ゴードン・ライトフットのこの曲“The Wreck Of The Edmund Fitzgerald / エドマンド・フィッツジェラルド号の難破 ”。(邦題が【エドマンド…】になっていますね)
1975年に29名の乗組員を乗せて、米国 五大湖の1つ“スペリオル湖”に沈没した貨物船「エドモンド・フィッツジェラルド号」の沈没事故のことを歌った歌です。 いつかはこの曲も和訳せねば…と思っていました。
いっぱい辞書を引いたり、地図を調べ、なんとか和訳を終えました。あらためて…スゴイ曲です。すでに天国に旅立ってしまったゴードン・ライトフットに敬意を表したい気持ちでいっぱいです。
【エドモンド・フィツジェラルド号の沈没事故について】:(ウィキペディアより)
エドモンド・フィツジェラルド(SS Edmund Fitzgerald) とは、1958年6月8日に製造された、アメリカの貨物船である。当時最大の貨物船であった。 1975年11月10日、強風、雪の中スペリオル湖を航行中に突然行方がわからなくなり、その後湖底で2つに割れた状態で沈んでいるのを発見された。五大湖史上最悪の事故として、その名を語り継がれている。
1975年11月9日、強風警報が出ていたにもかかわらず、エドモンド・フィツジェラルド号は26,116tのタコナイトを積載して、ウィスコシン州スペリオルを出港し、ミシガン州デトロイトへ向かった。
10日未明、強風がさらにひどくなり、航路をスペリオル湖北岸沿いに変更し、エドモンド・フィツジェラルド号の後を続いていたアンダーソン号にもそのように告げた。波の高さは3mを超え、強風がさらにひどくなり、雪が降り始めた。約16マイル離れていたアンダーソン号から、エドモンド・フィツジェラルド号は見えなくなった。その後アンダーソン号にエドモンド・フィツジェラルド号から連絡が入り、船の上部等が損傷し、2台のポンプを使って水をくみだしていることを告げた。午後4時30分、エドモンド・フィツジェラルド号はレーダーを失い、目的地のホワイトフィッシュ・ポイントの位置を確認できなくなった。
午後6時には波が7mを超える高さになっていた。午後7時10分、アンダーソン号はエドモンド・フィツジェラルド号の約9マイル先に船があることを告げた。その後エドモンド・フィツジェラルド号との通信が途絶え、エドモンド・フィツジェラルド号は雪の中、アンダーソン号の視野から消えた。アンダーソン号は捜索にでたが、空の救命ボートのみが見つかった。生存者も見つからず、その後、全員が死亡したということになった。
10日未明、強風がさらにひどくなり、航路をスペリオル湖北岸沿いに変更し、エドモンド・フィツジェラルド号の後を続いていたアンダーソン号にもそのように告げた。波の高さは3mを超え、強風がさらにひどくなり、雪が降り始めた。約16マイル離れていたアンダーソン号から、エドモンド・フィツジェラルド号は見えなくなった。その後アンダーソン号にエドモンド・フィツジェラルド号から連絡が入り、船の上部等が損傷し、2台のポンプを使って水をくみだしていることを告げた。午後4時30分、エドモンド・フィツジェラルド号はレーダーを失い、目的地のホワイトフィッシュ・ポイントの位置を確認できなくなった。
午後6時には波が7mを超える高さになっていた。午後7時10分、アンダーソン号はエドモンド・フィツジェラルド号の約9マイル先に船があることを告げた。その後エドモンド・フィツジェラルド号との通信が途絶え、エドモンド・フィツジェラルド号は雪の中、アンダーソン号の視野から消えた。アンダーソン号は捜索にでたが、空の救命ボートのみが見つかった。生存者も見つからず、その後、全員が死亡したということになった。
その後
11月14日、ホワイトフィッシュ・ポイントから約17マイルの地点において、エドモンド・フィツジェラルド号は沈没した状態で発見された。その船体はねじれ、2つに割れていた。乗組員の遺体も一部がここで見つかったが、遺体は引き上げられず、今も湖底に安置されている。
その他参考資料「失敗知識データベース」
◆全米ビルボードHot100チャートでは残念ながら最高位2位でした。
この曲の首位を阻んだのは…ロッドの「今夜きめよう」でした。
1週くらい、ゴードンに首位を分けてやってほしかったな…(^_^;)。
US Top 40 Singles Week Ending 20th November, 1976
TW LW TITLE –•– Artist (Label)-Weeks on Chart (Peak To Date)
1 1 TONIGHT’S THE NIGHT (Gonna Be Alright) –•– Rod Stewart (Warner Brothers)-8 (2 weeks at #1) (1)
2 3 THE WRECK OF THE EDMUND FITZGERALD –•– Gordon Lightfoot (Reprise)-13 (2)
3 4 LOVE SO RIGHT –•– Bee Gees (RSO)-10 (3)
4 5 MUSKRAT LOVE –•– The Captain and Tennille (A&M)-9 (4)
5 2 DISCO DUCK (Part 1) –•– Rick Dees and His Cast Of Idiots (RSO)-15 (1)
6 9 THE RUBBERBAND MAN –•– The Spinners (Atlantic)-11 (6)
7 6 ROCK’N ME –•– The Steve Miller Band (Capitol)-15 (1)
8 8 JUST TO BE CLOSE TO YOU –•– The Commodores (Motown)-10 (8)
9 11 BETH / DETROIT ROCK CITY –•– Kiss (Casablanca)-12 (9)
10 10 DO YOU FEEL LIKE WE DO –•– Peter Frampton (A&M)-10 (10)
◆この曲の歌詞を味わうのに、僕のように米国の地理に詳しくない方もいらっしゃると思うので、「五大湖」の地図を下記に貼ります。
一番上にある大きな湖が「スペリオル湖」でエドモンド・フィッツジェラルド号が沈んだ湖です。

◆この曲の歌詞を味わうのに、僕のように米国の地理に詳しくない方もいらっしゃると思うので、「五大湖」の地図を下記に貼ります。
スペリオル湖(Lake Superior)
ミシガン湖(Lake Michigan)
ヒューロン湖(Lake Huron)
エリー湖(Lake Erie)
オンタリオ湖(Lake Ontario)
一番上にある大きな湖が「スペリオル湖」でエドモンド・フィッツジェラルド号が沈んだ湖です。

(Gordon Lightfoot )
Released in 1976
US Billboard Hot100#2
From the Album “ Summertime Dream" ”

*原詞の引用は太字
The legend lives on from the Chippewa on down
Released in 1976
US Billboard Hot100#2
From the Album “ Summertime Dream" ”

*原詞の引用は太字
The legend lives on from the Chippewa on down
Of the big lake they call Gitche Gumee
The lake, it is said, never gives up her dead
When the skies of November turn gloomy
With a load of iron ore twenty-six thousand tons more
Than the Edmund Fitzgerald weighed empty
That good ship and true was a bone to be chewed
When the gales of November came early
伝説は「チペワ族」の時代から生き続けてる
人々が「ギッチェ・グミー」と呼ぶ大きな湖があった
11月の空が 暗くなってきた時
その湖は「死者を決して見放さない」と言われてた
11月の空が 暗くなってきた時
その湖は「死者を決して見放さない」と言われてた
エドモンド・フィッツジェラルド号は
自分の体重より重い 2万6千トン以上の鉄鉱石を積んだ
自分の体重より重い 2万6千トン以上の鉄鉱石を積んだ
素晴らしい船と
その一方での真実は困難な任務に直面していた
その一方での真実は困難な任務に直面していた
11月の強風がいち早く訪れた時のことだった
The ship was the pride of the American side
Coming back from some mill in Wisconsin
As the big freighters go, it was bigger than most
With a crew and good captain well seasoned
Concluding some terms with a couple of steel firms
When they left fully loaded for Cleveland
And later that night when the ship's bell rang
Could it be the north wind they'd been feelin'?
この船はアメリカの誇りだった
ウィスコンシン州の砕石工場からの帰路のこと
大型貨物船としては他の貨物船よりも大きく
経験豊かな乗組員と優秀な船長がいたんだ
鉄鋼会社 数社といくつかの条件を締結し
鉄鋼石を満タンに積んでクリーブランドに向けて出発
船の出港を告げる鐘が その夜遅くに鳴った
彼らが感じていたのは北風だったのだろうか?
The wind in the wires made a tattle-tale sound
And a wave broke over the railing
And every man knew, as the captain did too
T'was the witch of November come stealin'
The dawn came late and the breakfast had to wait
When the gales of November came slashin'
When afternoon came it was freezin' rain
In the face of a hurricane west wind
ワイヤーに当たる風は おしゃべりのような音を立て
そして波は 手すりを越えて砕け散ってた
船長を始めとして 誰もがわかっていただろう
「11月の魔女」がこっそり忍び寄ってきていたんだ
夜明けは遅く 朝食は待たなければならなかった
猛烈な11月の強風が吹き始め
午後になると それは凍った雨に変わった
ハリケーンの西風に直面したのさ
When suppertime came,
the old cook came on deck sayin'
the old cook came on deck sayin'
"Fellas, it's too rough to feed ya"
At 7 PM, a main hatchway caved in, he said
"Fellas, it's been good to know ya"
The captain wired in he had water comin' in
And the good ship and crew was in peril
And later that night when his lights went outta sight
Came the wreck of the Edmund Fitzgerald
夕食の時間が来ると
年老いたコックが甲板に出てきてこう言った
年老いたコックが甲板に出てきてこう言った
“みんな! 料理を出すには海が荒れすぎてる“
午後7時には“メインハッチが陥没した“
“みんなと知り合えて 良かったよ”と言ったんだ
船長は館内放送を入れ 船が浸水し
優秀な船と乗組員が危険な状態であると話した
そしてその夜遅く 船の明かりが見えなくなり
エドモンド・フィッツジェラルド号は難破した
Does any one know where the love of God goes
When the waves turn the minutes to hours?
The searchers all say they'd have made Whitefish Bay
If they'd put fifteen more miles behind her
They might have split up or they might have capsized
They may have broke deep and took water
And all that remains is the faces and the names
Of the wives and the sons and the daughters
神の愛はいったいどこに行ってしまったんだ?
いくつもの波が数分から数時間の間押し寄せた
探索者たちは皆 もしもあと15マイルほど進んでたら
ホワイトフィッシュ湾まで辿り着けたはずと言った
ホワイトフィッシュ湾まで辿り着けたはずと言った
船は割れてしまったのか それとも転覆したのか
粉々になり 波に飲まれてしまったのか
そして 残されたのは乗組員たちの
妻や息子や娘たちの写真と名前だけだった
妻や息子や娘たちの写真と名前だけだった
Lake Huron rolls, Superior sings
In the rooms of her ice-water mansion
Old Michigan steams like a young man's dreams
The islands and bays are for sportsmen
And farther below Lake Ontario
Takes in what Lake Erie can send her
And the iron boats go as the mariners all know
With the gales of November remembered
五大湖の 氷水の「邸宅」の部屋で
ヒューロン湖が踊り スペリオル湖が歌う
ヒューロン湖が踊り スペリオル湖が歌う
いにしえのミシガン湖の蒸気は 若者の夢のよう
島々や湾は釣人たちのためにある
そして さらに下の オンタリオ湖は
エリー湖が送るものを受け取っているんだ
そして 鉄の船が逝ってしまったことは
船乗りなら誰もが知ってる
船乗りなら誰もが知ってる
11月の強風を思い出しながら…
In a musty old hall in Detroit they prayed
In the maritime sailors' cathedral
The church bell chimed 'til it rang twenty-nine times
For each man on the Edmund Fitzgerald
The legend lives on from the Chippewa on down
Of the big lake they call Gitche Gumee
Superior, they said, never gives up her dead
When the gales of November come early
伝説は「チペワ族」の時代から生き続けてる
(Words and Idioms)
chippewa=湖の西に住んだアルゴンキン語族の一員
well-seasoned 【形】 よく年季が入っている、非常に経験豊かな、習熟した
steel firms=鉄鋼会社
tattletale 【名】〔通例子どもの〕告げ口屋、言いふらし屋
日本語訳 by 音時
デトロイトの海洋船員大聖堂
カビ臭い古いホールで彼らは祈った
カビ臭い古いホールで彼らは祈った
教会の鐘はエドモンド・フィッツジェラルド号の乗組員
一人一人のために29回 鳴り続けた
一人一人のために29回 鳴り続けた
伝説は「チペワ族」の時代から生き続けてる
人々が「ギッチェ・グミー」と呼ぶ大きな湖があった
その湖は11月の強風がいち早く吹くと
その湖は11月の強風がいち早く吹くと
「死者を決して見放さない」と言われてたんだ…
(Words and Idioms)
chippewa=湖の西に住んだアルゴンキン語族の一員
Gitche Gumee(オジブウェー語)=「偉大な海」湖=スペリオル湖のこと(英:Lake Superior、仏:lac Supérieur)は北米最大の湖
mill 〔木材・鉱物・織物などの材料を加工する〕工場 ミル、粉ひき器
freighter 【名】 貨物船[輸送機]◇可算 荷送り人mill 〔木材・鉱物・織物などの材料を加工する〕工場 ミル、粉ひき器
well-seasoned 【形】 よく年季が入っている、非常に経験豊かな、習熟した
steel firms=鉄鋼会社
tattletale 【名】〔通例子どもの〕告げ口屋、言いふらし屋
slashing=猛烈な、威勢の良い
in face of 《in (the) face of》~に直面して、~の面前で
in face of 《in (the) face of》~に直面して、~の面前で
cave in=崩れ落ちる、陥没する
in peril 《be ~》危機的状況にある
in peril 《be ~》危機的状況にある
capsize 【自動】〔船などが〕転覆する、ひっくり返る
sportsman =スポーツマン 《★【解説】 狩猟・魚釣りなどの野外運動を好む人; ★【比較】 日本語の「スポーツマン」は athlete に相当することが多い》
musty 【形】かび臭いsportsman =スポーツマン 《★【解説】 狩猟・魚釣りなどの野外運動を好む人; ★【比較】 日本語の「スポーツマン」は athlete に相当することが多い》
日本語訳 by 音時
◆ 【true was a bone to be chewed】という表現について
こちらのサイトを参考にしました。
A Bone to Be Chewed: The Meaning, Origins & Use of a Unique Idiom
「噛むべき骨」または「骨を噛む」という表現は、一般的には使用されない魅力的な慣用句ですが、その鮮やかなイメージと比喩的な意味により、研究する価値があります。これは、真剣な検討、深い思索、または長期にわたる努力を必要とする問題、問題、主題を指します。 それは、噛むのに時間と労力がかかる緻密な骨のように、不可解で複雑、または困難を伴うものである可能性があります。このフレーズの正確な起源を突き止めるのは難しいですが、何かを噛むという比喩は、深く考えたり、問題に粘り強く取り組んだりすることを表すものとして、英語でしっかりと確立されています。
◆スペリオル湖が「死者を決して見捨てない」という伝説について:
この曲のSongmeaningsページにこんな書き込みがありました。
この伝説には実際に根拠があります。 通常、人が溺れると、分解バクテリアが泡を発生させるため、数日後に遺体が水面に浮き上がります。 しかし、スペリオル湖はこれらの細菌が繁殖するには寒すぎるのです。
そうか、「死者を見捨てない」というのは、「死体が浮かんでこず、いつまでも湖とともにある」から、という意味なのかな。
また「ホワイト・ポイント湖底残存物保存委員会(Whitefish Point Underwater Preserve)は、将来のダイバーたちのために湖底に眠る沈没船を保存している」と言います。このように湖底に水没船を沈んだままにしている…というのも「死者を見捨てない」という意味につながってるのかなと思いました。
参考資料:パラダイス(ミシガン州)ウィキペディア)
◆「Old Michigan steams」について
ちょっとわからなかった点でもあります。
ただ、ミシガン湖には寒さから霧が発生することが多い、という話しと、歴史的にも石炭を燃料とする大型蒸気船が行き来をしていた、という話があり、そのあたりが「若者の夢」と関係があるのかな…と(^_^;)。←都合の良い解釈。
参考資料:アメリカ最後の石炭燃料船、存続の危機(2014年)



コメント
コメント一覧 (4)
音時
が
しました
なので、やっとこの壮大な叙事詩の全貌を知ることができました。
音時さん、本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。
ディスコが出始めた1976年にこの曲が大ヒットしたことは、
それだけアメリカの国民にも重大な出来事として認識されていたのでしょうね。
okamayu4さんご指摘のように、ワンパターンのメロディに紡がれた膨大な歌詞の量。
没後1年。ゴードン・ライトフットがいかに優れた「詩人」かがわかります。
日本でももっと評価されてしかるべきアーティストですね。
音時
が
しました
私が中学生の時でした。深夜のトップ40の番組内で、湯川先生がこの曲の和訳を朗読してくださいました。(記憶ちがいだったら、ごめんなさい)
まず、英語の歌詞って長い文章も可能なことにビックリ。(日本語では、ありえません)
何と言っても、歌詞の内容にビックリ。事故とか先祖の教えとかを歌にしてしまうとは…。アメリカやカナダという国は、なんて偉大なんだと感服し、憧れの気持ちを抱いたという記憶があります。
この曲がボクに与えた衝撃は、凄まじいものがあったのです。
今日、音時さんの和訳を読んで…。「ゴードンって、素晴らしい詩人なのだな」と改めて感心しています。 <朝から感動です>
音時
が
しました
音時
が
しました