アルバム「Break Every  Rule」は1曲めの“Typical Male”、2曲めがこの曲で、アルバムに勢いがありましたね!(残念ながら、このアルバムはシングルで全米1位曲は出ず、シングルになったこの曲も全米シングルチャートのトップ10入りはできませんでした。)

◆タイトルの“What you Get is What you see”。

辞書などを引くと、イディオムとしては、“What you see is What you get”という、“Get”と“See”が逆のイディオムが出てきます。意味は“あなたが見たものがあなたの得たもの”=“見たまんまの通り”という意味で転じて“裏表がない”なんて意味になるようです。

 ところがこのタイトルは“Get”が先で“See”が後。欧米の方は“What you see is What you get”というイディオムを知ってるでしょうから、ことば遊びのような楽しさもあるんでしょうね。
 意味は“見たものがあなたの得たもの”…ちょっと意訳して“見たものしか得ていない”→“目に見えるものだけを手にしようとした結果だ”と解釈しました。

 この曲の主人公の女性は自分の周りにカッコいい魅力的な男はいるけど、見たものだけの恋愛なんてアタシはゴメンだわ!という女性。ティナはやっぱりカッコいいですね!


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Songwriter(s)
Terry Britten、Graham Lyle

Released in 1987
US Billboard Hot100#13 
From the Album “Break Every Rule”

*原詞の引用は太字

Some boys just got the look of a Greek Adonis
An' some boys just try to talk you off your feet
Some boys think they're God's gift to woman
An' some boys just think they're sweet enough to eat
I change the habit of a lifetime
Don't even try
'Cause when you cut down deeper than the icing
You realize

ギリシャの美男子のような男たちもいる
巧みな会話で心を奪おうとする男たちもいる
自分を神から女への贈り物だと思ってる男たちがいる
自分は食べてしまうほど甘いと思ってる男たちもいる
アタシは人生の習慣を変えるの
試してみようなんて思わないで
上辺だけの付き合いから深い関係になれば
アンタも気づくはず

What you get is what you see
Ain't nothing more to it
And if you wanna love a woman like me
It takes a man to do it
If what you get is what you see
Then I don't want your kind of love

目に入るものばかり手に入れるのなら
そんなのなんでもないわ
アタシのような女を愛したいのなら
アンタも一人前の男になってよ
目に見えるものしか手に入れないなら
そんな愛はアタシは欲しくない

Some guys just got lips that you can't help kissing
And some guys just got a smile you can't resist
Some guys just got to build a reputation
They just wanna add you to the list
You got a lot of physical attraction
I can't deny, but can you guarantee me satisfaction
While, I'm still waiting, waiting, waiting, waiting, waiting, oohhh

どうしてもキスしたくなる唇を持った男たちがいる
抑えきれない微笑みを持った男たちもいる
名声を得るような男たちもいる
彼らはただリストに名前を載せたいだけ
アンタは肉体的な魅力をいっぱい持ったひと
否定はしないわ だけど
アタシを満足させるって保証できるのかしら
アタシはまだ待ってるの ずっとずっと待ってるの…



What you get is what you see
Ain't nothing more to it
And if you wanna love a woman like me
It takes a man to do it
If what you get is what you see
Then I don't want your kind of love

目に入るものばかり手に入れるのなら
そんなのなんでもないわ
アタシのような女を愛したいのなら
一人前の男になってよ
目に見えるものしか手に入れないなら
そんな愛はアタシは欲しくない


So, let me see your cards on the table
Before I buy
I always read the writing on the label
So, give me reason to believe
There's more to you than meets the eye

そしたら アンタの手の内を見せてよ
アタシが「買ってしまう」前にね
いつもラベルに書かれた文字を読んでるわ
だから アタシが信じられる理由を教えて
アンタには見た目以上の魅力があるんだから

What you get is what you see
Ain't nothing more to it
And if you wanna love a woman like me
It takes a man to do it
If what you get is what you see
Then I don't want your kind of love

目に入るものばかり手に入れるのなら
そんなのなんでもないわ
アタシのような女を愛したいのなら
一人前の男になってよ
目に見えるものしか手に入れないなら
そんな愛はアタシは欲しくない

Ain't nothing more to it
Doesn't matter, doesn't matter at all
I don't want your kind of love
Ain't nothing else to it
I don't want your kind of love, oooohh
What you get is what you see

それ以上のものはいらない
関係ないわ  ちっとも関係ないのよ
そんな愛なんてアタシはほしくない
他愛もないことよ
そんな愛なんてゴメンだわ
アンタは見えるものしか手にできないのよ

(Words and Idioms)
adonis【名詞】ハンサムな若い男性
talk off one's feet=吹き飛ばす
build a reputation=名声を確立する

日本語訳 by 音時

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◆歌詞ですが、1st Verseは“Some Boys”だったのが、2nd Verseだと“Some Guys”になります。
さすがに“Boys”を「少年」と訳すのは違うなあ(^_^;)と思ったので、“Boys”も“Guys”も「男」と和訳してしまいましたが、これは主人公の年齢の関係があるのかな。
 周りに“Boys”ばかりのとき…ティーンエージャーのときも周りに美男子や気の効いた会話が上手な“Boys”はいた。そして自分がもう少し大きくなって20歳〜30歳の頃は“Guys”が沢山。
 要するに、アタシが少女のときも大人になってからも、カッコのいい男たちはいたけど、10代も20代も変わらないってことでしょうかね。

◆おおっこの曲のWikipediaに載っていた情報。


 この曲には当初エリック・クラプトンのギターソロが入る予定だったが、クラプトンの貢献が誤って1オクターブ低く録音されてしまい、結局テリー・ブリテンが自分でギターソロを弾いた。

 本当か…。1オクターブ低く録音されるとまったく使えなくなってしまうのかな?
(奇しくも15土からクラプトン日本武道館公演)

また、

ティナ・ターナーはインタビューで「What You Get Is What You See」がこのアルバムで一番好きな曲だと語った。

とも書いてありました…!^_^。