この曲“Colours”はアルバム「…But Seriously」の中で最も長い(8分51秒)大作です。
もちろん曲の長さだけでなく、またその内容も…。
タイトルの“Colours”という言葉は一度も歌詞には出てきません。
でもフィルのメッセージは伝わってきますよね。
このアルバムのWikipediaには、この曲は次のように書かれていました。
当時まだ存在した、南アフリカのアパルトヘイト政策と人種差別に対する批判。
この曲は「Part1」と「Part2」に分かれているのですが、中間の演奏はアフリカの音楽のように聴こえますね。
(Phil Collins)
Released in 1990
From the Album “...But Seriously”
*原詞の引用は太字
[Part I]
Deep inside the border
Children are crying, fighting for food
Holding their head
Breaking their bread with a stone
国境の奥深くで
子どもたちは泣き
食べ物を求めて争っている
うつむくことはしていないが
一日一回やっとの食事
All along the roadside
People are standing watching the sun
Shielding their eyes
Brushing the flies from their face
道端のいたるところで
人々は太陽を眺めて立っている
両目を覆い
顔についたハエを払いのけている
Tell me, what can you say
Tell me, who do you blame
Like a mirror you see yourself
These people each have a name
教えてくれ 何と言えばいい?
教えてくれ 誰が悪いんだ?
鏡のように 自分自身を見てる
その人たちにも それぞれ名前がある
All around the township
Young men are dying of hunger and thirst
The well has run dry
The tears from her eye feeds her son
町のあちこちで
若者たちが飢えと渇きで死にかけてる
井戸はすでに枯渇した
彼女の目から涙が流れ
腕のなかの息子の頬に伝わる
腕のなかの息子の頬に伝わる
Now tell me, what can you say
Tell me, who do you blame
Like a mirror you see yourself
These people each have a name
教えてくれ 何と言えばいい?
教えてくれ 誰を責めればいい?
鏡のように 自分自身を見てる
みんなそれぞれに 名前があるんだ
[Instrumental Break]
[Part II]
You can say you're pulling back
We see the pictures everywhere
But what we don't see is what's going on
Behind the closed doors and you don't seem to care
Do you expect me to believe you
How can you really think
But you can take your horse down to the water
Hold a gun at his head and make him drink
後退していると言うことはできる
写真なんか どこでだって見られるさ
でも閉ざされたドアの向こうで
何が起こっているかはわからない
何が起こっているかはわからない
きみは気にかけてもいないけど
僕が信じてくれるときみは思ってるの?
きみ 本当にそう考えてるのかい?
きみができるのはせいぜい
馬を水辺に連れて行って
馬を水辺に連れて行って
頭に銃を突きつけて飲ませることくらいだろ
No matter what you say (No matter what you say)
It never gets any better
No matter what you do (No matter what you do)
We never see any change
きみが何を言おうと (きみが何を言っても)
状況は改善しない
きみが何をしようと (きみが何をしようと)
変化は見られない
People living without rights
Without their dignity
But how loud does one man have to shout
To earn his right to be free
You can keep your toy soldiers
To segregate the black and white
But when the dust settles
and the blood stops running
and the blood stops running
How do you sleep at night?
権利もなく尊厳もなく生きる人々
自由になる権利を得るために
一人の人間がどれだけ大きな声で
叫ばなければならないのか
一人の人間がどれだけ大きな声で
叫ばなければならないのか
おもちゃの兵隊はそのままにしよう
黒と白を隔離するために
黒と白を隔離するために
でも塵が落ち着いて
血が流れるのが収まっても
血が流れるのが収まっても
きみは夜は眠れるかい?
No matter what you say (No matter what you say)
It never gets any better
No matter what you do (No matter what you do)
We never see any change
No matter what you say (No matter what you say)
It never gets any better
No matter what you do (No matter what you do)
We never see any change
きみが何を言おうと (きみが何を言っても)
状況は改善しない
きみが何をしようと (きみが何をしようと)
変化は見られない
きみが何を言おうと (きみが何を言っても)
きみが何を言おうと (きみが何を言っても)
状況は改善しない
きみが何をしようと (きみが何をしようと)
変化は見られない
What makes you so high and mighty
What makes you so high and mighty
What makes you so qualified
You can sit there and say how many have their freedom
But how many more have died
You decide to sit in judgement
Trying to play God yourself
Ooh, but someday soon the buck is gonna stop
Stop with you and no one else
何がきみをそんなに高慢にさせるのか
きみはそんなに資格があるのかい
きみはそこに座って
何人が自由を得たかを言うことはできる
何人が自由を得たかを言うことはできる
だけど何人が死んだか言えるかい?
きみは裁判に臨み
自分自身で神を演じようとしてる
ああでも いつかすぐ責任はなくなるよ
止めたらいいさ そして誰もいなくなる
No matter what you say (No matter what you say)
It never gets any better
No matter what you do (No matter what you do)
We never see any change
No matter what you say (No matter what you say)
It never gets any better
No matter what you do (No matter what you do)
We never see any change
きみが何を言おうと (きみが何を言っても)
状況は改善しない
きみが何をしようと (きみが何をしようと)
変化は見られない
きみが何を言おうと (きみが何を言っても)
状況は改善しない
きみが何をしようと (きみが何をしようと)
変化は見られないんだ
[Instrumental Outro]
(Words and Idioms)
hold one's head high 〔うつむかずに胸を張って〕頭を高い位置に保つ、堂々と顔を上げる
cf.break bread. 〔聖餐式で〕パンをちぎって配る. 食事をする[取る]
cf.kill two birds with one stone=一つの行動や努力で複数の成果を達成する状況
buck =責任
日本語訳 by 音時
LPレコードだとここでA面終了?いや、A面6曲、B面6曲だとすると次の“I Wish It Would Rain Down”までがA面で、B面1曲めが“Another Day In Paradise”じゃないか?など論争があるところかな?と思ったのですが、上記フィルの2016年の顔がジャケットになったデラックス・エディションの発売に合わせて、アナログLPレコードも発売されました。
いきなり2枚組になってしまいました(^_^;)が、1枚に収録したとしたら、やっぱりLP1と2がA面、LP3と4がB面ってことになるんだろうな。
hold one's head high 〔うつむかずに胸を張って〕頭を高い位置に保つ、堂々と顔を上げる
cf.break bread. 〔聖餐式で〕パンをちぎって配る. 食事をする[取る]
cf.kill two birds with one stone=一つの行動や努力で複数の成果を達成する状況
buck =責任
日本語訳 by 音時
LPレコードだとここでA面終了?いや、A面6曲、B面6曲だとすると次の“I Wish It Would Rain Down”までがA面で、B面1曲めが“Another Day In Paradise”じゃないか?など論争があるところかな?と思ったのですが、上記フィルの2016年の顔がジャケットになったデラックス・エディションの発売に合わせて、アナログLPレコードも発売されました。
いきなり2枚組になってしまいました(^_^;)が、1枚に収録したとしたら、やっぱりLP1と2がA面、LP3と4がB面ってことになるんだろうな。
Tracks:(2LP's)
LP1
A1 Hang In Long Enough
A2 That's Just The Way It Is
A3 Do You Remember?
B1 Something Happened On The Way To Heaven
B2 Colours
B3 I Wish It Would Rain Down
LP2
C1 Another Day In Paradise
C2 Heat On The Street
C3 All Of My Life
D1 Saturday Night & Sunday Morning
D2 Father To Son
D3 Find A Way To My Heart
コメント
コメント一覧 (2)
音時
がしました
テーマは、「南アフリカのアパルトヘイト政策と人種差別に対する批判」
「食べ物を求めて争っている (途中略) 一日一回やっとの食事」
「町のあちこちで 若者たちが飢えと渇きで死にかけてる」「井戸はすでに枯渇した」
「彼女の目から涙が流れ 腕のなかの息子の頬に伝わる」
20世紀末だというのに、悲惨すぎる状況です。直接的な表現に、アパルトヘイト政策に対するフィルの憤りのようなものを感じます。
1994年5月9日、ネルソンマンデラが初代大統領に選出され、アパルトヘイトは終焉を迎えた。
よかった。 この曲も、終焉の一因となっているかも…。
音時
がしました