元イーグルスのドン・ヘンリーのこの曲“The End Of The Innocence”。
この白黒のミュージックビデオはデヴィッド フィンチャーが監督。
MVはマドンナの“Vogue”、スティングの“Englishman In New York”など、素晴らしいモノクロの作品を残していますね。(その後、彼は映画監督に…)
1990 年に MTV ビデオ ミュージック アワードの最優秀男性ビデオ賞を受賞しました
上記ビデオのなかでもいろんな場面がでてきますよね…。
無邪気にじゃれ合う恋人たち
兵役に行くのか、髪を切る青年
レーガン大統領、、、
この曲は、ドンとブルース・ホーンズビーの共作。
ブルース・ホーンズビーはこの曲でピアノを演奏しています。

Songwriter(s) Don Henley · Bruce Hornsby
Released in 1989
US Billboard Hot100 #8
From The Album‘The End Of Innocence’
*原詩は太字
Remember when the days were long
And rolled beneath a deep blue sky
Didn't have a care in the world
With mommy and daddy standing by
When "happily ever after" fails
And we've been poisoned by these fairy tales
The lawyers dwell on small details
Since daddy had to fly
日が長かった頃を思い出してみろよ
そして 真っ青な空の下を転がって
世の中に何の気遣いもなかった
パパとママがそばにいて
物語が「いつまでも幸せに...」とは ならず
これらおとぎ話に毒されてきたことに気づく
弁護士は細かい点までこだわってくる
パパは飛んで逃げてしまったから
Oh, but I know a place where we can go
Still untouched by man
We'll sit and watch the clouds roll by
And the tall grass waves in the wind
You can lay your head back on the ground
And let your hair fall all around me
Offer up your best defense
But this is the end
This is the end of the innocence
だけど俺たちが行ける場所を知ってるよ
まだ誰の手にも触れられてない場所を
俺たちは座って雲が流れていくのを眺め
そして 背の高い草が風に揺れる
台地に横たわり 頭を寝かせていい
おまえの髪を俺の周りになびかせてくれ
この素敵な時を守れるように努力するんだ
でもこれが最後
もうこんな無邪気ではいられない
O beautiful, for spacious skies
But now those skies are threatening
They're beating plowshares into swords
For this tired old man that we elected king
Armchair warriors often fail
And they've been poisoned by these fairy tales
The lawyers clean up all details
Since daddy had to lie
ああ 美しい 雄大な空が広がってる
だけど今 天気は急に崩れようとしてるんだ
みんな 鋤(すき)を叩いて剣に変えている
俺たちが王に選んでしまった
「くたびれた老いぼれ」のためにね
安全な場所で口だけで戦う者は しくじるものさ
そしてヤツらは おとぎ話に毒されてるんだ
弁護士は詳細を すべて明らかにする
だって パパは嘘をつかなければならなかったから
Oh, but I know a place where we can go
And wash away this sin
We'll sit and watch the clouds roll by
The tall grass waves in the wind
Just lay your head back on the ground
And let your hair spill all around me
Offer up your best defense
But this is the end
This is the end of the innocence
ああ でも俺たちが行ける場所はまだあるよ
まだ誰の手にも触れられてない場所が
俺たちは座って雲が流れていくのを眺め
そして 背の高い草が風に揺れてるのさ
台地に横たわり 頭を寝かせよう
おまえの髪がなびいて 俺をくすぐってくる
なんとか この時間を守れないかと思うんだ
だけど これでもう終わり
もう「無実」なんて言ってはいられない
Who knows how long this will last?
Now we've come so far, so fast
But somewhere back there in the dust
That same small town in each of us
I need to remember this
So baby, give me just one kiss
And let me take a long last look
Before we say good-bye
これが どのくらい続くのか誰にもわからない
俺たちは大急ぎで こんな遠くまで来てしまった
だけど振り返ると
どこか埃まみれた懐かしい小さな町が
俺たち一人ひとりの心のなかにある
このことを 覚えておかなきゃならないよ
だからベイビー もう一度だけキスして
最後にゆっくりとその姿を見せてほしい
俺たちが さよならを言う前に
Just lay your head back on the ground
And let your hair fall all around me
Offer up your best defense
But this is the end
This is the end of the innocence
大地に寝転んで 頭を横にしよう
俺のそばで 長い髪をなびかせてくれ
この時がずっと続くよう もがくがいい
だけどこれで終わりだ
無邪気に生きるなんて
もうできないのだから
(Words and Idioms)
spacious= 広々とした、雄大な
threatening
形. 脅迫的な; 悪いことが起こりそうな; 〔天候が〕急に崩れそうな.
beat one's swords into plowshares戦いをやめて平和な暮らしをする、和解する
Armchair warrior=椅子の戦士(ひじかけいすのせんし)
リビングルームの快適な場所から言葉で戦う人を暗示する軽蔑的な用語
日本語訳 by 音時

くたびれた老いぼれ、と訳させていただきましたが、誰のことかはお分かりかと思います。
僕は“The End Of The Innocence”の「Innocence」には2つの意味があると思いました。
「無邪気」「無邪気な時代」という意味。
「無実」「罪を犯すことがなく潔白」という意味。
そしてこの2つが終わってしまうということ。
誰もが無邪気ではいられなくなってしまう。
誰もが罪を犯してしまう。
最後に最高の防御を見せるがいいさ…
悔いのないよう精一杯の力で抵抗していいんだ
そしてイノセンスとさよならしよう
イノセンスなんてものとは
決別して生きていく必要があるんだよ
そう、ドンは歌っている…。
コメント
コメント一覧 (12)
音時
が
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この曲を聴くと、NHK 鈴鹿耐久レースで流れたのを思い出します。
当時はバイクブームで、友達と行ったなぁ。夜行バスで鈴鹿に。天気良くて汗だく。でも、独特の雰囲気、行かないと匂いや音は感じられない。
夏の終わりと、せつない気持ちになる。
懐かしいです。
音時
が
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音時
が
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そういう歌詞だったのですか。1989年というと、レーガン大統領の8年間在任の最後の年か。その歌詞を見てからPVを見るとまた曲の印象が変わりました。
音時
が
しました
音時
が
しました
和訳拝読しました。東西冷戦構造が終結に向かい、世界平和の気運が高まった1989年において「無垢で無実ではいられなくなるんだ」というメッセージを突きつけてきたのは、今となっては何か予言めいたものがあるのではないかと考えてしまいました。その一方で、普遍的な意味も多分に含まれてると感じましたし、ドンはたとえ1989年でなくてもこのようなテーマの曲を発表したのではないかと思います。
ブルース・ホーンズビーのピアノがすばらしいのは言うまでもありませんが、昨年亡くなったウェイン・ショーターのサックスもまた哀愁に深みを与えているような気がします。
音時
が
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音時
が
しました
音時
が
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ブルース・ホーンズビーのライブにドン・ヘンリーがゲストでこの曲を歌う映像がありました‥
初めて聴いた10代の頃はビアノと間奏のサックス?がいいなと思っていました。
時が流れて、自分にも家庭や仕事など守るべきものが増えていくようになって聴くと、詩の意味やアレンジがより深く響いてきました。
ラジオで「大切な一曲」としてメッセージとリクエストが採用されたこともあり、さらに想いが深くなりました。
音時さん、訳していただきありがとうございました!
音時
が
しました
21世紀に入って音源はリマスターされS/N比も改善した
2010年発売の13曲入りLive盤「End of Innocence」は1993年ボストンでの収録
音質はおおむね問題ないものの「The End Of Innocence」はちょっと元気がないかな
2016年発売の14曲入りLive盤「Live In The Fast Lane」は1989年テキサス・ヒューストンでの収録
FM音源だがリマスターされている
パッケージ盤はなく配信のみというのが時代を感じる
内容はとても良く代表曲の一つ「New York Minute」も入っていて好印象だ
共作者の Bruce HornsbyもLive録音が多い
しかし、どれも「帯に短し襷に長し」という感じ
ただ、コレはなかなか!と思ったのが出所不明の録音
8分と長尺だが作者だけあって聴かせどころが多い
■1989 The Summit (Houston)
Don Henley
https://www.youtube.com/feed/history
■不明
Bruce Hornsby
https://www.youtube.com/watch?v=Kopsoi34WSA
音時
が
しました
音時
が
しました
1989年の大晦日、東京ドームでのカウントダウンライヴに出演し、見に行きました。
当時、故・福田一郎先生らが中心となって、
東京ドームでのカウントダウンライヴが何度か行われてました。
この日のメンツは出演順に日本のラウドネス、マイケル・モンロー、ドン・ヘンリー、
ブライアン・アダムス、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースでした。
このメンツではトリでもよかったと思うのですが、よく3番手で出てくれましたね。
ソロとはいえ、イーグルスの最初の解散後の初来日なので、大いに盛り上がりました。
ドン・ヘンリーのセトリは以下の通り(setlist.fm 間違ってます)。
Drivin' with Your Eyes Closed
Dirty Laundry
The End of the Innocence*
The Last Worthless Evening*
Sunset Grill
New York Minute*
Hotel California
Life in the Fast Lane
The Boys of Summer
All She Wants to Do Is Dance
I Will Not Go Quietly*
Desperado
「Hotel California」「Life in the Fast Lane」ではドラムを叩きました。
ラストの「Desperado」では、感極まったのか、ちょっと涙声になってました。
この曲のビデオですが、2分40秒あたりの青年が散髪をするシーンが印象に残りました。
軍隊にでも入隊するのでしょうか。「無邪気ではいられない」象徴的なシーンですね。
誰もが無邪気ではいられなくなってしまう。誰もが罪を犯してしまう。
「イノセンス」との決別が、音時さんの和訳でもよく表れてますね。名曲です。
ブルース・ホーンズビーとの共作ってところが、またいいですね。
音時
が
しました