全米No1になった“Babe“の次のシングル。この曲“Why Me?”はデニス・デヤングが書いた曲。ノーイントロでちょっと不思議な感じがする曲でした。

◆この曲ついて、デニスのコメントがWikipediaに出ていました。

デニスは落ち込んでいたときに「Why Me」を書いた。彼は「僕が言いたかったのは、なぜこんなことが自分に起こり続けるのかということだ。僕は成功しているはずなのに、きみと同じように感じてしまうのさ」と述べている。

 1980 年のシカゴでのコンサートで、デニスはこの曲についてさらに次のように説明した。

「何をしても、どういうわけか、何らかの形でめちゃくちゃになってしまうような気がしたことはないかい? 自分の人生は整っていて、どこに向かっているのか、何をしているのかわかっていると思うたびに、物事は一転して僕を真っ向から蹴り飛ばすのさ。そのときこう自問する。「なぜ僕なんだい?」って。


“Why Me?”…自問自答、ですね。
人生うまくいくこともダメなこともある。不思議だよね…そんなあたりでしょうか。


Corner612


Songwriter(s) Dennis DeYoung

Released in 1980
US Billboard Hot100#26 
From the Album “Cornerstone”

*原詞の引用は太字

I guess we used to be the lucky ones
Whose fortune smiled on everyone
Stop (stop)
A voice said you best beware
Stop (stop)
Bad luck is everywhere

思うよ 昔は幸運だったなって
誰にだって幸運が訪れた
ストップ(ストップ)
「気をつけろ」って声がする
ストップ(ストップ)
不運はどこにだって転がってるんだ

And sure enough the voice was right
My luck had changed overnight
Stop (stop)
Please tell me what went wrong
Stop (stop)
I can't take these ups and downs

そして案の定 その声は正しかった
僕の幸運も一夜にして変わった
ストップ(ストップ)
お願いだ 何が悪かったのか教えてよ
ストップ(ストップ)
上がったり落とされたりは勘弁だ

Hard times come (hard times come)
And hard times go (hard times go)
And in between you hope and pray
The scars don't show
'Cause life is strange (life is strange)
And so unsure (so unsure)
The days you hardly make it through
You swear that there's a curse on you

厳しい時が来る(厳しい時代さ)
そしてそんな時期も去っていく(厳しい時が去る)
その合間に 希望を持ったり祈ったり
傷ついてもその傷は見えないんだ
人生は奇妙さ(人生は不思議)
そしてとても不安(不安なことばかり)
やっとのことで生き抜いてる日々
自分に呪いがかかってるに違いないって

And nothing seems to fit
And things won't go your way
You know you've had enough
You've got the right to say
Why me
Why me…

何もかもがうまくいかない
物事は思い通りにいかない
もう十分やりきってるのなら
きみには言う権利がある
なぜ僕なの?
なぜ僕なんだい?ってね


(Instrumental break)

Stop (stop)
Here comes anxiety
Stop (stop)
Won't you please let me be,
I need relief


ストップ(ストップ)
ほら 不安がやってくる
ストップ(ストップ)
お願いだから放っておいてくれ
安心したいんだ…


Hard times come (hard times come)
And hard times go (hard times go)
In between you hope and pray
The scars don't show
'Cause life is strange (life is strange)
And so unsure (so unsure)
The days you hardly make it through
You're sure that there's a curse on you

厳しい時が来る(厳しい時代さ)
そしてそんな時期も去っていく(厳しい時が去る)
その合間に 希望を持ったり祈ったり
傷ついてもその傷は見えない
人生は奇妙(人生は不思議)
そしてとても不安(不安なことばかり)
やっとのことで生き抜いてる日々
自分に呪いがかかってるに違いないって

And nothing seems to fit
And things don't go your way
You know you've had enough
You can't take another day

何もかもがうまくいかない
物事はうまくいかない
もう十分だってわかっている
もう1日だって耐えられない

Where to go and what to do
You've got those bills to pay
You're really not alone you know
'Cause everybody says
Why me, why me

(Why me that's what I want to know
You know what I mean?)

どこへ行って何をすればいいのか
請求書を払わなくちゃいけない
きみは ほんとは一人ぼっちじゃない
だって みんなが言うんだ
なぜ僕なんだ?
どうして僕なんだ?ってね

(なぜ僕なのか それが知りたいことだ
 僕の言いたいこと分かるかい?)


(Words and Idioms)
anxiety=不安

日本語訳 by 音時

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◆Wikipediaではこんな情報も…。

“Why Me”は実は予想外のシングルで、当初の計画では、アルバム「コーナーストーン」からは、バラードの“First Time“(B面2曲め 作者はデニス・デヤング)が2番目のシングルとしてリリースされる予定だったそうです。実際、米国のいくつかのラジオ局は“First Time“を流し始めていました。

だけど、トミー・ショウはバラード曲が2曲続くのは、スティクスをバラードばかり歌うグループとして認識されてしまう、と反対したそうです。バンドのハードロックファン層を遠ざけてしまうのではないかと懸念を示したんですね。

えっ、こんなことも書いてありました。

この意見の不一致により、(デニス・)デヤングは1980年初頭に一時的にバンドから解雇されました。

な、なんと…(^_^;)。

ただしその後すぐに、報道や世間に知られる前に復帰を要請され、デニスも同意して、“Why Me“が2番目のシングルとして選ばれた…ということでしす。(だけど、デニス作の曲だよね。トミーは自分の曲を!と主張はしなかったのかな)

*“First Time“はフィリピンでシングルとしてリリースされたようです…なんだかなあ(^_^;)。

◆「コーナーストーン」は商業的には成功したものの、グループの目指すものについて分裂を浮き彫りにしたアルバムとも言えますね。
 デニスはバンドをポップ寄りにしたいと考えて、トミー・ショウとジェームス・ヤングはロック的なアプローチを好んでいました。しかしこの後、「Paradise Theatre」「Kilroy Was Here」とデニスのコンセプトに基づくアルバムが作成され、対立は深まっていき…最終的には…1984年4月のライヴ・アルバム「Caught In The Act」リリース後にトミーがソロ活動のために脱退し、バンドは休止します…。


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◆こちら第二弾シングルとして考えられていた“First Time”。いい曲だけど、たしかに“Babe”の次にこの曲をシングルにしちゃいけないよな。