お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、僕のブログで取り上げてきたアメリカ(バンド)の曲は、“A Horse with no name(名前のない馬)”を除いては…ほぼジェリー・ベックリーが書いた曲。
このブログでこれまで取り上げてきたアメリカの和訳記事はこちらです
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純粋なアメリカのファンの皆さん、ジェリーばっかりで、ごめんなさい!ジェリー曲はメロディアスで、うじうじした?青年の恋心を歌ってるところが僕にぴったりで好きなんです。
でもそれではアメリカの魅力が多くの方には伝わらない!素朴で、自然描写が多い印象んのあるデューイ作の曲もヒットが沢山あり、そちらも紹介しないといけませんね!
ということでアメリカのセカンド・アルバム「ホームカミング」よりオープニングナンバー(1stシングル)の“Ventura Highway”です。この曲のイントロのギターのリフ、聴いたことありませんか?
◆この曲は作者のデューイの若い時の想い出を歌ったもの。デューイは生まれ育ったネブラスカ州のオマハ(Omaha)は冬は雪が降って寒く、温かいカリフォルニアを思い浮かべていたといいます。
「子供の頃オマハに住んでいた時のことを思い出すし、トウモロコシ畑の中を歩いて、草のかけらを噛んでいたことを思い出す」と述べています。冬は寒くて、カリフォルニアに行くイメージもあった。だから、この曲では率直に「いつまでここにいるんだ、ジョー」と自分に語りかけている。ベンチュラ・ハイウェイ」は、僕の曲の中で最も長く続く力を持っていると本当に信じてるんだ。言葉だけでなく、曲もトラックも、ある種の新鮮さ、活気、楽観性を持っていて、僕は今でもそれに応えることができるのさ
(ボックスセット「Highway」のブックレットより)
続きは原詞・翻訳の後で…!
Songwriter(s) Dewey Bunnell
Released in 1972
US Billboard Hot100#8
From the Album “Homecoming”
*原詞の引用は太字
Chewing on a piece of grass
Walking down the road
Tell me, how long you gonna stay here, Joe?
Some people say this town don't look good in snow
You don't care, I know
一本の草を噛みながら
道を下っていくのさ
教えてくれよ ジョー?
ここにどのくらい いるつもりだい?
この街には雪は似合わないってヤツもいるんだぜ
おまえは気もしないんだったな
Ventura Highway in the sunshine
Where the days are longer
The nights are stronger than moonshine
You're gonna go I know
陽の光がまぶしいヴェンチュラ・ハイウェイ
そこは日が長い場所
月の光より夜の暗さが勝っちまう
おまえは行っちまうんだろ わかってるさ
'Cause the free wind is blowin' through your hair
And the days surround your daylight there
Seasons crying no despair
Alligator lizards in the air, in the air
だって自由な風がおまえの髪を吹き抜けていく
日々がおまえの陽の光を取り囲むんだ
なんの落胆もなく 季節は叫ぶ
ほら 空にはワニトカゲみたいな雲
Did di di di dit ...
Wishin' on a falling star
Waitin' for the early train
Sorry boy, but I've been hit by purple rain
Aw, come on, Joe, you can always change your name
Thanks a lot, son, just the same
流れ星に願いながら
朝早い列車を待っている
悪いな小僧 俺はパープルレインに打たれちまった
ああ 来いよ ジョー いつだって名前は変えられる
ありがとな 小僧 変わらずにいてくれ
Ventura Highway in the sunshine
Where the days are longer
The nights are stronger than moonshine
You're gonna go I know
陽の光がまぶしいヴェンチュラ・ハイウェイ
そこは日が長い場所
月の光より夜の暗さが勝っちまう
おまえは行っちまうんだろ わかってるさ
'Cause the free wind is blowin' through your hair
And the days surround your daylight there
Seasons crying no despair
Alligator lizards in the air, in the air
だって自由な風がおまえの髪を吹き抜けていく
日々がおまえの陽の光を取り囲むんだ
なんの落胆もなく 季節は叫ぶ
ほら 空にはワニトカゲみたいな雲
(Words and Idioms)
chew on · ~をかむ[かじる・口にくわえる・かみしめる]
despair=絶望・落胆する
日本語訳 by 音時
◆さて、いくつか情報がWikipediaに出ていました。
(1)歌詞に出てくる「ワニトカゲ」(Alligator lizards in the air)
(1)歌詞に出てくる「ワニトカゲ」(Alligator lizards in the air)
1963年に家族がカリフォルニア州ロンポック近くのバンデンバーグ空軍基地から海岸をドライブ中に、なんとパンクしてしまったそうです。その際に見た空の雲の形を参考にしていると語っています!。父親がタイヤ交換している間、デューイと弟は道路脇に立って雲を眺め、そこで「ベンチュラ」の道路標識を見たという記憶があるそうです!
(2)“Ventura”は実際にカリフォルニア州にある都市です。(ウィキペディア)
Wikipediaにもありましたが、「この曲は老人と“ジョー”と呼ばれる若くて希望のある若者との会話」の構成になってるんですね。この老人は、デューイの父親が、ミシシッピ州ビロクシのキーズラー空軍基地に駐留していたときに出会った「不機嫌な(grumpy)」をモデルにしていると言います。
また、デューイは「若い頃、家族と旅行した海岸線のストレッチについて、この心象風景を鮮明に覚えている」述べています。“Ventura Highway”という道は実在はしないようで、デューイが本当に描こうとしたのは、ベンチュラの町まで続くパシフィックコーストハイウェイ、ハイウェイ1である」と述べていると書かれておりました。
(3)“Purple Rain”とは…?
歌詞のなかで“Purple Rain”という語が出てくるのはびっくりしました。はい、1984年に大ヒットとなった“Purple Rain”。プリンスの代表曲ですね。
プリンスの関係者(The San Diego UnionのMikel ToombsとPost-TribuneのBob Kostanczuk氏)は、プリンスが「ベンチュラ・ハイウェイ」から直接このタイトルを得たと答えているといいます(本当なのかな)。ちなみに、作者のデューイでなく、メンバーのジェリー・ベックリー は“Ventura Highway“中の「Purple Rain」というフレーズを説明しろと言われて"You got me. "と答えた、と言います。
“You got me“って、あなたは私を捕まえた=降参、お手上げ、というニュアンスですね。
だから“I've been hit by purple rain“は、
“俺は若いときから、しくじりっぱなしだぜ“
みたいな感じでしょうかね?
◆2008年のアメリカのライブより。ダンが抜けて二人組になっています。
◆ジャネット・ジャクソンが“Ventura Highway”のイントロのギターをサンプリングして曲をリリース。アルバム「All For You」収録の“Someone To Call My Lover”(全米3位のヒット)。
“You got me“って、あなたは私を捕まえた=降参、お手上げ、というニュアンスですね。
だから“I've been hit by purple rain“は、
“俺は若いときから、しくじりっぱなしだぜ“
みたいな感じでしょうかね?
◆2008年のアメリカのライブより。ダンが抜けて二人組になっています。
◆ジャネット・ジャクソンが“Ventura Highway”のイントロのギターをサンプリングして曲をリリース。アルバム「All For You」収録の“Someone To Call My Lover”(全米3位のヒット)。
コメント
コメント一覧 (5)
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デューイ曲やダンの曲も和訳しなきゃなあ、と思うのですが、やっぱりジェリー曲が好きな僕です…(^_^;)
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アメリカのこの曲、シングル盤購入して聴いてました。
懐かしいですね。
ダン ピークのシングルになった曲も好きでした。
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初めて聞いたのは、「シンプル・ライフ」か「金色の髪の少女」だったと思います。ボクのフィーリングにピッタリの曲なので、デビューアルバムを購入しました。これがまたグッとくるアルバムで…。 結局、1971年の『 America 』・1972年の『 Homecoming 』・1973年の『 Hat Trick 』まで3枚のアルバムを購入しました。
さらに、ライブにも行ってしまいました。たしか、「夢のカリフォルニア」が発売された後だと思います。ダン・ピークは脱退していました。
ボクもジェリー・ベックリーの歌声が好きかな。優しく包んでくれるような包容力のある歌声だと思います。
でも、デューイがいないと、「アメリカ」じゃないんだな。(あっ、ダン・ピークも…)
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