僕の好きなギルバート・オサリバンの“Alone Again(Naturally)”。1972年当時は僕もまだ小さくて洋楽も聴いていなかったので、リアルタイムでは知らないのですが、この曲“Brandy”は、“Alone Again”と首位を争った曲。いったいどんな曲なのかな?と思っておりました。
◆週間のチャートでいうと、7月末に首位に立った"Alone Again(Naturally)"の連続1位を、途中に1週だけ奪ったのが、Looking Glassの“Brandy”。1位になります。
1972年
7.29 Alone Again(Naturally)
8.05 〃
8.12 〃
8.19 〃
8.26 Brandy(You're Fine Girl)
9.02 Alone Again(Naturally)
9.09 〃
この1週がなければ、“Alone Again“が7週連続No1になった可能性があり、この年の年間No1だった"The First Time Ever I Saw Your Face"(By Roberta Flack)に代わって年間1位になったかなあなんて思うとちょっと残念でした(^_^;)。
◆ルッキング・グラスは1960年代後半にニュー・ジャージーで結成されたグループです。当初はハード・ロックを志していたようですが、この「ブランディー」が大ヒットし、バンドのイメージが固定されてしまい、ライヴでも観客は「ブランディー」とブランディーのような曲を求めてくるので困惑したそうです。
「僕たちのグループの最大の問題は"ブランディー"が大ヒットしてしまったことなんだ。というのもこの曲は僕らのレパートリーのなかでも異色なものだった。レコードを聴いてもらえばわかるけど、僕らはハードロックのグループなんだよ。」
(「ビルボード・ナンバー1・ヒット 下 1971ー1985」(音楽之友社))

Writer(s)
Elliot Lurie
Released in 1972
US Billboard Hot100#1
From The Album"Brandy"
*原詞の引用は太字
Theres a port on a western bay*原詞の引用は太字
And it serves a hundred ships a day
Lonely sailors pass the time a way
And talk about their homes
ウエスタン・ベイのある小さな港
でもそこは1日に100もの船が訪れる
孤独な船乗りが時を過ごす場所なんだ
故郷の話なんかをして
Theres a girl in this harbor town
And she works laying whiskey down
They say Brandy, fetch another round
She serves them whisky and wine
The sailors say...
その港町にいる一人の少女
ウイスキーを作る仕事さ
みんな"ブランディー"って呼んで
おかわりを注文するんだ
すると彼女が
ウイスキーやワインを持ってきてくれる
船乗りたちが言うんだ
Brandy, you're a fine girl
< you're a fine girl >
What a good wife you would be
Your eyes could steal
a sailor from the sea
"ブランディー おまえはいい娘さ
(とてもいい娘さ)
きっといい奥さんになるよ"
"おまえの瞳は海の男たちの
心を奪い取ってしまうよ"
Brandy wears a braided chain
Made of finest silver
from the north of spain
A locket that bears
the name of the man that Brandy loves
ブランディーは編んだネックレスをつけてた
スペイン北部の銀色のいいやつだ
その先にはロケットがついていて
ブランディーの好きだった男の名が書いてある
He came on a summers day
- bearing gifts - from far away
But he made it clear he couldnt stay
The harbor was his home
ヤツは夏の日にやってきた
手土産を持って 遠くから
でもヤツは最初からここには長居できない
ここじゃない港がやつの故郷なのさ
Brandy, you're a fine girl
< you're a fine girl >
What a good wife you would be
Your eyes could steal
a sailor from the sea
"ブランディー おまえはいい娘さ
(とてもいい娘さ)
きっといい奥さんになるよ"
"おまえの瞳は海の男たちの
心を奪い取ってしまうよ"
Brandy used to watch his eyes
As he told his sailor stories
She could feel the ocean fall and rise
She saw its raging glory
ヤツが船乗りの話をするのを
ブランディはヤツの目をじっと見て
よく聞いてたものだった
まるで自分が海の上で
波が引いたり荒れたりするような話
彼女自身も
その世界の素晴らしさを理解したんだ
But he had always told the truth
Lord he was an honest man
And Brandy does her best to understand
ヤツはいつだって本当の話をしてた
ああ ヤツは正直な男だって誓うよ
ブランディーはできるだけ
ヤツのことを理解したんだ
At night when the bars close down
Brandy walks through a slient town
And loves a man who's not around
She still can hear him say
She hears him say...
夜になりバーを閉めてから
ブランディーは静かになった町を歩く
愛した男はもういない
でも彼女の耳には聞こえるんだ
ヤツがこう言っている…
Brandy, you're a fine girl
< you're a fine girl >
What a good wife you would be
Your eyes could steal
a sailor from the sea
"ブランディー おまえはいい娘さ
(とてもいい娘さ)
きっといい奥さんになるよ"
"おまえの瞳は海の男たちの
心を奪い取ってしまうよ"
(Words and Idioms)
fetch=取ってくる
braid=編んだ
harbor=自然の地形によって波風を避けるに適した港
port=商船などの出入りする商港
日本語訳 by 音時

◆この曲"Brandy"について。
全米トップ40ファン、そしてバリー・マニロウファンの方はご承知のエピソードと思うのですが、バリー・マニロウの「哀しみのマンディ(Manday)」は当初は「Brandy」というタイトルでした。それがLooking Glassの“Brandy”がヒットしていたので混乱を避けるために、“Mandayに変更され“ました。
(「哀しみのマンディ」の和訳記事をご参照ください)
全米トップ40ファン、そしてバリー・マニロウファンの方はご承知のエピソードと思うのですが、バリー・マニロウの「哀しみのマンディ(Manday)」は当初は「Brandy」というタイトルでした。それがLooking Glassの“Brandy”がヒットしていたので混乱を避けるために、“Mandayに変更され“ました。
(「哀しみのマンディ」の和訳記事をご参照ください)
「ハイスクール時代にランディって名前の可愛いガールフレンドがいたんだ。曲を作ってたらその名前が浮かんできてね。でも歌いにくくて変えてみた。ブランディーの方がずっと歌いやすかったから…」とルッキング・グラスのリーダーであるエリオット・ローリーが話しています。
なんと、Looking Glassの方は「本当はブランディではなく、“ランディ“だった」という話。
「おいおい僕はブランディーで歌を作ってたのを、きみたちと混同するから"マンディ"に変えたんだぜ」とバリー・マニロウが怒りそう(-_-メ)な話ですね!
「おいおい僕はブランディーで歌を作ってたのを、きみたちと混同するから"マンディ"に変えたんだぜ」とバリー・マニロウが怒りそう(-_-メ)な話ですね!
◆そして、もう一つ、面白いエピソード。この曲“Brandy”を当時聴いていて、とあるソングライターが別な物語を空想しました。そのソングライターが書いてヒットした曲、というのは、
なんと、KISSの“Hard Luck Womanj”なのです!(ポール・スタンレーのペンによるもの)
KISSの「Hard Luck Woman」と「Brandy」が繋がってくるとは思ってもいませんでした。でもこの曲の歌詞。男側かからの物語を想像してみたくなったりしますよね。
僕の仮説となりますが、この曲の主人公"Brandy"が"ついてない女"(Hard Luck Woman)なんです。“Hard Luck Woman”の主人公は、ふと立ち寄った港町の酒場にいたブランディという娘に出会い、恋に落ちてしまう前に、黙って町を去っていった、この曲の主人公の男なのではないでしょうか。
ポール・スタンレーのソングライティングの才能もわかります…!
(“Hard Luck Woman”の和訳記事はこちらです)
僕の仮説となりますが、この曲の主人公"Brandy"が"ついてない女"(Hard Luck Woman)なんです。“Hard Luck Woman”の主人公は、ふと立ち寄った港町の酒場にいたブランディという娘に出会い、恋に落ちてしまう前に、黙って町を去っていった、この曲の主人公の男なのではないでしょうか。
ポール・スタンレーのソングライティングの才能もわかります…!
(“Hard Luck Woman”の和訳記事はこちらです)
〜こういう一見まったく関係もない洋楽曲が実は関連していたという事実を後から知ることができるのも、この和訳ブログを続けるやりがいや楽しさ!なんです(^_^;)。
◆たしかに見た目、髪型などもハード・ロック・バンド風かな。スタジオでの"Brandy"
◆1973年33位になる"Jimmy Loves Mary Ann"
(この記事で参考にしたページ)
・Wikipedia Looking Glass
・ビルボードナンバー1ヒット1971-1985(音楽之友社)
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