ブルース・コバーン(ウィキペディア)の名前はこの曲がトップ40に入って来た時に初めて耳にしました。

 Bruce Cockburn (1945年5月27日 - )は、カナダのシンガーソングライターかつギタリスト。彼の曲のスタイルはフォークからジャズ風のロックまで幅広く、歌詞も人権、環境問題、政治、宗教などの幅広い範囲をカバーしている。(中略)
 カナダでは人気が出てきたが、1979年にアルバム『ドラゴンズ・ジョーズ』を出すまでは合衆国ではぱっとしなかった。アルバムからの1枚目のシングル「Wondering Where the Lions Are」は、合衆国ではビルボード・ホット100チャートで1980年6月に21位に達し、コバーンのNBCのテレビ番組『サタデー・ナイト・ライブ』出演につながった。コバーンのレーベルである True North Record は Recordi Records とイタリアでの配給契約を結んだ。


WondeLion

◆チャートインした曲がこの曲“Wondering Where the lions are”でしたので、ムム?どんなことを歌っているのか全くよくわかりませんでした(^_^;)。おまけに邦題は「勇者よ永遠に」。何をどうしたらこの邦題になるのかも不明で…。和訳も大意がちょっと自信なし…。

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(Bruce Cockburn)

Released in 1980
US Billboard Hot100#21 
From the Album “Dancing in the Dragon's Jaws.”

*原詞の引用は太字

Sun's up, mmhmm (uh huh), looks okay
The world survives into another day
And I'm thinking about eternity
Some kind of ecstasy got a hold on me

太陽が昇る  うん  大丈夫なようだ
世界は別の日も生き延びる
僕は永遠について考えている
何かしら快感を感じてしまったようなんだ

I had another dream about lions at the door
They weren't half as frightening as they were before
But I'm thinking about eternity
Some kind of ecstasy got a hold on me

ドアの前にライオンがいる夢を また見たよ
ライオンは前に見た時と比べて強さは半分くらい
だけどやっぱり永遠のことを考えるんだ
何かしらのエクスタシーが僕を捕らえたのさ

Walls windows trees, waves coming through
You be in me and I'll be in you
Together in eternity
Some kind of ecstasy got a hold on me

壁や窓 木々や波が通り抜けていく
きみが僕の中にいれば僕もきみの中にいる
永遠に一緒にいよう
何かしらの快感が僕を包んでいく…

Up among the firs where it smells so sweet
Or down in the valley where the river used to be
I got my mind on eternity
Some kind of ecstasy got a hold on me
And I'm wondering where the lions are
I'm wondering where the lions are

とても甘い香りのするモミの木々の間を
または谷を降りた場所は前に川があった場所
僕は永遠のことを考えてる
ある種のエクスタシーが僕を捕らえたのさ
僕はライオンの居場所を知りたいと思ってる
ライオンはどこにいるんだろう?

Huge orange flying boat rises off a lake
Thousand-year-old petroglyphs doing a double take
Pointing a finger at eternity
I'm sitting in the middle of this ecstasy

巨大なオレンジ色の飛行艇が湖から浮かび上がる
千年も昔の岩に書かれた彫刻が
二重に永遠を指差してるんだ
僕はこの恍惚状態の真ん中に座ってる

Young men marching, helmets shining in the sun
Polished and precise like the brain behind the gun
(Should be) they got me thinking about eternity
(But) some kind of ecstasy got a hold on me
And I'm wondering where the lions are
I'm wondering where the lions are

若者たちは行進し ヘルメットが太陽に輝いてる
銃の背後の脳のように磨かれてピシっとしてる
(そうあるべきだ)
僕に永遠について考えさせさせられた
(だけどしかし)
エクスタシーみたいなものが僕を捕らえたよ
ライオンはいったいどこにいるんだろう?
僕はライオンの居場所を考えてるんだ

Freighters on the nod on the surface of the bay
One of these days we're going to sail away
Going to sail into eternity
Some kind of ecstasy got a hold on me
And I'm wondering where the lions are
I'm wondering where the lions are


貨物船は当然のように湾の水面に浮かんでる
でもいつか僕たちは出航するのさ
永遠へと航海に旅立つんだ
エクスタシーのようなものが僕を包みこんだ

そして僕はライオンがどこにいるのか考えてる
いったいライオンはどこにいるんだろう?

(Words and Idioms)
firs=(firの複数形)モミ
etroglyph【名】ペトログリフ
=岩石線画、岩面彫刻[陰刻]◆先史時代の人々が岩の表面に刻んだ絵または象形文字
precise 【形】 〔説明などが〕正確な、詳細な
freighter 【名】 貨物船
on the nod
(1) (議論もせず)形だけの賛成で.(2) 信用で, 掛けで, 顔で.

日本語訳 by 音時


うーん、解釈が難しいですよね…(^_^;)。

◆ただこの曲の大意は、こちらのサイトにブルース・コバーンが55歳のときのコメントが出ていたので大づかみはできるかと思います。。
(Unmask Us Bruce Cockburn)


「これは冷戦中に書かれた曲です。ある日、政府に勤めている親戚が私にこう言いました。『明日起きたら核戦争が始まっているかもしれない』。翌朝目が覚めたら、核戦争は起きていなかった。本当にいい日で、いいことばかり起こっていた。その夜、私は夢を見ました。それはこの歌の最初の詩に出てくる夢です。ドアの前にライオンがいるのですが、脅迫しているわけではなく、平和なものでした。それは、ライオンが脅迫してくるという悪夢だった以前の夢を反映していました。」
ブルース・コックバーン (55)

◆主人公は「ライオンはどこにいるのか?」が気になっているわけですが、ライオンは歌詞の前半にも一度でてきます。その時に主人公は「前より強さが半分になった」と言ってます。
 つまり主人公は「ライオン」について、
 「怖かった」→「強さが半分になった」→「(もう怖くなく逆に姿が見えないので)どこにいったか心配になった」と、ライオンがいることを受け入れて、それが自然になった、ということかと思います。


 歌詞の最初の部分は「明日起きたら核戦争が始まっているかも?」と思って寝た。そして起きたら…核戦争にはなってなかったとホッとしてる状況が歌われています。

 世界が平和であること、そしてこれが永遠に続けられたら…と思うと、生きている幸せを感じて、いわゆる恍惚(エクスタシー)に包まれる…っていうことなんでしょう。

ところどころに意味不明な箇所はあるものの…平和な毎日が続くことに感謝して生きていこうって歌なんじゃないかな。これが僕の解釈です…(平凡な語彙しかなくてスミマセン)(^_^;)。


◆この曲がチャートで最高位を記録した週の全米ビルボードチャートを見てみましょう。
US Top 40 Singles For Week Ending 7th June, 1980
TW LW TITLE Artist (Label)-Weeks on Chart (Peak To Date) 

 ムム…(当時)大嫌いだった“ファンキー・タウン”が1位!(^_^;)  6位から3位のアンブロージア、チャートアクションは良かったのですが、ここで力尽きます。6位ベットも名曲でした。7位ボブ・シーガーも応援していたんだけどなあ…。ブルース・コックバーンは21位が2週という記録でした。


1 1 FUNKYTOWN –•– Lipps, Inc. (Casablanca)-11 (2 weeks at #1) (1)
2 3 COMING UP / COMING UP (Live At Glasgow) –•– Paul McCartney and Wings (Columbia)-7 (2)
3 6 BIGGEST PART OF ME –•– Ambrosia (Warner Brothers)-10 (3)
4 4 DON’T FALL IN LOVE WITH A DREAMER –•– Kenny Rogers with Kim Carnes (United Artists)-11 (4)
5 2 CALL ME –•– Blondie (Chrysalis)-17 (1)

6 11 THE ROSE –•– Bette Midler (Atlantic)-12 (6)
7 9 AGAINST THE WIND –•– Bob Seger and the Silver Bullet Band (Capitol)-6 (7)
8 8 HURT SO BAD –•– Linda Ronstadt (Asylum)-9 (8)
9 10 CARS –•– Gary Numan (Atco)-17 (9)
10 13 LITTLE JEANNIE –•– Elton John (MCA)-6 (10)


21 25 WONDERING WHERE THE LIONS ARE –•– Bruce Cockburn (Millennium)-12 (21)

◆ステージで弾き語るブルース・コックバーン。1980年のヒットですが、脇に「Monster」の広告ロゴが見えるのが時代を超越してる感じがします…(^_^;)。