サイモンとガーファンクルのこの曲「冬の散歩道」。

原題にも“Winter”という単語があり、「冬のうた」には間違いないものの、あらためて和訳してみると、この1月最後の日などではない、秋から冬になる季節の歌ですね。

自分の人生を振り返り、こんなはずじゃなかったのに…という想い。
救世軍の演奏が聞こえてきたから、炊き出しをもらえるからカップを持って…と解釈をしました。

葉っぱは茶色く枯れ
空はかすんでどんより暗い…

は冬が訪れた風景と同時に自分の気持ちの状態を歌っているのだと思います。

hazy
〔空気が〕もや[かすみ]のかかった、かすんだ
〔考え・記憶などが〕はっきりしない、ぼんやりした

shade
〔日の光が遮られてできる〕(日)陰、木陰、物陰
  半暗がり、光がぼんやりしている場所


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◆しかし「散歩道」と言うにはテンポも早くロックなサウンドのこの曲。1994年の野島伸司ドラマ「人間・失格」のオープニングで使われたときに、次々に画面が切り替わるスピード感にびっくり(゚д゚)した記憶があります。(このドラマ、男子校のイジメがなかなかハードでした…Kinki Kidsも若かったねえ…。桜井幸子さん好きだったなあ)

こちら参考(曲は流れません)


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(Paul Simon)

Released in 1966
US Billboard Hot100#13 
From the Album “Bookends”

*原詞の引用は太字

Time, time, time
See what's become of me
While I looked around for my possibilities
I was so hard to please
But look around
Leaves are brown
And the sky is a hazy shade of winter

時の流れは早い
見てみろよ  僕はどうなった?
自分の可能性を模索してきたのにこのザマさ
自分自身とても気難しくしてたから
いま周りを見回すと
木々の葉は茶色くなり
空はもう 冬のかすんだ色合いをしてる

Hear the Salvation Army band
Down by the riverside
It’s bound to be a better ride
Than what you've got planned
Carry your cup in your hand
And look around you
Leaves are brown now
And the sky is a hazy shade of winter

救世軍の演奏が聞こえる
川沿いを流れにまかせて下れば
きっと人生は自分の思ってた以上に
うまくいくんだろう
さあ カップを持ってめぐんでもらえよ
そして周りを見回して見ろよ
葉っぱは 茶色く枯れて
空はかすんだ色 冬がやってきたんだ

Hang on to your hopes, my friend
That's an easy thing to say
But if your hope should pass away
Simply pretend
That you can build them again
Look around
The grass is high
The fields are ripe
It's the springtime of my life

希望を持ち続けるんだ  なあ
言うだけなら簡単なことだ
だけど本当に希望が消えてしまっても
もう一度頑張るつもりだって
強がったふりをしろよな
見回してみたら
草は背が高く育ち
畑は熟してる
僕の人生の春だってくるはずさ

Ahhh, seasons change with the scenery
Weaving time in a tapestry
Won't you stop and remember me
At any convenient time?
Funny how my memory skips
While looking over manuscripts
Of unpublished rhyme
Drinking my vodka and lime
I look around
Leaves are brown now
And the sky is a hazy shade of winter

ああ 季節は景色とともに変わり
時間をタペストリーに織り込んでいく
立ち止まって僕を思い出してくれないか?
都合の良い時間にいつでもいいから
面白いよね  記憶が飛んでしまうんだ
ウォッカとライムを飲みながら
未発表の詩の韻を眺めてる
周りを見回してみると
今は木々の葉が茶色くなり
空は冬のかすんだ色合いになった

Look around
Leaves are brown
There's a patch of snow on the ground
Look around
Leaves are brown
There's a patch of snow on the ground
Look around
Leaves are brown
There's a patch of snow on the ground

見回すと
葉が茶色くなり
地面のあちこちには白い雪
見回すと
葉が茶色くなり
地面のあちこちには白い雪
見回すと
葉が茶色くなり
地面のあちこちには白い雪


(Words and Idioms)
hard to please 《be ~》気難しい、小うるさい、小難しい
manuscript=原稿、手稿
patches of snow on the ground=地面のあちこちに残る雪

日本語訳 by 音時



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◆バングルスのこの曲。
Songfactsページに情報が載っていました。

バングルスのウェブサイトで、スザンナ・ホフスは、サイモン&ガーファンクルのコンサートを観た後、ポール・サイモンと出会ったことについて次のように語っている
:「私たちはサイモン&ガーファンクルが大好きでしたし、当然のことながら、ソロアーティストとしてのポールも大好きでした。彼らのパフォーマンスを見て本当にうれしかったです。 」
:「あの曲がとてもうまくいったと彼は喜んでいたと思います。あなたの曲がカバーされるのはいつも良いことだと思いますが、それについて彼に話すのは少し気まずかったです。サイモン&ガーファンクルがこの曲をやったとき、その曲は17位になっていたからです」 (原文どおり)


また、バングルズバージョンの歌詞ですが、下記の部分が一部省略されていますね。
なんでも “ウォッカ&ライム”の部分が引っ掛かった…ようですよ。

At any convenient time?
Funny how my memory skips
While looking over manuscripts
Of unpublished rhyme
Drinking my vodka and lime

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◆バングルズのカバー。こちらは1987年に全米2位まで上昇しました!
翌週に1位をうかがいましたが、翌週は4→1位へエクスポゼがNo1になりびっくり(゚д゚)!

US Top 40 Singles For The Week Ending 6th February, 1988
TW LW TITLE Artist – Weeks on Chart (Peak Position) 

1 2 COULD’VE BEEN –•– Tiffany – 11 (1)
2 3 HAZY SHADE OF WINTER –•– The Bangles – 13 (2)
3 1 NEED YOU TONIGHT –•– INXS – 16 (1)
4 5 SEASONS CHANGE –•– Expose – 11 (4)
5 6 I WANT TO BE YOUR MAN –•– Roger – 13 (5)