ムーディー・ブルースの“I'm Just a Singer (In a Rock and Roll Band)“は、邦題「ロックン・ロール・シンガー」。アルバム「Seventh Sojourn」のB面ラストに収録されていました。
アルバム「Seventh Sojourn」はそのまま訳すと「7回目の滞在」。調べてみると、ムーディー・ブルースにっては8枚目のアルバムでエッ(゚д゚)と思いましたが、このメンバーのラインナップになって7枚目ということのようです。
“Sojourn”は「滞在」という意味の単語ですが、アルバムタイトルではサブタイトルに「7日目の安息日」とつけられていました。おや、でも邦題で「神秘な世界」と付けられているレコードもあるな。後でその邦題になったのかな。
◆この曲、タイトルに“Just”が付いているように、自分は“ただの”ロックン・ロール・シンガーであり、おごり高ぶっておりません。ぜひ、歌詞を見てください。
Songwriter(s) John Lodge
Released in 1973
US Billboard Hot100#12
From the Album “Seventh Sojourn”
*原詞の引用は太字
I'm just a wandering on the face of this earth
Meeting so many people
Who are trying to be free
And while I'm traveling I hear so many words
Language barriers broken
Language barriers broken
Now we've found the key
俺はこの地球の表面をさまよっているだけ
沢山の人たちとの出会ってきたよ
俺はこの地球の表面をさまよっているだけ
沢山の人たちとの出会ってきたよ
皆 自由になろうとしていた
そして旅の途中で沢山の言葉を聞くんだ
そして旅の途中で沢山の言葉を聞くんだ
言語の壁は壊れたんだ
いま俺たちは鍵を見つけたんだ
And if you want the wind of change
And if you want the wind of change
To blow about you
And you're the only other person to know
Don't tell me
Don't tell me
I'm just a singer in a rock and roll band
もし 自分を吹き飛ばすために
変化の風を望むなら
変化の風を望むなら
自分以外に知ってるのは自分だけと思うなら
俺に言わないでくれ
俺に言わないでくれ
俺はただのロックンロール・バンドのシンガーだから
A thousand pictures can be drawn from one word
Only who is the artist
We got to agree
A thousand miles can lead so many ways
Just to know who is driving
Just to know who is driving
What a help it would be
一つの言葉から千の絵が描ける
一つの言葉から千の絵が描ける
そんな人こそアーティストと呼べるよな
誰もが同意するだろうよ
千マイル行けば 沢山の道につながる
誰が運転するかをわかってればいい
それだけでずいぶん助けになるのさ
So if you want this world of yours
So if you want this world of yours
To turn about you
And you can see exactly what to do
Please tell me
I'm just a singer in a rock and roll band
だから このおまえの住む世界を
おまえに振り向かせたいと思うなら
おまえに振り向かせたいと思うなら
そして何をすべきかはっきりわかるなら
俺に教えてくれよ
俺はただのロックンロールバンドのシンガーなんだ
How can we understand
Riots by the people for the people
Who are only destroying themselves
And when you see a frightened
Person who is frightened by the
People who are scorching this earth
どうすれば理解できるのか
民衆による民衆のための暴動が起きることを
そいつは自分自身を破壊するだけなんだ
そして怯えている人を見て恐怖を感じるおまえ
この地球を焦がす人々がいることが恐ろしいんだ
この地球を焦がす人々がいることが恐ろしいんだ
I'm just a wandering on the face of this earth
Meeting so many people
Who are trying to be free
And while I'm traveling I hear so many words
Language barriers broken
Language barriers broken
Now we've found the key
俺はこの地球の表面を旅してるだけさ
俺はこの地球の表面を旅してるだけさ
自由になろうとしている沢山の人と
出会ってきたよ
そして旅の途中で沢山の言葉を聞いた
言葉の壁なんてもうないんだ
俺たちはそう気がついた
出会ってきたよ
そして旅の途中で沢山の言葉を聞いた
言葉の壁なんてもうないんだ
俺たちはそう気がついた
And if you want the wind of change
To blow about you
And you're the only other person to know,
Don't tell me
Don't tell me
I'm just a singer in a rock and roll band
もしもおまえが自分のことを
吹き飛ばす変化の風を望むなら
自分だけがそのことを知ってると思うなら
俺に言う必要はない
俺はただのロックンロールバンドのシンガーなんだ吹き飛ばす変化の風を望むなら
自分だけがそのことを知ってると思うなら
俺に言う必要はない
[Instrumental]
I'm just a singer in a rock and roll
俺はただの歌い手なんだ
How can we understand
Riots by the people for the people
Who are only destroying themselves
And when you see a frightened
Person who is frightened by the
People who are scorching this earth
どうすれば理解できる?
民衆による民衆のための暴動が起きる
そして皆 自分自身を壊してしまうんだ
怯えている人を目にするだろう
この地球を焦がす奴らがいることに
恐怖を感じてる人たちがいる
恐怖を感じてる人たちがいる
Music is the traveler crossing our world
Meeting so many people bridging the seas
I'm just a singer in a rock and roll band
We're just the singers in a rock and roll band
I'm just a singer in a rock and roll band
音楽は俺たちの世界を横断する旅行者さ
沢山の人たちを海を越えて繋げる架け橋なんだ
俺はただのロックンロールバンドのシンガーだけど
俺たちはロックンロールバンドのただのシンガーさ
俺はただのロックンロールバンドのシンガーだけど
(Words and Idioms)
日本語訳 by 音時
ソングライターのクレジットはベーシストのジョン・ロッジ。
(Words and Idioms)
scorch【他動】
〔~の〕表面を焼く、〔~を〕焦がす、あぶる、しおれさせる
〔太陽熱などが植物を〕枯らす日本語訳 by 音時
ソングライターのクレジットはベーシストのジョン・ロッジ。
この曲は、当時、戦争や様々な世界の問題の答えを、ロックスターに求めていた人たちに向けて書いた曲のようです。
「人民による人民のための暴動」は、当時、ヨーロッパ各地で広がっていた暴動のことで、「この地球を焦がす人民に怯える人」とはベトナム戦争の状況を切り取った「ナパーム弾の少女」の写真を指しているようです。(こちらクリック)
◆ジョン・ロッジはソングライティング・マガジンに次のように語っています。
◆ジョン・ロッジはソングライティング・マガジンに次のように語っています。
(この曲のSongfactsページを参照しました)
「私たちが始めたときは、私たち5人とローディーだけでしたが、セブンス・ソジャーンが始まる頃には、私たち自身のツアー会社、私たち自身の出版社、一連のレコードショップがあり、私たちのためにたくさんの人が働いていました。 」
ツアーから戻ったロッジが家に帰ると、ファンのグループが自宅の庭でキャンプをしており、ある種の教祖のように彼を待っていたそうです。 彼は救世主になることに興味がなかったので、自分の立場を明確にするためにこの曲を書きました…。
◆最初は、ただこの地球上をさまよって、たくさんの人々と出会っただけでした。 言葉の壁はなくなり、音楽こそが旅人で、多くの人々を海を越えてつなぐ架け橋。ミュージシャン、シンガーは単なる「運び屋」であり、真の「英雄」は音楽なんだ。
…ジョン・ロッジが言いたかったことはこういうことなんでしょう。
◆最初は、ただこの地球上をさまよって、たくさんの人々と出会っただけでした。 言葉の壁はなくなり、音楽こそが旅人で、多くの人々を海を越えてつなぐ架け橋。ミュージシャン、シンガーは単なる「運び屋」であり、真の「英雄」は音楽なんだ。
…ジョン・ロッジが言いたかったことはこういうことなんでしょう。
コメント
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音時
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多大な貢献をしたマイク・ピンダーが亡くなりました。82歳。
1965年、のちにウイングスに加入するデニー・レインらとの「Go Now」が大ヒット。
1967年ジャスティン・ヘイワード、ジョン・ロッジらを加えた新たなラインアップで
「Days of Future Passed」を発表。1972年になって「Nights in White Satin(サテンの夜)」が
全米2位の大ヒットになり、バンドもヒットアルバムを連発します。
メインヴォーカルはジャスティンとジョンですが、フルートのレイ・トーマスとマイクも
アルバムの1~2曲でヴォーカルをとっています。
この「Seventh Sojourn」でマイクは1曲目の「Lost in a Lost World」、
7曲目の「When You're a Free Man」を書いてヴォーカルもとっています。
自分がムーディーズを知ったのは、1981年の大ヒット作「Long Distance Voyager」でしたが、
キーボードは元レフュジー、YESのパトリック・モラツに変わってました。
しかし過去作を聴いてみると、マイクのメロトロンがそのままバンドのカラーになってましたね。
全米ナンバーワン・アルバム「Seventh Sojourn」を聴いて、マイクを偲びたいと思います。
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