大ヒットアルバム「Tapestry(つづれおり)」の続編がこの「Music」。キャロルはきっとプレッシャーもあったと思うのですが、リラックスした雰囲気でアルバム作成ができたのでしょうか。
アルバム「Music」は「Tapestry」が売れ続けるなかでも作られました。この曲の歌詞にあるように「音楽」が彼女のなかにしっかりと根付いていたから、プレッシャーに負けずに彼女らしい名作アルバムを連続して作成できたのかな、と思います。
(Carole King)
Released in 1971
From The Album“Music”
*原詞の引用は太字
Music is playing inside my head
Over and over and over again
My friend
There's no end to the music
音楽が流れてる 私の頭のなかに
何度も何度も 繰り返して
ねえ 聞いて
音楽が鳴りやむことはないの
Ah, summer is over
But the music keeps playing
And won't let the cold get me down
ああ 夏は去ってしまっても
音楽はまだ鳴り響いてるの
だから私は寒さなんてへっちゃらよ
Pictures are forming inside my brain
Soon with the colors
they'll rain
together and grow
Then don't you know,
don't you know there'll be music
私の頭の深いところに絵が描かれる
するとすぐに何色かの色がつく
雨のように流れてくるの
混ざり合って 大きくなって
そして わかるかしら?
わかる?…そこに音楽が生まれるの
Ah, it's not always easy
But the music keeps playing
And won't let the world get me down
ああ いつもうまくいくわけじゃない
でも音楽が奏でられ続けるから
私は世界にがっかりすることはない
Music is playing inside my head
音楽が私の頭のなかに聞こえてくるの…
日本語訳 by 音時
◆キャロルがどうやって曲を作っているのか、その秘密!がこの3拍子のアルバム表題曲でわかりますね。
まず1st verseから、彼女の頭のなかに音楽が自然に流れてくるんです。そして2nd verse、まずは頭の深いところに「絵が描かれる」(Picture)があり、それに色がつきます(Colorsという複数なので複数の色)。雨のように流れ出し(僕はtogetherをそう意訳しました)大きくなり、そしてそれが音楽になる。1st verseは「inside my head」だったのに、2ndでは「inside my brain」になっていますね。「Brain(僕は"頭の深いところ"と意訳」にある絵(写真)に色がついて"Together and grow"して「音楽」になって頭(head)に流れてくる。
この曲、間奏が長い!という特徴がありますが、"音楽ができていく過程"を表しているような気がします。
キャロルの名曲は沢山ありすぎるなあ。何曲和訳できるんだろ。
◆アルバム「Music」に収録された"It's Going to Take Some Time"。邦題は「しなやかな冬の若木の小枝のようになりたい」と長いぞ。 ちなみにカーペンターズがカバーして1972年の全米12位のヒットになっています。(このときの邦題は"小さな愛の願い")
◆アルバム「Music」はソウルフルなこの曲から始まります。"Brother、Brother(私のお兄さん)"。マーヴィンの"What's Going On"を意識したのかな。この曲は日本でシングルとしてリリースされています。
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