「ノルウェーの森」という邦題がつけられていたこの曲。村上春樹さんも作品のタイトルにしていますね。原題は“Norwegian Wood (This Bird Has Flown))“。副題「この小鳥は飛びったった」も付いてます。
 アルバム“ラバー・ソウル”の1曲め“Drive My Car”が終了すると、すぐに始まるオープニングのギターに続くシタールの音色も印象的でした。

◆クレジットは他の曲同様“レノン=マッカートニー“となっていますが、主にジョンが書いた曲であるのは明白で、ジョンはPlayboy Interviewでも次のように言っています。

“これは完全に僕の曲だ。シタールが入った最初のポップ・ソングだ。(後略)“


◆ はい、当然僕も邦題のまま「ノルウェーの森」でいちゃいちゃしてる恋人たちの歌なのかな?と思っていたら…この曲のタイトルと歌詞について、ウィキペディア情報です。

 歌詞は、冒頭で仄めかされているように、レノンが当時の妻シンシアに気付かれないように、他の女性と関係を持っていたことを表している。レノン自身が相手の女性について明かしたことはないが、作家のフィリップ・ノーマンはレノンの親友でジャーナリストのモーリーン・クリーヴ)、またはサニー・ドレインのどちらかであると推測している[。タイトルについてマッカートニーは、ロンドンで当時流行していた安物の松材を使用した内装を皮肉ったものと説明している。

エッ(゚д゚)!

 タイトル「ノルウェーの森」から、僕のように歌の内容をイメージしてる人も多いのではないでしょうか?(^_^;)。でも、今では「Norwegian wood」については「(ノルウェー産の木々)で作った内装」という解釈が一般的なようですね。


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(Lennon / McCartney)

Released in 1965 
From the Album “Rubber Soul”

*原詞の引用は太字

I once had a girl
Or should I say she once had me
She showed me her room
Isn't it good Norwegian wood?

かつて僕には彼女がいたんだ
いや 彼女に僕がいたって言うべきなのかな
彼女は部屋を見せてくれた
“ノルウェーの木で作ったお部屋なの“
“素敵でしょ?”ってさ

She asked me to stay
And she told me to sit anywhere
So I looked around
And I noticed there wasn't a chair

彼女に泊まっていく?
好きなところどこでも座ればと言われたから
あたりを見回したんだ
でも椅子のひとつもありゃしないじゃないか

I sat on a rug biding my time
Drinking her wine
We talked until two and then she said
"It's time for bed"

絨毯の上に座って時間をつぶしたよ
彼女からワインをいただいてね
夜の2時くらいまで話したら彼女が
“そろそろ寝る時間よね”と言ったんだ

She told me she worked
In the morning and started to laugh
I told her I didn't
And crawled off to sleep in the bath

だけど彼女は“明日も仕事”
“それも朝から”と言って笑い始めたんだ
僕は“こっちは暇だよ”と答えて
じゃあ 浴室で寝るかと這っていったのさ

And when I awoke I was alone
This bird had flown
So I lit a fire
Isn't it good Norwegian wood?

起きたら僕は一人きり
この小鳥はもう飛び立った後だった
だから僕は火をつけた
“ノルウェーのお部屋はよく燃えるね”って

(Words and Idioms)
or should i say=〜と言うべきか 呼ぶべきか
rug=敷物、じゅうたん、ひざ掛け
crawl off =這って逃げ出す、這い出す
lit =lightの過去形・過去分詞

日本語訳 by 音時

71168


◆歌詞の主なアイテムを「Norwegian Wood」にしたからこそ、歌詞の最後に“I lit a fire“と火で燃えてしまう“Wood”が生きています。最初は“ほんとに燃やしたんじゃないよな。放火で犯罪だよ”と思って、「飛んでいってしまった小鳥(彼女)の思い出を燃やした」という解釈を考えたのですが、そうすると“Isn't it good Norwegian wood?“の解釈になりますね。

 ここを無理くり、「そういえば彼女は“ノルウェーの木材で作った家具をいいでしょ?”と自慢していたよな」と歌詞の前段で彼女が自慢していた場面を思い出し、そのことを含めて思い出を燃やした…とも解釈を考えました。
 でも最後のフレーズを、やっぱり彼は火をつけて、彼女が「素敵でしょ?」と自慢していた「ノルウェーの木材」について、「おおっ、ノルウェーの木はやっぱりよく燃えるぜ…!」(“Isn't it good Norwegian wood?“)と彼が思った、と解釈する方がブラックユーモアでワンランク上の解釈になるかな…と思い、そう和訳しました。

◆ウィキペディアでは、この部分はポールが書いたという話です。

 1970年のインタビューでレノンはミドルエイトと最後の「So I lit a fire(だから私は火をつけた)」というフレーズが、マッカートニーによって書かれたものであることを明かした(100 Greatest Beatles Songs)。マッカートニーの解説によれば、最後のフレーズは「風呂で寝ることになってしまった復讐をするために、その場所を燃やしてしまうことにした」とのこと。(Miles 1997, pp. 270-71.)

「ミドルエイト」とは、ブリッジの部分(She told me she worked In the morning and started to laugh…)の部分ですね。これもアブないヤツだなあ(゚д゚)!

◆最後の最後、こんな解釈もあるようですよ(^_^;)

 村上春樹は、「ジョージ・ハリスンのマネージメントをしているオフィスに勤めているあるアメリカ人女性から『本人から聞いた話』」として、"Knowing she would"(オレは彼女がそうすると(俗的に言えば「ヤらせてくれる」と)知って(思って)いた)という言葉の語呂合わせとして、"Norwegian Wood"とした、という説を紹介している]。
 (これもウィキペディアより)

 これは笑ってしまったけど、前段の二人の関係について歌詞や、ノコノコ彼女についていって夜を迎えてベッドに入る段階になって、「あたしゃ眠いから寝るよ」と言われて浴室で眠ることになった男を考えると、そこも語呂がかかってると考えると、さらにシャレた、技のあるソングライティングだよなあ…!と思います。

◆こちらのテイクは最初からシタールのイントロ。一番最初はこのアレンジだったのかな。




◆スタジオでのレコーディング風景。でもこれシタール弾いていないよね。




◆日本の小学3年生の女の子がピアノで弾いてます。(この歌の内容は知らないでいいよ…苦笑)




(PS)こちらのページには解釈を巡って、こんな意見のやり取りもあったことが紹介されていました。
(Beatles Music History)

…エンディングの「so I lit a fire」という歌詞は、暖炉で火を起こして前日のことを考えていたという意味だと考える人が多い。また、ジョンが『ラバー・ソウル』を "ザ・ポット・アルバム "と表現していたことを理由に、マリファナを吸ったと解釈する人もいます。どちらかの解釈がお好みかもしれませんが、どちらも真実ではありません。

ビートルズファンのなかでも色んな評論・研究が…いろいろ奥の深い曲であります。解釈が薄い場合もあると思います。すみません…(^_^;)。