おお、ドラゴン・ソング、この曲を忘れておりました!
(みゆさん、ありがとうございました)

この曲と同タイミングくらいに、Queenのアルバム「The Game」収録のブライアン作“Dragon Attack”を思い出しましたが、こちらは意味不明で和訳する必要性をちょっと感じませんでした(^_^;)。

◆で、この曲です!アルバムだとトトの2nd「ハイドラ」収録の曲ですね。僕もLPをエアチェックで録音して聴きました(←当時、買っとらんのかーい)。何を歌っているのかわかりませんでしたが、歌詞にLPタイトルにある“ハイドラ”を歌っているのはわかりました。


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◆調べてみると…

「St.George」は

キリスト教の殉教者。イングランドの守護聖人。竜を退治して姫君を救ったという、聖ジョージと竜の伝説の英雄(?年−303年)。 (英ナビ)

なんですね。
“George”について「ゲオルギオス」と日本語読みして「聖ゲオルギオスと竜」ということでウィキペディアでも沢山の情報がありました。(ウィキペディア

「Hydra」(ヒュドラー)は、

ヒュドラーはギリシア神話を代表する怪物の1つで、ヘーラクレースによって退治された。(中略)ヒュドラーは巨大な胴体に9つの首を持つ大蛇の姿をしていた…ウィキペディア

とのこと。あのー「Hydra」を倒すのは「St.George」ではなく「ヘラクレス」なのですが…(^_^;)。←そのへんはいいじゃないか!


◆このアルバム、1曲めがタイトル曲“ハイドラ(Hydra)“、2曲めがこの曲。そして3曲めはヒットした“99”で未来社会を歌っていて、ちょっとSFっぽいんだな。3曲は関連しているのかな…?)
全米ではシングルカットされましたが、Hot100チャートにチャートインしませんでした。TOTOらしい魅力はたっぷりある曲だと思いますが、叙事詩のような歌詞の物語だから、米国だとめんどくさい感じなのかな?(^_^;)


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(David Paich)

Released in 1979
From the Album “Hydra”

*原詞の引用は太字

Can you tell me where I might find the Hydra
Is he wearing a familiar face
Does he still live below Seventh Avenue
With the princess dipped in lace

ハイドラはどこにいるのか教えてくれ
ヤツは例の風貌をしてるのか?
ヤツはまだ7番街の下に居ついているのか
レースをまとった姫をとともに

Does he know that I'm a soldier of fortune
And not a victim of circumstance
We drew lots for his soft underbelly
Now his fate is sealed with my lance

ヤツは私が雇われたことを知っているのか
私はおまえの生贄として来たわけではないと
ヤツの柔らかい腹を刺すための武器を沢山持ってきた
いまや ヤツの運命は私の槍にかかってるのだ

I can tell by the look in your eye
You've never seen the man with nothing to say
I can tell by the look in your eye
You'd better watch yourself
St. George is on his way

おまえの目を見るとわかる
もの言わぬ男を見たことがなかったろう
おまえの目が語ってる
覚悟しておくといい
勇敢な戦士(St.George)が向かってるんだ


Is it true that he's a mighty warrior
And a viper of the first degree
I've been sentenced here to slay the giant
Geld this fear I cannot see

ヤツが無敵だというのは本当か?
最も邪悪な毒ヘビなのか?
私はここで巨大な怪物を倒す刑を命じられた
この恐れなど消してみせるぞ

I can tell by the look in your eye
You've never seen the man with nothing to say
I can tell by the look in your eye
You'd better watch yourself
St. George is on his way

おまえの目を見るとわかる
もの言わぬ男を見たことがなかったろう
おまえの目が語ってる
覚悟しておけ
勇敢な戦士(St.George)が向かってる

Can you tell me where I might find the Hydra
Is he wearing a familiar face
Does he still live below Seventh Avenue
In the slums of Satan's grace

ハイドラはどこにいるのか教えてくれ
ヤツは例の風貌をしてるのか?
ヤツはまだ7番街の下に居ついているのか
悪魔の恵みを受けたスラム街に

I can tell by the look in your eye
You've never seen the man with nothing to say
I can tell by the look in your eye
You'd better watch yourself
St. George is on his way

おまえの目が語ってる
もの言わぬ男を見たことがなかったとね
おまえの目が物語る
覚悟しておくがいい
勇敢な戦士(St.George)がまもなくやってくる


(Words and Idioms)
dip =…を(液体に)ちょっと浸す
soldier of fortune=
(利益・冒険などのためなら雇われてどこにでも行く)傭兵
 be a victim of circumstance. 「とばっちりを受ける、巻きぞえを食う」
underbelly 【名】 〔動物の〕下腹部
draw lots= くじをひく(選んで)引き抜く,
lance やり、やす
seal someone's fate (人)の運命を決定する[決定的にする・確定する・決する]・
viper=毒ヘビ
geld 【他動】 〔~を〕去勢する 〔~を〕弱らせる、〔~を〕無力化する

日本語訳 by 音時

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◆物語としては、レースを身にまとった姫を連れ去った“Hydra”を倒すために、St.Georgeが「金で雇われた」(soldier of fortune)。その“St,George”が“Hydra”の居所を探して尋ね回っている状況なんだろうな。
 とは言うものの、St.Georgeにとっても“Hydra”は

he's a mighty warrior
a viper of the first degree

なんて噂は聞くが実際には見たこともなく、強がっている感じ、かな…。

◆なにか困難なことが前に立ちふさがっていても、自分を信じてあきらめずに進むのだ!という歌なのかなと思いました。


◆2013年のTOTOのライブから。曲終了のあと、Happy Birthday!David Paich!! 。