僕がスウィートを聴いたのは“フォックス・オン・ザ・ラン”、そして“アクション”からでした。その後、「全米トップ40」で“Love is like oxygen”がチャートインしてきたときに、矢口さんだったかな。「スウィートはコンスタントですねえ…」と言っていたんです。

 えっ?スウィートってそんなにコンスタントにヒットを出してたの?と思い調べてみたところ…そうなのでした。

◆Sweetの全米トップ40にチャートインしたシングルヒットは次の通り。

(1972)
"Little Willy"#3
(1973)
"The Ballroom Blitz"#5
(1975)
"Fox on the Run"#5
"Action"#20
(1978)
"Love Is Like Oxygen#8

全米、ということでは以上になりますが、全英ではトップ10曲を10曲以上も出していて1970年代のポップチャートではコンスタントにヒットを出していたロック・バンドだったんですね。(こちらWikipedia)

The_Sweet_album_cover



◆この曲“リトル・ウィリー”は全米3位になった、彼らの最大のヒット曲だったんですね。
US Top 40 Singles Week Ending 5th May, 1973
ドーン“幸せの黄色いリボン“が1位。令和になってビールのCMでこの曲が聴けるとは思わなかった。スウィートの“リトル・ウィリー”はアルバムリリースの1972年のときに一度発売されましたが、1973年に再リリースで火が付いたようです) 4位スティービー・ワンダーの名曲“You are the Sunshine Of my life”ですが邦題で省略して「サンシャイン」と聴くと、どうしても悪魔超人を思い出すので、みなさん邦題のようにタイトルは略さないようにしましょう。

1 1 TIE A YELLOW RIBBON ROUND THE OLE OAK TREE –•– Dawn Featuring Tony Orlando (Bell)-12 (3 weeks at #1)
2 2 THE CISCO KID –•– War (United Artists)-10
3 5 LITTLE WILLY –•– The Sweet (Bell)-16
4 6 YOU ARE THE SUNSHINE OF MY LIFE –•– Stevie Wonder (Tamla)-8
5 4 THE NIGHT THE LIGHTS WENT OUT IN GEORGIA –•– Vicki Lawrence (Bell)-13

6 11 DRIFT AWAY –•– Dobie Gray (Decca)-11
7 9 STUCK IN THE MIDDLE WITH YOU –•– Stealers Wheel (A&M)-10
8 8 THE TWELFTH OF NEVER –•– Donny Osmond (MGM / Kolob)-10
9 3 SING –•– The Carpenters (A&M)-11
10 15 FRANKENSTEIN –•– The Edgar Winter Group (Epic)-9


R-1150563-1562406841-4208


Songwriter(s) Nicky Chinn, Mike Chapman

Released in 1972
US Billboard Hot100#3
From the Album “The Sweet”

*原詞の引用は太字

North side , east side
Little Willy, Willy wears the crown, he's the king around town
Dancing, glancing
Willy drives them silly with his star shoe shimmy shuffle down

北の方でも  東側でも
リトル・ウィリーは王冠をかぶり ヤツは町の王様さ
ダンスして 目配せするんだ
ヤツの星のついた靴がゆっくりと振動すると
みんなは目を回しちゃうよ

Way past one, and feeling all right
'Cause with little Willy round they can last all night
Hey down, stay down, stay down, down

夜の1時を過ぎたってだいじょうぶ
だってリトル・ウィリーがそばにいれば
夜通しだって平気なんだ
さあ 落ち着けよ 座るがいい このままでいよう

'Cause little Willy, Willy won't go home
But you can't push Willy round
Willy won't go, try tellin' everybody but, oh no
Little Willy, Willy won't go home

だってリトル・ウィリーは帰らないんだ
荒っぽく帰そうとしても帰らない
ウィリーは誰に言ったって帰らない
リトル・ウィリーはね
ウィリーは家に帰らないのさ

Uptown, downtown
Little Willy, Willy drives them wild with his run-around style
Inside, outside
Willy sends them silly with his star-shine shimmy shuffle smile

アップタウンでも ダウンタウンでも
リトル・ウィリーがみんなを熱狂させる
あちこちフラフラ神出鬼没
中にいても 外のいる連中さえも
星のきらめく笑顔を振りまき
ウィリーはみんなを唖然とさせるのさ

Mama done chase Willy down through the hall
But laugh, Willy laugh, he don't care at all
Hey down, stay down, stay down, down

女たちはホールを通ってウィリーを追いかけるけど
ヤツは笑顔を浮かべて 気にしやしない
ヘイ 落ち着こうぜ 席に座ってそのままで

'Cause little Willy, Willy won't go home
But you can't push Willy round
Willy won't go, try tellin' everybody but, oh no
Little Willy, Willy won't go home

だってリトル・ウィリーは帰らない
荒っぽく帰そうとしたところでね
ウィリーは誰に言ったって帰らない
リトル・ウィリーはね
ウィリーは家に帰らないのさ

Little Willy, Willy won't
Willy won't, Willy won't

Little Willy, Willy won't
Willy won't, Willy won't
Little Willy, Willy won't
Willy won't, Willy won't

ウィリーは言うことなんて聞きやしない
ウィリーはせわしなく動き回る

Little Willy, Willy won't
Willy won't, Willy won't
Little Willy, Willy won't go home
But you can't push Willy round
Willy won't go, try tellin' everybody but, oh no
Little Willy, Willy won't go home
Little Willy, Willy won't go home
But you can't push Willy round

力づくでも帰りやしない
リトル・ウィリーは家に帰らない

Willy won't go, try tellin' everybody but, oh no
Little Willy, Willy won't go home

(Words and Idioms)
silly=《口語》 目を回して,ふらふらに[ぼうっと]なって
shimmy=シミーを踊る、〔自動車の前輪が〕異常振動する
cf‥shuffle down a street. =よろよろと[足を引きずりながら]通りを歩いていく
push around 【句動】〈話〉〔人を〕振り回す、こき使う、乱暴[手荒]に扱う
run around =走り回る,(車などで)乗り回る

日本語訳 by 音時
LittleWillySweet


はい、何を歌っているのかわからない歌詞でしたね。(和訳の意味ある?)

言葉あそびのようで…歌詞の最初の部分で王冠をかぶった…あたりは、エッチな歌なのかな(^_^;)と予想したり…この曲のSongfactsには、

イギリスの批評家たちは、この曲を "バブルガム "と断じ、歌詞を "子供だましポルノ( nursery porn.)と呼んだ。スウィートはバブルガム/グラムロックのイメージを捨て、よりハードコアになりたかったので、その後、自分たちの曲を書くようになった。

とありました。


R-2373218-1295466333


◆また、


この曲は、スレイドとプロデューサーのマイク・リアンダーが流行らせたドラム・ビートを使って、チンとチャップマンが作った。フーの「I Can't Explain」のリフをミックスし、非常にキャッチーなコーラスが耳に残って離れない。この曲は、ウィリーが家に帰らないという、何のストーリーもない曲だったが、リスナーはそんなことは気にしなかったし、グラム・ロックでは、歌詞に意味があるはずもなかったのだ。
とも書かれていました(^_^;)←やっぱり和訳の意味なかったね。
ただネットのファンのカキコミには、


ウィリーはバンドメンバーが最初に練習したガレージをうろつく野良猫だったと話しているのを聞いたことがあります。そのガレージは、バンドのメンバーの一人の両親が所有しているもので、その文脈で歌詞を見ると、納得がいきます。

そうだなあ。確かに気まぐれな猫ちゃん、と捉えてもいいかもしれないな。



 ◆“Wig Wam Bam “(ウィグ・ワン・バム)…米国ではシングルなっていないのかな。“Little Willy”(全英4位)のあと全英でヒット。こちらも全英4位でした。

 
◆全英1位になった“Blockbuster!”(全米73位)

◆そしてそのあと大ヒット“The Ballroom Blitz" (全英2位、全米5位)。邦題は「ロックン・ロールに恋狂い」。