むむむ…星船さんブログ 「ビルボード・チャート日記」でこの曲を取り上げられましたか…。

エスケイプ・クラブの“Wild,Wild West”に続く第二弾、この曲はノーチェックだったなあ。
当時も僕はあまり印象なく、記憶も曖昧でした。

タイトルにも見慣れない単語=“Sheik”。発音は一般的には“シーク”ですが“Shaykh(シェイク)“と発音する場合もあるみたいです。故に“シェイク・フォー・ザ・シェイク”は「言葉あそび」ですね。

◆では、“Sheik”って意味はなんでしょう?

英辞郎では3つ意味がありました。(名詞)

(1)〔アラブの〕族長、家長
(2)〔イスラム教の〕宗教指導者
(3)〈古俗〉色男、魅力的な男性

いきなりアラブやイスラムか?と思い、混迷しました(^_^;)。
(歌詞にベイルートも出てくるし…)。

そこでWikipediaの解説にあたってみたところ、こんな記述が…。

リード・ボーカルのトレヴァー・スティールは、この曲について「自分たちをライブバンドだと考えていたこともあり、特に好評だった。タイトルのユーモアは米国の聴衆には少し伝わらなかった。アメリカ人はシェイクをイギリスの私たちとは発音が違うからだ」と語った。

ああ、ひょっとして“Sheik”は米国では“シーク”、英国では“シェイク”と読むのかな?(未確認です)
そして、タイトルに潜むユーモアとは…?

◆こんな風に思いました。アラブやイスラムの指導者に使う“Sheik“という言葉ですが、“Shake”と発音が同じということで、“(米国の)かっこいい指導者”(=レーガン)という意味で使って、皮肉ったのではないか?

うーむ、エスケイプ・クラブの諸君は、全米No.1にした“Wild Wild West”に続いてこの曲でも米政権にたいして皮肉ったのか!やるなあ(^_^;)。

“Wild Wild West”の解釈は、僕としては「アメリカ西部への憧れ」を歌ったのではなく、当時の米大統領(レーガン)政権含む西側諸国への皮肉を歌ったものとしていましたので…。
“Wild,Wild West”の和訳記事はこちらです)


The_Escape_Club_-_Shake_for_the_Sheik


Songwriter(s) The Escape Club

Released in 1988
US Billboard Hot100 #24
From the Album“The Escape Club”

*原詞は太字

All around the big bad world
On the CIA machine
Ten ten the President's men
In a big black limousine

There's an ICBM flyin by
Get down and get to work
High, high, we're high and dry
And we're dancing in the dirt

大きな悪い世界のあちこちで
CIA の飛行機が飛んでいる
大統領の部下は10 人
でっかい黒いリムジンに乗ってるんだ

ICBMミサイル が飛んでくるけど
やること やらなくちゃな
でも にっちもさっちもいかなくて
俺たちは這いつくばって踊ってる

Going to shake for the sheik
Till I feel my body break
I've got reds in the bed
Hear them dancing in my head

Going to shake for the sheik
Till I feel my body break
I've got the blues, bad news
My heart's dropped down to my shoes
Yeah yeah


踊るんだ 指導者 様のために
体がぶっ壊れるまで
ベッドには赤いヤツらがいて
頭の中じゃヤツらの踊りが聞こえるよ

腰を振るのさ 指導者 様のために
自分の体が壊れるまで
イヤな感じだ  悪い知らせが待ってる
心は靴のとこまで落ち込んじまった
Yeah yeah

Shake!

From the holy temples of Beruit
To the factories of Japan
You've got to shine your shoes and hide your loot
And get rich while you can

There's a redneck rapping at my door
With bibles and grenades
And I'm fighting for a one man's war
In bad black mirror shades

ベイルートの聖なる寺院から
日本の工場へ
靴を磨いて 儲けた金を隠さなきゃいけない
いまのうちに金持ちにならなくちゃ

金のないヤツが俺のドアを叩く
手には聖書と手榴弾を持って
俺が戦ってるのは 一人の男のため
いかにも悪そうな
黒い ミラーのサングラスをかけて

Going to shake for the sheik
Till I feel my body break
I've got reds in the bed
Hear them dancing in my head

Going to shake for the sheik
Till I feel my body break
I've got the blues, bad news
My heart's dropped down to my shoes
Yeah yeah

踊るんだ 指導者様のために
体がぶっ壊れるまでな
ベッドには赤いヤツらがいて
頭の中じゃヤツらの踊りが聞こえる

腰を振れ 指導者様のために
体がぶっ壊れるまでな
イヤな感じだ  悪い知らせが待ってる
俺の心は靴のとこまで落ちてしまった
Yeah yeah

Shake!
Shake!

Fat cats, big ass rats
Jumping to the beat
Black, black oil and crack
In a big black limousine


太った猫  デカいケツのネズミ
ビートに合わせてジャンプする
でっかい黒いリムジンの亀裂から
真っ黒なオイルがにじみ出てるぜ

Going to shake for the sheik
Till I feel my body break
I've got reds in the bed
Hear them dancing in my head

Going to shake for the sheik
Till I feel my body break
I've got the blues, bad news
My heart's dropped down to my shoes

指導者 様のために踊るがいい
体がぶっ壊れるまでな
ベッドには赤いヤツらがいて
頭の中じゃヤツらの踊りが聞こえるよ

指導者 様のために身体を震わせろ
体がぶっ壊れるまでな
イヤな感じだ  悪い知らせが待ってる
俺の心は靴のとこまで落ち込んじまった
Yeah yeah

Going to shake for the sheik
Till I feel my body break
I've got reds in the bed
Hear them dancing in my head

Going to shake for the sheik
Till I feel my body break
I've got the blues, bad news
My heart's dropped down to my shoes
Yeah yeah


Shake! (yeah yeah)
Shake!
Shake!


(Words and Idioms)
ICBM=intercontinental ballistic missile、略称:ICBM 大陸間弾道ミサイル
get down to work 仕事に取りかかる
High and dry=困難な状況に見舞われたり、人生を困難にすること
in someone's shoes
(人)と同じ立場[境遇・地位]に身を置いて(みれば)
Beirut=ベイルート(レバノンの首都)
loot 【名】 〔戦争や暴動時の〕略奪品、戦利品 、盗品 〈話〉賄賂の品、不正利得
redneck〈米俗・軽蔑的〉レッドネック、〔無学の白人〕労働者

日本語訳 by 音時


Screenshot 2025-02-14 21.49.08
こちらネットから取った日本でのCDシングルの画像。
レンタル落ち、のものだね。


From the holy temples of Beruit
To the factories of Japan と“日本”が出てきたのはびっくりしました。

米国政権、手広い外交、でも「金儲け」に対しての皮肉たっぷり、の歌詞でした。

うむ、でもこの曲の解釈、これでいいのかな〜?(^_^;)
これ以上 インターネットで調べても手がかり・ヒントが出てきませんでしたので、ここまで…。