先週(23年1月5日放送)の「全米トップ40 the 80's」は1984年の12月チャートを取り上げていました。Pointer Sisters の「Neutron Dance」も取り上げられましたが、アニタの死去のことも触れられてなかったので収録は昨年末だったのかな。
 で、そのほかにも取り上げた一曲のなかにこの曲が!あったなあ、リック・スプリングフィールドの“Bruce”。邦題は“ブルースに捧ぐ”。

新作のアルバムではなく、リックが1978年にレコーディングした「Beautiful Feelings」を、リック所属のレーベルであるマーキュリー・レコードが音楽部分を再録音し1984年にリリースしたのですが、そのなかの1曲“Bruce”が注目され、Billboard Hot100の27位まであがりました。

◆僕は、Rick Springfieldと、ブルース・スプリングスティーン、そしてダスティ・スプリングフィールドなど、「似た名前だなあ」と思っていたのをどこかの記事に書いていたかと思いますが、リック本人も音楽ファンの混同に悩まされていたようですね。こんな歌まで作ってしまって…!


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Songwriter(s) Rick Springfield

Released in 1984
US Billboard Hot100#27
From the Album “Beautiful Feelings”

*原詞の引用は太字

Doctor, doctor you gotta help me yeah
You gotta make it right for me
It seems this other man's name
has been following me around

And it just won't let me be
You see
I got this name and he's got this name too know

Well they're kinda close only a blind crazy fool
Would think I was him it's like saying green is blue
But let me tell you brother it started being a bother
When he made the cover of Time magazine

お医者さん 僕を助けてください
あなたじゃなきゃ僕を治せないんです
どうも 他の男の名前が
僕について回ってるようなんです
そしてそのことが頭から離れないんです
おわかりの通り
僕はこういう名前だし 彼も有名な名前を持ってます
マヌケなヤツらにとっちゃ
同じような名前ってことなんでしょうがね
「僕のことを彼」と言うのは 
「緑を青」というものでしょう
だけど聞いてください 
もう面倒で嫌になっちゃったんです
それは彼が「タイム」誌の表紙を飾ったときから!!


I was at this party in the wild-hilled hills
Just the other night
Her name was Shelly I introduced myself
She just smiled and said "all right"
Well we got talkin' and drinkin' wine
And she said she liked my music thought it was fine
She said, "Let's make love, your place or mine"
And in the middle of the passion I was on the borderline
When she called out a name but it wasn't mine

野外の丘で開かれたパーティでの出来事だよ
つい先日の夜のことさ
彼女の名前はシェリー  僕は自己紹介をした
彼女はただ笑顔で返し  "知ってるわ "ってさ
僕たちはワインを飲みながら話をした
彼女は僕の音楽が好きだと言ってくれ
こう言ったんだ
"ねえ◎◎◎しない?
あなたの所でも私の所でもいいから"
もう夢中になってたんで どうしようか悩んでたときに
彼女が名前を呼んだけど 
そいつは僕の名前じゃなかった

She called me Bruce, Bruce
I can hear her calling Bruce, Bruce
I can hear her calling Bruce, Bruce
I can hear her
My name is Rick I'm gonna stick it to ya babe

彼女は僕をブルースって ブルースと呼んだ
彼女がブルース  ブルースと呼ぶのが聞こえたんだ
彼女がブルース  ブルースと呼んだんだよ
彼女の声が聞こえてきたよ
僕の名前はリック もう抗議したいくらいさ ベイビー

And there's this kid walking carrying a guitar
You know I told him that I played
He asked me my name you know I told him
I said it plain as clear as day

Well he seemed really, clearly, sincerely impressed
And as he pulled a piece paper for me to sign from his vest
He said, "I thought Born To Run was one of your best"
Awww wait a minute man, who do you think I am?
He answered,
"Mr. Springsteen, you're a famous man."


それからギターをかついだ少年が歩いていた
僕も音楽をやるんだぜって言ったら
名前を聞いてきたから 彼に答えたんだ
もうそりゃはっきりと間違いのないように言ったさ

そう 彼は 本当にはっきりと心から感動したようだった
そして彼はベストから 
サインする紙を1枚取り出しながら
こう言ったんだ 
“Born To Runはきみのベストの1枚だ“と
おいちょっと待てよ
“僕を誰だと思ってる“?
彼は答えた
“スプリングスティーンさん あなたは有名人です“

He called me Bruce, Bruce
I can hear him calling Bruce, Bruce
He called me Bruce, Bruce
I can hear him
My name is Richard gonna hit it to you babe

少年は僕をブルースって ブルースと呼んだ
彼がブルース  ブルースと呼ぶのが聞こえたんだ
彼がブルース  ブルースと呼んだんだ
彼の声が聞こえてきたよ
僕の名前はリック  ひどい話だよ ベイビー

You know
my mama called me long distance yesterday

And as she got off the phone
I swear I heard her say

それから
昨日 母親が長距離電話をかけてきたんだ
彼女が電話を切った時 
こう言ったのを聞いたんだ

Bye bye Bruce, Bruce
I can hear her calling Bruce, Bruce
She called me Bruce, Bruce
I can hear her
My name is Ricky gonna stick it to you babe

じゃあまたね  ブルース  ブルース
母親がブルース  ブルースと呼ぶのが聞こえたんだ
彼女がブルース  ブルースと呼んだんだ
彼女の声が聞こえてきたよ
僕の名前はリックだ
もうなんとかしてくれよ  ベイビー

She called me Bruce
She called me Bruce
She called me Bruce…

ブルースって
ブルースって…


(Words and Idioms)
stick it to=~にひどい仕打ちをする、~に苦情を言う
as clear as day=明々白々な、昼のように明るく、〈紛れもなく〉・厳然と

日本語訳 by 音時


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名前が似てるから、とちょっとした間違い、混同であればリックも許していたのでしょう。
でも、ブルースが「ロックンロールの未来を見た!」と注目され、「TIME」誌の表紙を飾ったのは1975年の10月27日号。ここからひどい間違いが多発!
「勘弁してくれよ〜」っていうわけですね(^_^;)。


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事件その1:仲良くなった女性が◎◎◎の最中に…。
事件その2:音楽をやってるという少年
事件その3:自分の実母までが、リックを“ブルース”と呼ぶ。

まあその3はちょっと創作かなと思いますが、でももしかしたら息子の芸名を“Bruce Springsteen”と思った実話かもしれませんね…!

当時間違えた人、ほかにはいなかったかな。
皆さんはどうでしたでしょうか(^_^;)


◆アルバム「Beautiful Feelings」より“Just One Look”。1963年のドリス・トロイの全米Top10ヒットのカバーです。