時は“チャート戦国時代“。
1977年の夏から秋にかけて、ギブ兄弟の4男アンディのデビュー作“恋のときめき(I Just Want To Be Your Everything)”と、エモーションズの“Best Of My Love”が首位を抜きつ抜かれつと戦っていた時代…そのとき、ひっそりと、37位にトップ40入して2週間のみランクインしていたのが、マック・マクナリーのこの曲“It's a Crazy World”でした。
US Top 40 Singles Week Ending 13th August, 1977
TW LW TITLE Artist (Label)-Weeks on Chart (Peak To Date)
1 1 I JUST WANT TO BE YOUR EVERYTHING –•– Andy Gibb (RSO)-17 (3 weeks at #1) (1)
2 2 I’M IN YOU –•– Peter Frampton (A&M)-12 (2)
3 3 BEST OF MY LOVE –•– The Emotions (Columbia)-10 (3)
4 7 (Your Love Has Lifted Me) HIGHER AND HIGHER –•– Rita Coolidge (A&M)-15 (4)
5 5 DO YOU WANNA MAKE LOVE –•– Peter McCann (20th Century)-17 (5)
6 4 MY HEART BELONGS TO ME –•– Barbra Streisand (Columbia)-13 (4)
7 8 EASY –•– The Commodores (Motown)-11 (7)
8 9 WHATCHA GONNA DO? –•– Pablo Cruise (A&M)-18 (8)
9 10 YOU AND ME –•– Alice Cooper (Warner Brothers)-16 (9)
10 11 YOU MADE ME BELIEVE IN MAGIC –•– The Bay City Rollers (Arista)-11 (10)
37 44 IT’S A CRAZY WORLD –•– Mac McAnally (Ariola America)-6 (37)
はい、ピーターのファンは“I'm In You”が1位になってほしいと願い、そしてローラーマニアの方は“夢の中の恋”がトップ10入して、魔法が叶った!と思った週でしたね。
◆マック・マクナリーはカントリーのアーティスト。本名はライマン・コービット・マカナリー・ジュニアといい 1957年7月15日生まれ。Wikipedia情報によると…
米国のシンガーソングライター、セッションミュージシャン、レコードプロデューサーで、キャリアでは10枚のスタジオアルバムと8枚のシングルをレコーディングしています。
彼のシングルのうち2枚はビルボードホット100でヒットし、さらに6枚はホットカントリーソングチャートでヒットしました。彼の9番目のチャート入りは、2008年後半から2009年初頭にかけて、1990年のシングル「ダウン・ザ・ロード」のケニー・チェズニーのカバーでゲストボーカリストとして参加したことでした。
この方のこちらのページにマックのことがちょっと詳しく書かれておりました。
リンクさせていただきました。
ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ
“It's a Crazy World”…この曲はイントロのアコースティック・ギターがなかなか哀愁を秘めていて、何か人生を歌っているような歌で、いつか和訳したいと思っておりました。
(当時、日本発売はあったのかな? まあ、あったとしたら、“It's a”はたぶん省略されて“クレイジー・ワールド”だろうなあ、と思って、そのような表記にしています)

(Mac McAnally)
Relesed in 1977
US Billboard Hot100 #37
From The Album‘Mac McAnally ’
*原詞は太字
Younger men don't seem to need a purpose
They just stand and fight for anybody's cause
And older men see livin' as a circus
The ones who stand up for the longest need applause
From the young ones who proclaim to have the answers
To the questions no one ever asked before
And they cheer and have parades but when it's over
They don't claim to know the answers anymore
若い男には 目的なんて必要じゃない
彼らはただ誰かの大義のために立ち上がって戦う
年配の男にとっては 人生はサーカスだ
一番長く生きる者には拍手を送る必要がある
私は答えを持ってると主張する若者たち
これまで誰も尋ねたことのない質問への答えだという
彼らは歓声をあげてお祝いをするが それが終わると
もう答えを知ってるなんて主張しないんだ
And it's a crazy world, but I live here
And if you can hear me singin' so do you
And I'm turnin' out my night light feelin' satisfied
That there's nothin' any one of us can do
No, there's nothin' anyone of us can do
おかしな世界だね だけど僕はここに生きている
僕の歌が聞こえるかい きみだってそうだよね
部屋の灯りを消すよ 不満なんてない
だって僕たち誰もが何もできないんだから
そうさ僕たち誰もが何もできないのさ
Babies cry all day sometimes for nothin'
And I have cried all day for not much more
Well it ain't easy when you hate the things you're lovin'
And you wonder what or maybe who you're lovin' for
And girls seem to think that they're the chosen ones
And women choose to let well enough alone
And it's their business til you stick your nose in ones
And then you got yourself some problems of your own
赤ちゃんは何も理由もなく一日中泣くことがある
僕は それよりも少し多く一日中泣いたよ
そうさ 愛してるものを嫌いになるのは簡単じゃない
きみは疑問を感じるんだ
自分が何を あるいは誰のために愛しているのかをね
自分が何を あるいは誰のために愛しているのかをね
少女たちは自分たちが選ばれたのだと思っている
大人の女性になると現状を肯定するようになるんだ
それが女というもの きみが首を突っ込むまで変わらない
そして首を突っ込んだら
きみは自分自身の問題を抱えることになる
きみは自分自身の問題を抱えることになる
And it's a crazy world, but I live here
And if you can hear me singin' so do you
And I'm turnin' out my night light feelin' satisfied
That there's nothin' any one of us can do
No, there's nothin' anyone of us can do
おかしな世界だね だけど僕はここに生きている
僕の歌が聞こえるかい きみだってそうだよね
僕は部屋の灯りを消す 文句を感じたりしない
だって僕たち誰もが何もできないんだ
そうさ僕たち誰もが何もできないんだから
stand up for 人=人を庇う
So do you 「あなただって!」 「あなたもそうです」
〔他人の私事など〕について余計な詮索をする
日本語訳 by 音時

和訳してみて…うーん…。
1st Verseは、若い人と年老いた人との違いのなかでの「人生観」
2nd Verseは、自分の「恋愛観」とそして自分と違う性である「女性観」
を歌っているんでしょうね。
うーむ、でも1977年当時マックは20歳ですよ。20歳が作る歌詞じゃないよね。笑。
マックは若い人側のときにこの歌詞を書いたということですね。
◆歌詞の内容…でもどうなんでしょう。
若者と年配者、男性と女性の違いを違いとして受け止めることができるなら、
“It's a Crazy World”と“Crazy”なんて歌わないんじゃないかなあ、と思いました。
この“Crazy”って…それでも「狂った」と悲観するような意味じゃなく、
“変わっていて面白い”っていう意味なのかな。
“僕たち誰も何もできない”という無力を悲観するのではなくて、
人生の流れに逆らって生きるのではなく、
そんな人生を楽しんで生きていこう、という意味なのかなあ。
眠りに着くときに灯りを消す際には“Feelin' Satisfied”している主人公。
通常は「満足感を覚えて眠りに着く」と和訳しそうですが、
“不満なんてない“ ”“文句を感じることなく”くらいの満足感?にとどめておきました。
みなさんはどう思われますか?
◆こちらマック・マクナリーのオフィシャルWebサイト。
メックは2025年現在 67歳。
米国内でのコンサートも予定されており、いまでも現役で音楽を続けていらっしゃるようです。応援したいですね。
let well enough alone
〔余計なことをせずに〕その[現状の]ままにしておく、現状でよしとしておく
stick one's nose in
〔他人のこと〕に口を出す[干渉する・出しゃばる・首を突っ込む]〔他人の私事など〕について余計な詮索をする
日本語訳 by 音時

和訳してみて…うーん…。
1st Verseは、若い人と年老いた人との違いのなかでの「人生観」
2nd Verseは、自分の「恋愛観」とそして自分と違う性である「女性観」
を歌っているんでしょうね。
うーむ、でも1977年当時マックは20歳ですよ。20歳が作る歌詞じゃないよね。笑。
マックは若い人側のときにこの歌詞を書いたということですね。
◆歌詞の内容…でもどうなんでしょう。
若者と年配者、男性と女性の違いを違いとして受け止めることができるなら、
“It's a Crazy World”と“Crazy”なんて歌わないんじゃないかなあ、と思いました。
この“Crazy”って…それでも「狂った」と悲観するような意味じゃなく、
“変わっていて面白い”っていう意味なのかな。
“僕たち誰も何もできない”という無力を悲観するのではなくて、
人生の流れに逆らって生きるのではなく、
そんな人生を楽しんで生きていこう、という意味なのかなあ。
眠りに着くときに灯りを消す際には“Feelin' Satisfied”している主人公。
通常は「満足感を覚えて眠りに着く」と和訳しそうですが、
“不満なんてない“ ”“文句を感じることなく”くらいの満足感?にとどめておきました。
みなさんはどう思われますか?
◆こちらマック・マクナリーのオフィシャルWebサイト。
メックは2025年現在 67歳。
米国内でのコンサートも予定されており、いまでも現役で音楽を続けていらっしゃるようです。応援したいですね。
(追記 2025/02/08)
先日から始めた note でのこちらの記事の転載ですが、この曲についてそちらの方にコメントをいただきました。私製シングルジャケットを作られているUMEDA Satoshi (hdpyon)さんです。
こちらのInstagramで画像があがってます…!もし日本で発売されてたら…って思っちゃいますよね!
ありがとうございました!(こちらクリック;Insutagram のURLにリンクします)
ありがとうございました!(こちらクリック;Insutagram のURLにリンクします)
コメント
コメント一覧 (4)
音時
が
しました
音時
が
しました
音時
が
しました
ディスコの時代に20歳の若者による地味で内省的な曲が
一定の評価を得たことは、意味があると思います。
どうしても無力感を感じざるを得ないのですが、
できるだけ前向きに解釈された歌詞はとても深いですね。
これからも未知なる佳曲の発掘、楽しみにしています。
音時
が
しました