この曲、このアルバムは流行りましたね!また、このジャケットがまたオシャレで...!
職場で知り合いのお宅のオーディオルーム(羨ましい)の写真を見せていただいたら、アルバム「ナイトフライ」のジャケットが飾られていたので、“スティーリー・ダンお好きなんですか?”と聴くと、“いや、これスティーリー・ダンじゃなくてドナルド・フェイゲン…”とお答えになりました。それくらいこのアルバムとジャケットが一世風靡した!ってことでしょう。
(あっでもこんな情報がウィキペディアに゙載ってました)
「ナイトフライ」は、最も巧みに録音・制作されたアルバムの一つとして広く認識されており、日本人PAエンジニアの中にはオーディオ機器のサウンドチェックの際、装置の質を確かめるためにこのアルバムを利用している者もいる。
とのこと。僕の知り合いの人はいまだアンプやスピーカーを単体で購入し音を楽しんでる人なので、サウンドチェックも兼ねて…だったりするかも。
この曲…でも、ビルボードHot100の最高位は「26位」だったんですね。トップ10には入っていたと思っていたのですが勘違いか…。
◆ちなみにタイトルの「I.G.Y」とは国際地球観測年(International Geophysical Year, 1957年-1958年)のこと。この曲の歌詞は、この1950年代後半が舞台で、その頃の人たちが、当時、未来を明るく楽観的に考えていたことを皮肉って?歌ですね。
「太陽光発電」、「大西洋横断トンネル」、「常設宇宙ステーション」、「スパンデックスジャケット」などの未来像。「76」は米国建国200周年にあたる1976年のことですね。

Songwriter(s) Donald Fagen
Released in 1982
US Billboard Hot100#26
From the Album “The Nightfly”
*原詞の引用は太字
Standing tough under stars and stripes
We can tell
This dream's in sight
You've got to admit it
At this point in time that it's clear
The future looks bright
On that train all graphite and glitter
Undersea by rail
Ninety minutes from New York to Paris
Well by seventy-six we'll be A-OK
星条旗の下で胸を張ろうじゃないか
言えることは
この夢はもう目の前にある
それは認めなくちゃいけないね
今のところ はっきりしてるのは
未来は明るく見えるということ
あの列車は 黒くてギラギラ光って
未来は明るく見えるということ
あの列車は 黒くてギラギラ光って
海底を走るのさ
ニューヨークからパリまで90分さ
1976年までには完璧になるだろう
What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free
なんて美しい世界が訪れるのだろう
自由になるってなんて贅沢な時間なんだ
Get your ticket to that wheel in space
While there's time
The fix is in
You'll be a witness to that game of chance in the sky
You know we've got to win
Here at home we'll play in the city
Powered by the sun
Perfect weather for a streamlined world
There'll be spandex jackets one for everyone
宇宙の乗り物チケットを手に入れよう
今なら間に合うさ
準備は万端
きみは「宇宙開発戦争」の目撃者になるだろう
僕たちは勝たなくちゃいけないんだ
ここがホームグラウンド 街が試合会場さ
動力源は太陽エネルギー
最新の世界にカンペキな天気だよ
最新の伸び縮みするジャケットが
一着ずつ用意されてるんだ
一着ずつ用意されてるんだ
What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free
なんて美しい世界が訪れるのだろう
自由になれる時間が素晴らしいんだよ
On that train all graphite and glitter
Undersea by rail
Ninety minutes from New York to Paris
(more leisure for artists everywhere)
A just machine to make big decisions
Programmed by fellows with compassion and vision
We'll be clean when their work is done
We'll be eternally free yes and eternally young
その電車は 真っ黒でギラついて光ってる
海底トンネルを走るのさ
ニューヨークからパリまで90分
(世界のどこでも 芸術家の余暇が充実するよ)
大きな決断を下すのはただの1台の機械
プログラムをしてるのは
思いやりとビジョンを持った仲間たち
思いやりとビジョンを持った仲間たち
彼らの仕事が終わったら 僕たちはきれいになって
永遠に自由に そうさ 永遠に若くいられるんだ
What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free
What a glorious time to be free
なんて美しい世界になるんだろう
自由になれるって素晴らしい時間だね
(Words and Idioms)
at this point in time 現在のところ、現段階[時点]で(は)
graphite 【名】グラファイト、石墨、黒鉛
while there's still time 時間があるうちに、間に合ううちに
streamlined 【形】 流線形の 合理化[能率化・スリム化]された 最新式の
Spandex(スパンデックス)=ポリウレタン弾性繊維の一般名称。Expand(伸びる)が語源。
Spandex(スパンデックス)=ポリウレタン弾性繊維の一般名称。Expand(伸びる)が語源。
日本語訳 by 音時

◆和訳ですが、
You'll be a witness to that game of chance in the sky
は「米国・ソ連」間で繰り広げられていた「宇宙開発戦争」のことと解釈しました。
A just machine to make big decisions
Programmed by fellows with compassion and vision
については、コンピューターの発展のことを歌っていて、
We'll be clean when their work is done
We'll be eternally free yes and eternally young
については「便利になる」一方で、人間は必要なくなってしまう、ことを言ってるのかなとすこし背筋がゾクっと…(-_-;)。でも…もう現実にはそんな時代ですよね。
◆今年の3月(2023年3月;令和4年度の東京大学の卒業式で、東大の藤井総長が告示にて、この曲のことを取り上げたそうです。
東京大学ホームページ
ちょっと引用させていただきますと…ご挨拶の最後の締めくくりに…
…たとえ世界がどんなに大変な状況にあったとしても、決して未来への希望を失わないでほしいと思います。そして諦めないで、これからも学び続けていただきたいと思います。世界中の誰もが先ほど触れたようなセンスを磨いていけば、前に紹介した私が好きな歌に込められていた「皮肉」を乗り越え、実感とともに
“What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free”
と歌えるでしょう。この歌詞がみなさんの声で、素直に歌われる日が来ることを願っています。
僕は東大総長でも、東大生でももちろんありませんが(^_^;)、東大生に限らず…今の社会のなかでも、そんな意味を持ってる曲だと思います。
コメント
コメント一覧 (6)
音時
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音時
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音時
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スティーリー・ダンは玄人受けすると聞いた記憶があります。細部にまでこだわった方なのですね。
タイトルの「I.G.Y」とは、国際地球観測年のことですか!? 1957年-1958年に、そのようなことがあったのですね。ボクが生まれる前、知る由もありません。
でも、未来の地球について世界規模で議論することは必要不可欠です。
イヤ~。 歌のテーマも含めて、マニアックですねえ。
音時
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いままでアルバムの中から記事がなかったのが不思議なくらいです!和訳ありがとうございます!
東京大学の藤井輝夫総長の告辞では歌詞を「皮肉たっぷり」と紹介していますが、私自身は必ずしもそうではないと思っています。というのも、スティーリー・ダンの皮肉を担当しているのは主に相方のウォルター・ベッカーという言説があり、フェイゲン自身も発売当時のニューヨーク・タイムズの記事で「新曲はできるだけ皮肉を使わずに書こうとした」と回答しているからです(参考:https://www.nytimes.com/1982/10/20/arts/pop-life-donald-fagen-returns-to-50-s-roots.html?pagewanted=all)。
つまり、歌詞そのものはあまり皮肉を目的に書かれておらず、当時の作者自身やまわりの人々などから見た「科学万能主義」を純粋に表現した結果、受け手には皮肉に写るのではないかと個人的に解釈をしています。ですので、「ナイトフライ」はスティーリー・ダン時代のアルバムとは似て非なるものではないかなと思っています。
あと、リクエストですが……
「ナイトフライ」A面最後で、あるときラジオで流れて以来お気に入りの”Maxine”(愛しのマキシン)の和訳をお願いしたいと思います。
自分自身で和訳を試みたのですが、”Try to~suburban sprawl”など所々引っかかる部分があって全体の意味をつかめていません。おそらくは純粋なラブソングではないかと思っていますが……もし和訳できるのであれば、年末年始は忙しいでしょうから落ち着いたらでも問題ありません。
音時
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音時
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