この曲「カミング・アップ」(Coming Up)は、1980年6月のポールの全米No1ヒット。しかも「ライヴversion」(グラスゴーでの演奏)での1位です。
もともとはポールのソロ・アルバム『マッカートニーII』からのシングル・カット。そのB面がグラスゴーでのライヴヴァージョン(1979年12月17日のもの)でした。でもいくつかのラジオ局がB面の方を推してきたので途中からライヴヴァージョンの方がA面になるという面白い現象でした。

(Paul McCartney)
Released in 1980
US Billboard Hot100#1
*原詞は太字
You want a love to last forever
One that will never fade away
I want to help you with your problem
Stick around, I say
永遠に続く愛が欲しいって?
それは決して消え去ることのない愛なんだね
僕がきみの悩みに答えてあげるよ
僕のそばにいてよ そしたらね
It's coming up, it's coming up
It's coming up like a flower
It's coming up, I say, yeah
もうすぐさ すぐそこまで来てる
もうすぐさ 花が咲くようにね
もうすぐなんだ 聞こえたかい yeah
You want a friend you can rely on
One that will never fade away
And if you're searching for an answer
Stick around, I say
信頼できる友達が欲しいって?
色あせることのない友情が欲しいんだね
その答えを今も探してるなら
ちょっと待ってて その答えはね
It's coming up, it's coming up, oh baby
It's coming up like a flower
It's coming up, I say
もうじきわかる もうすぐさ oh baby
近づいてきてる 花が開くようにね
もうすぐなんだ きみにもわかるかい
You want some peace and understanding
So everybody can be free
I know that we can get together
We can make it, stick with me
少しでも平和や相互理解がほしいよね
だって誰もが自由になる権利があるんだ
僕たちみんなは一緒にやっていける
きっとやれるさ 僕と一緒にいてよ
It's coming up, it's coming up, pretty baby
It's coming up like a flower
Coming up, oh yeah
It's coming up
もうすぐだ すぐそこまで来てる
もう待たないよ 花が咲くようにね
もうすぐさ oh yeah
すぐそこなんだ
You want a better kind of future
One that everyone can share
You're not alone, we all could use it
We can make it, we're nearly there
今より素敵な未来がほしいよね
誰もが分かち合える素敵な未来が
きみはひとりじゃない
僕たちみんなで生きていける
僕たちはやれるさ もうそこまで来てるんだ
It's coming up, it's coming up
Coming up like a flower
Coming up I say
Coming up, pretty baby
Coming up, oh yeah
Coming up like a flower
Coming up, yeah
Oh, it's coming up, oh yeah
さあ もうじきだ
もうその日が近づいてる
芽が出るところだよ
花のように咲くはずさ
もう少しの辛抱だ
いま近づいてきてるんだ
そう もうすぐそこなんだ…Oh yeah
日本語訳 by 音時

弾けるようなライヴヴァージョン!は好きですが、でもスタジオの方も悪くない。
特に「見る」価値があります!
下に貼り付けたPVは「The Plastic Macs」(プラスティック・オノ・バンドのもじり)なるバンドが同曲を演奏するというものですが、ビートルズ時代のポールやハンク・マーヴィン、サックスプレイヤーなど、奥さまリンダ以外の役すべてをポールひとりが演じています。(実際の演奏もポールが1人で)
特に「見る」価値があります!
下に貼り付けたPVは「The Plastic Macs」(プラスティック・オノ・バンドのもじり)なるバンドが同曲を演奏するというものですが、ビートルズ時代のポールやハンク・マーヴィン、サックスプレイヤーなど、奥さまリンダ以外の役すべてをポールひとりが演じています。(実際の演奏もポールが1人で)
ジョン・レノンもこの曲を気に入っており、インタビューで「ライブ・バージョンよりスタジオ・テイクの方がぶっ飛んでて好きだ」と語っていたそうですよ!
きみとの愛、永遠の友情も「もうすぐさ」。そして「平和」や「国際理解」もみんながその気になれば「もうすぐ」「そこまで来てるんだ」って前向きな歌です。
◆この曲のWikipediaに載っていたポールのローリングストーン誌へのインタビューです。この曲が生まれた経緯を次のように説明しています。
最初はスコットランドの農場で録音したんだ。毎日スタジオに入り、ドラムトラックから始めてね。それから、曲がどうなるか全く想像もつかずに、少しずつ音を作り上げていったんだ。ドラムトラックを録音した後、ギターとベースを加えて、バックトラックを作り上げたのさ。
それから、「さて、ボーカルはどうしよう?」と考えたんだけど、当時、声のスピードを調整できるバリスピードマシンを使っていたんだ。こうして、あのボーカルサウンドが生まれたんだよ。
— ポール・マッカートニー
◆あれ?リンダ以外はみんなポール?誰かに似た人もいるぞ。Coming UpのMcCartneyⅡスタジオversionです。◆DVDでも発売されているEd Sullivan Theaterでの屋外ライヴ(2009)からのComing Up!
コメント
コメント一覧 (3)
当時はそれよりも2ndシングルのWaterfallsが全米最高位106位に終わったのが衝撃でした。
音時
が
しました
音時
が
しました
拘置所で「イエスタデイ」を歌った?なんていうエピソードもありました。
このシングルの発売は1980年4月11日。3か月後になります。
そんなこともあって、この曲は素直に聴くことができないまま今に至ります。
自分のリアルタイム(1978~79年)は、ミュージシャンは清廉潔白な存在だと
思い込んでいました。なのでポールの逮捕は非常にショックなものでした。
当時中学生の自分は、エアチェックで録音したビートルズ、ウイングス、ポールの
曲が詰まったカセットテープを全部ゴミ箱に捨てました。
しばらく彼らの曲を聴けない時期が続きました。
ただ「カルロス・サンタナが〇〇で逮捕された」とか「フリートウッド・マック
のメンバーが〇〇で逮捕された」との類のニュースを多数耳にするにつけ、
「洋楽のミュージシャンって、みんな〇〇やってるんだなあ」という諦念を感じ
以後は、この種の事件に関わらず洋楽を聴けるようになりました。
サウンドはチープですが、メロディや歌詞は前向きで良い曲ではありますね。
いつになれば、素直にこの曲を聴ける日が来るのかなあ。
音時
が
しました