この曲も「全米トップ40」リスナーの皆さんにはとても懐かしい一曲でしょう。

音楽との出会い、夢中になっていった日々…
この曲の主人公は音楽で生きていこうと、青春時代をすべて音楽に捧げます。

そして…。

僕はこの曲の主人公のように、音楽で身を立てようとしたわけではありませんが、それでも何か自分の若い頃、そして人生と重なって来るものがあるように思います。

皆さんはどうですか。

◆この曲を書いたのはオーストラリアのシンガー・ソングライターであるケヴィン・ジョンソン。1973年にリリースされ、全米Hot100シングルチャートでは73位を記録しています。
 その後も1975年にテリー・ジャックス(全米97位)ほか複数のアーティストにカバーされていますが、
一番有名なのがマック・ディヴィスのこのナンバーなんですね。


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◆マック・ディヴィスの1972年の全米No1ヒット“Baby Don't Get Hooked On Me”(愛は心に深く)はまだ和訳してなかったかな…(近いうちに取り組もう)。


マック・ディヴィスは、2020年9月29日、心臓手術の合併症により天国に逝ってしまっています。(享年78歳) R.I.P…。

エルヴィスの曲を書いたシンガー/ソングライターのマック・デイヴィスが78歳で死去
(2020年10月1日 MUSICLIFE Club

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Songwriter(s) Kevin Johnson

Released in 1974
US Billboard Hot100#15
From the Album “All the Love in the World”

*原詞の引用は太字

I can still remember
when I bought my first guitar

Remember walking from the shop
to put it proudly in my car

And my family listened fifty times
to my two song repertoire

And I told my mum
her only son was gonna be a star


今でも覚えてる 
初めてギターを買ったときのこと
店から歩いて出てすぐ
車の中に誇らしげに飾ったんだよ
僕の家族は僕の2曲のレパートリーを
50回も聴いたんだ
母さんに言ったんだ 
あなたの一人息子はスターになるよって

Bought all the Beatle records,
sounded just like Paul

Bought all the old Chuck Berry's,
78's and all

And I sat by my record player,
playin' every note they played

And I watched them all on TV,
copied every move they mad


ビートルズのレコードを全部買って
ポールそっくりに音を出した
チャック・ベリーとか
古い78回転なんかも全部買ってさ
レコードプレーヤーのそばに座って
 演奏すべてを演って
テレビにかじりついて 
動きも全部コピーしたんだ

Rock and roll,
I gave you all the best years of my life

All the dreamy sunny Sundays,
All the moon-lit summer nights

I was so busy in the back room
writin' love songs to you

While you were changin' your direction,
and you never even knew

That I was always,
just one step behind you


ロックン・ロール  
僕は人生で最高の時をすべて捧げたよ
夢のような晴れた日曜日もぜんぶ
月明かりに照らされた夏の夜もぜんぶ
僕は奥の部屋で
おまえに捧げるラヴソングを書くのに
とっても忙しくしてた
おまえが方向転換している間
ちっとも知らなかっただろうけど
僕はいつもそこにいて 
一歩後ろを歩いていたんだ

'66 seemed like the year
I was really goin' somewhere

I was living in San Francisco,
with flowers in our hair

Singing songs of kindness
so the world would understand

But the guys and me
We were more than just another band


’66年 この年だって思ったよ  
本当に成功する年なんだって
サンフランシスコに住んで   
髪に花を飾って
優しさの歌を歌っていれば 
世界は理解してくれるって
僕たちはそこいらのバンドとは
違う存在なんだって

Rock and roll,
I gave you all the best years of my life

All the crazy lazy young days,
All the magic moon-lit nights

I was so busy on the road
singin' love songs to you

While you were changin' your direction,
and you never even knew

That I was alwyas,
just one step behind you


ああ ロックン・ロール 
僕は人生で最高の時をすべて捧げたよ
クレイジーで怠惰な若い日々もぜんぶ
魔法のような月明かりの夜もぜんぶ
おまえに捧げるラヴソングを歌って
旅して忙しくしてた
ロックンロールが方向転換している間だって
おまえは知らなかっただろうけど
僕はいつも
おまえの一歩後ろを歩いてたのさ


Well, '71, I was all alone 
when I met Sarah Jane
I was trying to go it solo 
with someone elses band
And she came up to me softly 
and she took me by the hand
She listened to my problems 
and she seemed to understand

そう'71年、サラ・ジェーンに会ったとき
僕は一人ぼっちだった
僕は誰かのバンドで
ソロ活動しようとしていたんだ
そして彼女はそっと近づいてきて 
僕の手を引いた
僕の悩みを聞いてくれて 
理解してくれたようだった

And she followed me to London 
to a hundred hotel rooms
Through a hundred record companies 
who didn't like my tunes
She followed me back to Tennessee 
where she finally made me see
I'm just a plain old country boy
that's all I'll ever be

彼女はロンドンまで僕を追いかけてきて 
100ものホテルを泊まり歩いた
100のレコード会社を回ったが 
どこも僕の曲を気に入ってくれなかった
彼女は僕についてテネシーまで戻ってきて
最後に僕に気づかせてくれた
僕はただのカントリーボーイで 
これからもずっとそれだけだってこと

Aw, rock and roll, 
I gave you all the best years of my life
All the dreamy, sunny Sundays
All the moonlit summer nights
And though I never knew 
the magic of making it with you
I'm getting along with my country songs 
doing what I was born to do
But I always was just one step behind you

ロックン・ロール  
僕は人生で最高の時をすべて捧げた
夢のようで 晴れた日曜日もぜんぶ
月明かりの夏の夜もぜんぶ
おまえと一緒にやる 魔法は
ちっともわからなかったけど
僕はカントリー・ソングを歌って
うまくやってるよ
生まれながらにやるべきことを僕はしてるのさ
だけど僕はいつだって
おまえの一歩後ろを歩いてたんだ

Aw, rock and roll, 
I gave you all the best years of my life
All the dreamy sunny Sundays,
all the moon-lit summer nights…

ああ ロックン・ロール  
僕は人生で最高の時をすべて捧げた
夢のようで 晴れた日曜日もぜんぶ
月明かりの夏の夜もぜんぶ…


(Words and Idioms)
repertoire【可算名詞】. レパートリー,上演目録,演奏曲目
go somewhere どこかへ行く 成功する

日本語訳 by 音時


Rock_'N'_Roll_(I_Gave_You_the_Best_Years_of_My_Life)_-_Mac_Davis


◆和訳でちょっと難しかったのが、サビ・コーラス部分で、


Rock and roll,
I gave you all the best years of my life
・・・・・・・・・・・・・・・

I was so busy in the back room
writin' love songs to you

While you were changin' your direction,
and you never even knew
That I was always,
just one step behind you

の“you”について。これは誰か人間(恋人や友だちなど)ではなく、“ロックン・ロール”というもの、を指していると解釈しました。

人生の一番素敵な時期を
“ロックンロール”に捧げた。
ロックンロールのラヴソング
奥の部屋に籠もって書いていた
(かつての)ロックンロール(のあり方)
方向転換していったときも
ロックンロールよ
おまえはこんなミュージシャンの端くれに
気づきもしなかっただろうが

僕はいつだってロックンロールに
(一歩遅れて)ついて行ってた
んだぜ

◆まあ、この主人公はフラワー・ムーヴメントのサンフランシスで活動を続け、その後、ロンドンでも勝負しましたが、故郷のテネシーに戻り、
そこで自分らしくカントリーソングを歌うようになる…わけですね。

I never knew
the magic of making it with you 


ロックンロールが起こす魔法なんてものは
ちっともわからなかったけど…

彼は振り返ってみて…幸せだったと歌っているように思います…!


◆むむむ…この曲の作者ケヴィン・ジョンソン。彼の歌を聴いてみたら…どうもちょっと歌詞が違うぞ。というか物語が若干違っているのではないですか。

こ、これは、別曲として和訳し手取り上げた方がいいかもしれない…(^_^;)。

ということで、ケヴィンのオリジナルの和訳記事はこちらです…!