大きい街と小さい町の差ってどれくらいなんだろう。
埼玉県で生まれた僕は、東京に憧れて、横浜に進学、そして今は東京の片隅に住んでいます。(「月曜から夜ふかし」でよく取材され、いじられる東京のとある街に…) (^_^;)。
生まれてから死ぬまで同じ町に住んでる人の思い…想像するのは困難です。でも日本でも世界でもそういう人は沢山いますよね。自分の生まれた町、そして育った町、そして…今住んでいる町への想い。
◆この曲の収録されたアルバム「スケアクロウ」。このアルバムのアーティスト名のクレジットは“John Cougar Mellencamp”。ジョンが名乗るが嫌だった芸名“Cougar”がまだミドルネームっぽく付いてます。(このあと、1987年のアルバム「The Lonesome Jubilee」から本名の“Johh Mellencamp”になります)
ジョンはインディアナ州の小さな町シーモアで育った経験をもとにこの曲を書いたようですね。ニューヨークの人々と何度も会話をした後のこと、「ニューヨークやロサンゼルスに住まなくても、充実した人生を送ることができる」という曲を書きたかったんだ」と2013年のローリングストーン誌に語っています。
「俺は、大人になってから "ここから出ていかなければならない "と思ったことはない。家族を持ち、友人と親しくすることを大切にしてていきたいんだ」。
「俺は、大人になってから "ここから出ていかなければならない "と思ったことはない。家族を持ち、友人と親しくすることを大切にしてていきたいんだ」。
1960年代に育ったジョンが小さい町で聴いていた音楽は、彼の作品に大きな影響を与えました。この曲“Small Town“のブリッジでは、シュープリームスの「Back in My Arms Again」のリフが聞こえてきます。
Songwriter(s) John Mellencamp
Released in 1985
US Billboard Hot100#6
From the Album “Scarecrow”
*原詞の引用は太字
*原詞の引用は太字
Well I was born in a small town
And I live in a small town
Probably die in a small town
Oh, those small communities
そうだよ 俺はちっちゃい町に生まれ
ちいせい町で生きてる
たぶん ちいせい町で死ぬだろう
ああ 小さい繋がりのなかでね
All my friends are so small town
My parents live in the same small town
My job is so small town
Provides little opportunity
友達もみんな ちいせえこの町にいるんだ
俺の両親もちいせえこの町で生きてる
仕事もこのちっちゃな町だから
ちっちゃなチャンスしか巡ってこない
Educated in a small town
Taught the fear of Jesus in a small town
Used to daydream in that small town
Another boring romantic that's me
教育を受けるのも ちいせい町で
ちっちゃな町でイエスへの畏怖を教わる
この小さい町で空想にふけたものさ
ぼーっとロマンチックに浸ってるのが俺ってわけさ
But I've seen it all in a small town
Had myself a ball in a small town
Married an L.A. doll and brought her to this small town
Now she's small town just like me
ちいせい町で見るべきものはみんな見た
この小さい町でもいっぱい楽しんだよ
L.Aのお人形さんと結婚して連れて帰ったんだ
今じゃ 彼も俺と同じ でこの“ちいせい町”と同化した
No I cannot forget where it is that I come from
I cannot forget the people who love me
Yeah, I can be myself here in this small town
And people let me be just what I want to be
どこから来たんだか思い出せない
俺を愛してくれた人を忘れられない
そう このちいせい町なら自分らしくいられる
俺がやりたいようにみんながさせてくれる
Got nothing against a big town
Still hayseed enough to say
Look who's in the big town
But my bed is in a small town
Oh, and that's good enough for me
でっかい町に歯向かおうって気はないよ
俺みたいな田舎モンも
でっかい町には誰がいるのか
口にできるまでなったってことだよ
俺の休むベッドはこの小さな町にあって
ああ そいつが俺には合ってるってこった
Well I was born in a small town
And I can breathe in a small town
Gonna die in this small town
And that's probably where they'll bury me
ああ 俺は小さい町に生まれ
そしてこの小さい町で息をしてる
死ぬのもこのちいせえ町んなかで
たぶん この町で埋葬されるんだろうな
(Words and Idioms)
have a ball=大いに楽しむ(enjoy oneself greatly)
hayseed= 【名】〈米俗・侮蔑的〉田舎者,干し草の種
日本語訳 by 音時
◆“Still hayseed enough to say“Look who's in the big town”
最初はこの文が最初はちっともわかりませんでした。“hayseed”とは「干し草の種」のことで、転じてそれ自体が「田舎者」を指すとのこと。また、こちらのサイトに書かれていた情報がヒントになりました。(GENIUS)
“hayseed“をインフォーマルに定義すると、「単純で素朴な傾向のある田舎出身者」のことになります。Mellencampはこの言葉を、自分の出身地を誇りに思い、満足していることを伝えるための切り口として使い、この言葉を何よりも肯定的に表現しています。
ジョンは自分のことをよく“hayseed”と名乗っていましたが、それは敢えて自嘲した言い方なんでしょう。ジョンは生まれた自分のちっちゃい町をそれでも誇りに思っていて、そこで過ごしていく人生にも満足して、敢えて自分を“hayseed”と名乗っている歌詞と解釈しました。
◆みなさんは自分の生まれた町、育った町、そして今生きている町、そしてこのあと天国に行って埋葬される町はどこですか? どう思っていますか?
僕はジョンにはなれないけれど、この曲はやっぱり聴いていて気持ちいいです(^o^)
コメント
コメント一覧 (8)
音時
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一説には元の語源は16世紀の南イングランドの方言「How do ye」らしいです。「Howdy」は米国ではカウボーイの挨拶言葉として知られていて、中南西部地域では、カントリー好きな人達や年配の方達には広く知れ渡っている気軽な挨拶言葉だそうです。「よお!」とかそんな感じ。
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私はどちらかといいうと郊外の方に住んでいるので、初めてそこを訪れたときには、びっくりしましたよ。
そしてその後、ガンズ&ローゼズの東京ドーム公演で初上京したのですが、そのついでに訪れたのが新宿の歌舞伎町でした。
京都の繁華街は都市景観等の影響で範囲が制限されていますが、新宿あたりだと、どこを歩いても延々と四条河原町が続いているんですね。
四条河原町でびっくりして、東京の都市部を訪れてさらにビックリ。
大阪の梅田あたりも、東京より規模が劣りますが似たようなものでした。
それに比べると、京都はまだまだ"スモール・タウン"だなと、実感した次第です。
そういえば昔、無料で教えてくれる地域の英会話教室に1ヵ月ほど通ったことがあったのですが、そのとき外国人の講師の方が、「簡単でいいので、京都の町を英語で紹介してください」という課題を出されました。
その時私は京都の町を「カントリー・シティ」と紹介したんですね。
ご存じ、カントリーというのは「国」という意味と同時に「田舎」という意味もあります。
つまり私は京都を「田舎の街」と英語で紹介したわけです。
当然、周りからはヒンシュクを買いました。
その外国人の講師からも、「countryの意味はあっていますが、使い方を間違えていますね」と指摘され、周りからも失笑。
その時私は、「ひょっとしてこの人たち、東京や大阪に行ったことが無いのかな」と思ったりも。
ただ、東京や大阪に比べれば京都は"カントリー・シティ"かもしれませんが、日本全体から見れば、まだまだ都会の部類に入る方。
ということは本来、京都を英語で紹介するときは"カントリー・シティ"ではなく、それこそ"スモール・タウン"の方が良かったのかなと、今にしてそう思う次第です。
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いつも楽しく拝見しています。
ジョンのこの曲とてもいい曲ですね。
ユーロビートやイギリス勢が多数を
占めていた当時のヒットチャートでも
我が道を行く感じで好感が持てました。
ただ、個人的には、この頃からジョンは
ライブでバイオリンなどを取り入れ、
素朴なギターの音が聴けなくなり残念
に思いました。
なので、この頃のブートレグは購入
しませんでした。
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ちなみにインディアナ州は面積では合衆国では38番目の州であり、人口は15番目の州なんだそうです。
面積はともかく、人口が15番目ということはアメリカでは中間なのでしょうか。
ただ、そんなインディアナ州のシーモアという街(町?)だと、やはり、スモール・タウンになるのでしょうね。
ところで、スモール・タウンで思い出すのが、現在は京都在住でタレントとしても活躍されているジェフ・バーグランドさん。
彼の出身地であるサウスダコタは、日本の本州とほぼ同じであるにもかかわらず、人口は数十万人(当時)。
そんなサウスダコタですから、ジェフさんの若いころというのは、それほど人には合わなかったそうです。
そして、たまに人に会うときの挨拶というのが「ハウディ(スペルは知りません)」だとか。
そのジェフさんが初めて日本に降り立った地というのが、世界でもトップクラスの人口密度を誇る日本の首都・東京。
初来日のその日のジェフさんは、ずっと「ハウディ」を連呼したらしいです。
「たった5分で、今まで会った人の人数を越えてしまった」とおっしゃっていました。
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