“ヘビ年”と言えばこの曲…“The Snake”。ストレートなタイトル、ですよね。

歌ったのは1974年に“Show And Tell”で全米No1ヒット(1週間)を出しているアル・ウィルソン。この曲は1968年に歌って、全米27位となっています。

彼のWikipediaより:

アレン・ラマー・ウィルソン(1939年6月19日 - 2008年4月21日)は、ミリオンセラーとなったナンバーワンヒット曲「Show and Tell」で知られるアメリカのソウル歌手である。また、ノーザンソウルのアンセム「The Snake」でも知られている。

ただ、ちょっとこの曲、新年そうそうからはあまり相応しくないような…(^_^;)。

“The Snake”…人生の苦い・痛い教訓を教えてくれる…歌かな。


Al_Wilson_The_Snake


Songwriter(s) Oscar Brown

Released in 1968
USBillboard Hot 100 #27

*原紙は太字

On her way to work one morning
Down the path alongside the lake
A tender-hearted woman
saw a poor half-frozen snake


心優しい女性が
ある朝の仕事に行く道すがら
湖沿いの小道を歩いていて
半分凍ったかわいそうなヘビを見つけたんだ

His pretty colored skin had been all frosted with the dew
"Oh well," she cried,
"I'll take you in and I'll take care of you"

その美しい色の皮膚は露で凍り付いていて
“まあ“とびっくりした彼女は言ったんだ
“私が引き取って お世話してあげる”

"Take me in, oh, tender woman (yes, come on in)
Take me in, for heaven's sake (yes, come on in)
Take me in, tender woman," sighed the snake

“連れてって  優しい御婦人様”(もちろん おいで)
“連れてって  お願いだから“(いいわ おいで)
“連れてって  優しい御婦人様“ ヘビはため息をついていた

Now she wrapped him up all cozy in a coverture of silk
And laid him by the fireside with some honey and some milk

Now she hurried home from work that night,
as soon she arrived
Now she found that
pretty snake she'd taken in had been revived

そして 彼女はヘビを絹で覆って心地よく包み
蜂蜜とミルクを添えて暖炉のそばに寝かせたんだ

その夜 仕事から急いで家に帰って 着いたとたん
引き取った可愛いヘビが生き返っているのに気づいた

"Take me in, oh, tender woman (yes, come on in)
Take me in, for heaven's sake (yes, come on in)
Take me in, tender woman," sighed the snake

“連れてって  優しい御婦人様”(もちろん おいで)
“連れてって  お願いだから“(いいわ おいで)
“連れてって  優しい御婦人様“ ヘビはため息をついた


Now she clutched him to her bosom,
"You're so beautiful," she cried
"But if I hadn't brought you in
 by now you might have died"

Now she stroked his pretty skin again
and then kissed and held him tight
But instead of saying thanks,
hat snake gave her a vicious bite (ooh)

そして 彼女はヘビを胸に抱きしめ
“あなたはとてもきれいね“と叫んだ
“でも 私があなたを連れてこなかったら
今頃 あなたは死んでいたかもよ“

いま 彼女は再びヘビの美しい肌を撫で
キスをしてしっかり抱きしめた
だけど ヘビはお礼を言う代わりに
彼女をガブリと凶暴に噛みついたのさ(キャー)


"Take me in, oh, tender woman (yes, come on in)
Take me in, for heaven's sake (yes, come on in)
Take me in, tender woman," sighed the snake


"I saved you," cried that woman
"And you've bitten me, even why?
And you know your bite is poisonous
and now I'm gonna die"

"Oh, shut up, silly woman,"
said that reptile with a grin
"Now you knew darn well I was a snake
 before you brought me in"


“私はあなたを助けたのに“その女性は叫んだ
“なのに なぜ私を噛んだの?“
“ヘビの噛みつきは毒があるのよ 私は死んじゃうわ…“

“ああ 黙れバカ女“
 爬虫類はニヤリと笑って言ったんだ
“おまえは俺を連れ込む前から
 俺が蛇だってよくわかっていたんだろ?“


"Please take me in,
oh, tender woman (yes, come on in)
Take me in, for heaven's sake (yes, come on in)
Take me in, tender woman," sighed the snake
Sighed the snake

Take me in tender woman
(Come on in you pretty snake, come on in)
Snake, snake (yeah, come on in you pretty snake)
Take me in, tender woman
(come on in, yeah, yeah, yeah)
Snake (come on in yeah, yeah, yeah)

“お願いだ 連れてって”
“連れてって 優しい御夫人様”

“もちろんよ 可愛いヘビちゃん”
“私と一緒においで”
ヘビは やれやれと つぶやいた…

(Words and Idioms)
coverture=おおい,外被

日本語訳 by 音時


R-4596134-1448127094-5845


「ヘビは噛むもの(毒があるもの)」と知っているのに、情が湧いてしまい噛まないはずだと思ってしまい、後で噛まれても後の祭り…。
 教訓としては、「危ないものに近づくな」「勝手に過信してはならない、その責任はすべて自分に跳ね返ってくる」…とそういうことでしょうかね…。

◆ちなみに、僕は知らなかったのですが、Wikipediaにドナルド・トランプとこの曲の関係が書かれていました。

 この曲は2016年のアメリカ大統領選挙の選挙運動中に、共和党候補のドナルド・トランプがスピーチでこの曲の歌詞を読んで注目を集めた、とのこと。トランプは不法難民の米国入国反対に結びつけて「その責任は自分たちに跳ね返ってくる」といくつかの集会でこの曲の歌詞を読んだようです。
 作者 オスカー・ブラウンの子どもは、トランプ氏に亡き父の歌の使用をやめるよう求め、メディアに対し「彼は『ザ・スネーク』を移民を悪者にするためにひねくれた方法で使っている」とし、「ブラウン氏(父)は移民に対して何も恨みを持っていなかった」と説明しました。

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  2024年の大統領戦でも、3月16日、オハイオ州での集会にて、ドナルド・トランプは再び歌詞を読み上げ、「非常に正確な比喩であり、国境について、入国してくる人々についてであり、悪いことが起きても驚かないでください。悪いことは起きるのだから」と述べた、そうです。


◆また政治とは関係なく、この曲は、2008 年には、イギリスのランブリニのペリー(洋梨のサイダー)のテレビCMでも使用されています。(これは歌詞というよりも、軽快なサウンドがマッチしたという感じなんでしょう)