2022年の「十五夜」は 9月10日だそうです。
今週の夜の部は「月」にちなんだ曲をお届けします!
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2枚組アルバム「Tusk」のB面はスティーヴィー色の強い面。印象的で何かを暗示するような「夜ごとの嵐(Storms)」と「月世界の娘」の間にリンジーの小曲が入っている感じです。(B面には、クリスティン作の曲はありません)
ただこの「月世界の娘」は、アルバム「ファンタスティック・マック」の“I'm So Afraid”、「噂」の“The Chain”を引き継ぐような、リンジーの怨念のようなギターソロが聴ける、なかなか渋い曲です。
◆この曲についてスティーヴィー自身も「正直なところ、歌詞がどういう意味を言っているかわからない」(“タスク”エクスパンデッド・エディションのライナーノーツ)と言っています。
いったい何を歌っているのでしょう?
また、何をきっかけにこの歌の歌詞ができたのでしょう?
…それもやっぱりスティーヴィーの世界、なんでしょうね。

(S. Nicks)
Released in 1979
From the Album “Tusk”
*原詞の引用は太字
Intense silence
Released in 1979
From the Album “Tusk”
*原詞の引用は太字
Intense silence
As she walked in the room
Her black robes trailing
Sister of the moon
張り詰めた沈黙のなか
彼女が部屋に入ってくる
黒いローブを引きずってるわ
月世界の娘
And a black widow spider makes
More sound than she
And black moons in those eyes of hers
Made more sense to me
そして黒い毒グモは
彼女より大きな音を立て
彼女の瞳に映る黒い月の方が
私にとって意味があったの
Heavy persuasion
Heavy persuasion
It was hard to breathe
She was dark at the top of the stairs
And she called to me
重苦しく説得してくるみたい
私は息もできないくらい
彼女は闇のまま 階段の上に立ち
私に呼びかけてきた
And so I followed
As friends often do
I cared not for love, nor money
And I think she knew
そして私は付いていった
友達なら時にはそうするようにね
愛にも お金にも興味はなかったわ
彼女もそのことを知ってたはずよ
Well the people, they love her
Well the people, they love her
And still they are the most cruel
She asked me, be my sister
Sister, sister of the moon
そう 彼女を愛してる人々が
いちばん残酷なことをする
彼女が私に言った ねえ月の娘に
月世界の娘にあなたもならない?って…
Some call her sister of the moon
Some say illusions are her game
They like to wrap her in velvet
Does anyone, ooh, know her name
彼女を月世界の娘と呼ぶ人もいれば
彼女が作るゲームの幻という人もいる
彼女をヴェルヴェットで包みたがる人もいるけど
誰も そう 誰も彼女の名前を知らない…
(Words and Idioms)
intense silence 張り詰めた沈黙
trail=引きずって歩く
black widow spider クロゴケグモ◇北米および東アジアの温暖な地域に分布する毒グモ
persuasion=説得、信念、意見、確信
日本語訳 by 音時

はい、書いた本人も「何を歌ってるのかわからない」と言っている曲の解釈をああだこうだは全く意味がないかもしれませんね(^_^;)。
でも一つだけ、こういうことかも?と思った部分があります。
それは、“They like to wrap her in velvet“という部分で、
“彼女をヴェルヴェットで包みたがる”というところ。
“ヴェルヴェットで包む”って…僕は「魔女のコスチューム」を頭に浮かべました。

スティーヴィーは“魔性の女”とも呼ばれていて、本人も「魔女」のイメージは意識していたと思いますが、この曲は“魔女に誘われ、その仲間入り”をしたときの歌…そんな意味なのかなと思いました。
◆こちらは“Tusk”ツアーから。
◆1982年の“Mirage”ツアーから“Sisters Of The Moon”。ライヴでは8分の大作、メンバーの演奏も見どころとなっております。
コメント
コメント一覧 (4)
音時
が
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この頃のスティーヴィーだったら、本当に魔女?で月からやってきた娘と信じたかも笑笑。
音時
が
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「正直なところ、歌詞がどういう意味を言っているかわからない」、は面白いですね。
たぶんスティーヴィーのイメージの世界なのでしょう。
イメージを歌詞にしたらこうなってしまったみたいな。
そこでまた、リンジーのギターが合っているんですね、そのイメージに。
スティーヴィーが何者かをよく分かっているのでしょうね。
ところで、"These Dreams"はスティーヴィーのイメージで歌詞を書いたけれども、彼女が断ったという話を教えて頂きましたが、
彼女は、具体的なエピソードにしても抽象的なイメージにしても、
個人的体験しか歌わない人なのだということはなんとなくわかります。
音時
が
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「タスク」のアルバムまでは、よく聴きました。クリスティンの曲もいいけど、スティーヴィーの曲が秀作揃いだと思います。
この曲、ライブだとまた違った「よさ」が味わえますね。みなさんエキサイティングでノリノリです。そんな中やっぱり、リンジーのギターが素晴らしい!! もう、シビれます。
「Sisters Of The Moon」という響きがいいですね。日本語で「月世界の娘」というと、やや興ざめかな。それに、歌詞は意味不明なところが、スティーヴィーの魅力を倍増させています。
スティーヴィーは、月からやって来たのかもしれませんよ。
音時
が
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