (when the mothers talk)
When the wind blows (blows, yeah)
When the wind blows (when the wind blows)
When the mothers talk (when the mothers talk)
When the wind blows
We can
Only we can work it out

風が吹くとき
お母さんたちが口を開くとき
風が吹くとき

風が吹くとき
お母さんたちが話し出すとき
風が吹くとき
できるよ
僕たちだけが解決できる

(Words and Idioms)
pyre 【意味】 葬式のために死体を焼く堆積物 

日本語訳 by 音時

tearsforfears


◆この曲の途中からの激しいリズムやヴォーカルを聴いていると、タイトルの“Mother’s Talk”はしかめっ面をしている子どもに母親が注意するセリフ以外の意味として、当時、核と共存する世界に子どもたちを育てる親たちの恐れや不安、やるせない想いなどを歌っているようにも思いました。

いやもしかすると、“Mother”っていうのは“地球”だったり造物主のことで、その忠告のことだったり…
「いま立ち上がらないと大変なことになる」という忠告=変化の予兆や警告。

歌詞では、「物事が始まったら 起こして。起こり始めてから起こして」と歌われていますが、家が燃えてからじゃ「遅すぎる」のに。

◆“Weekend”という歌詞は「週末」ということだと唐突で意味不明。これhきっと「We Can」を「Weekend」と表記した「言葉のあそび」と断定しました。


◆こちらの歌詞。

It's not that you're not good enough
It's just that we can make you better
Given that you pay the price
We can keep you young and tender

の部分の歌詞は、少し「上から目線」を感じます。肯定しているように見えて、実は命令していて、そうしてやってもいい、と言ったような? 教育、政治、メディアなどが知らず知らずのうちに人々を管理する構造を皮肉っている?とも読めますね。


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◆PVですが、計3本のヴァージョンが作られています。

(1)オリジナル・バージョン。(英国・ヨーロッパ)
・写真家ローリー・ルイスが監督。
・青い色調の部屋でのパフォーマンスクリップで、科学者たちが少女を研究している様子。
・バンドはこのバージョンを気に入らず、すぐに使用を中止(But、すでにイギリスの様々なテレビ番組で放映されてしまっていた)

(2)代替ヴァージョン。(英国・ヨーロッパ)
・ナイジェル・ディック監督(わずかな予算で制作)
・2人が田舎(一部はカート・スミスの裏庭で撮影)で演奏し、テレビのニュースやスポーツ映像が挿入された。

(3)USリミックス・ヴァージョン(米国)
・『風が吹くとき』のテーマに沿って、核放射能から身を守る防空壕を準備する家族が描かれる。
・冒頭に追加の詩を収録。2015年の『Songs from the Big Chair』デラックス版再発盤のボーナストラックとしてリリースされるまで、このビデオ限定。


◆これは(1)のオリジナル・ヴァージョン。




◆これは(1)の代替ヴァージョン。




◆スタジオでのライヴ。