"ソリテアー"というトランプゲームの名前を知ったのは、Windowsパソコンを使うようになってからです。1975年当時のカーペンターズの曲「ソリテアー」は知っていましたが、そのゲームとは結びついていませんでした。
 ゲームのソリテアーについては、ローラ・ブラニガンの同名異曲の「Solitaire」=邦題"哀しみのソリテア"の和訳記事に書いています。(こちらご参照


◆カレンがしっとり歌いあげるこのナンバー。作者はニール・セダカ。ニールは自分でも1974年にレコーディングしましたが、多くの人にはやはりカーペンターズのヒットとして知れ渡りましたね。この曲は多くのシンガーがカバーしています。

 カーペンターズの「ソリテアー」、そしてニールのオリジナルの「ソリテアー」、さらにカバーして歌ったアンディ・ウィリアムスの「ソリテアー」と、歌詞が一部違っているんです。
(ニールとアンディの「ソリテアー」もまたいずれお届けします)


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(Neil Sedaka, Phil Cody)

Released in 1975
US Billboard Hot100#17
From The Album“Horizon”

*原詞の引用は太字

There was a man
A lonely man
Who lost his love
Through his indifference

ある男がいた
孤独なひとだった
恋人を失ったのも
その冷たい心ゆえのこと

A heart that cared
That went unshared
Until it died
Within his silence

心は誰かに寄り添ってほしくても
誰にも伝わることはなかった
そしてなくなってしまった
彼から語られることもなく…

And solitare's the only game in town
And every road that takes him
Takes him down
And by himself it's easy to pretend
He'll never love again

ひとり遊びは
この町で彼にできる唯一のゲーム
彼はどんなことをしたって
最後にはがっかりしてしまうのよ
一人ぼっちの彼には
自分を偽ることも簡単にできる
"もう二度と恋などしない"んだって

And keeping to himself 
he plays the game
Without her love
It always ends the same
While life goes on around him everywhere
He's playing solitaire

そして誰とも関わらず
ひとり遊びを続けるの
失った彼女もいなくて
いつも同じ結末になってしまうわ
時が彼のまわりを過ぎ去っていくあいだ
どこへ行っても
彼はひとり遊びを続けるのね…

A little hope
Goes up in smoke
Just how it goes
Goes without saying

ちょっとした希望も
はかなく消え失せる
世の中そう言うものよね
言うまでもないけれど…

There was a man
A lonely man
Who would command
The hand he's playing

ひとりの男がいたわ
淋しいひとだった
手持ちの札だけで
ゲームに興じる淋しい男

And solitare's the only game in town
And every road that takes him
Takes him down
And by himself it's easy to pretend
He'll never love again

そう ひとり遊びは
この町で彼にできる唯一のゲーム
上手くいくように見えても
最後に彼を落ち込ませることばかり
彼は誰とも付き合わず
"もう二度と恋などしない"んだって
すぐに自分を偽ってしまうのよ

And keeping to himself 
he plays the game
Without her love
It always ends the same
While life goes on around him everywhere
He's playing solitaire

そして誰とも関わらず
彼はひとり遊びを続けるの
彼女がそばにいないから
いつも同じ結末が待っているのよ
どこに行っても
人生が彼のまわりを通り過ぎて行くけど
彼はひとり遊びを続ける…

And solitare's the only game in town
And every road that takes him
Takes him down
While life goes on around him everywhere
He's playing solitaire 

町でできるのは"孤独なゲーム"だけ
どんな道を進んでいこうと
人はがっかりさせられてしまうのよ
人生がすぐそばを通り過ぎていく間
人は"孤独なゲーム"を続けていくの…

(Words and Idioms)
indifference=無関心,冷淡,むとんちゃく
keep to oneself=人とつき合わない, ひとりぼっちでいる
up in smoke=《be ~》はかなく消えうせる 
go without saying=言うまでもない
command=
〔言葉や金などを〕自由に操る、意のままにする
〔尊敬・関心・信頼・同情・高評価などを〕当然のこととして受ける

日本語訳 by 音時


Solitare


◆僕には一番馴染みのあるカーペンターズですが、女性視点で和訳します。といっても主人公は「ある孤独な男」であり、この男のことをカレンはストーリーテラーのような立場から歌っているんですね。


 「ソリテアー」はその名前のトランプゲームでもあり、ひとりで行うトランプゲームのことも総称して"ソリテアー"というようです。この曲で歌われている「ソリテアー」ですが、町でできる唯一のゲームが「ソリテアー」(という名前のトランプゲーム)のわけがないので、ここは「ひとり遊び」と和訳させていただきました。

 でも意味合いとしては"都会のなかで誰とも交わらず、孤独に生きている人間がとても多いこと"を歌ってるのだろうと思います。したがって、本当はゲームのことを歌っているのではなく、一人で生きていることを"Solitaire"=「孤独のゲーム」と例えているんじゃないかなと思いました。

 でもカレンの歌声はあたたかい…ですね。そんな孤独な心も包み込むような愛情であり、シンパシーを持って歌っているなあと感じています。


CarSolitaire


この曲の収められたアルバム「Horizon」、"Only Yesteyday"、"Please Mr.Postman"のヒット曲のほか、"Desperado"などのカバーも収録されています。邦題は「緑の地平線」となっていましたね。国内盤のライナーノーツの印刷は薄緑色でした。A面、B面ではなく「第1面」「第2面」と表記されています。



Horizonunnamed


◆“Solitaire”が最高位17位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles Week Ending 20th September, 1975
 
うーん、ボウイ、グレン・キャンベル、ジョン・デンバー、そしてカレンもこの世に別れを告げてしまった人達の名前が並ぶなあ…R.I.P.

-1 5 FAME − David Bowie 
-2 1 RHINESTONE COWBOY − Glen Campbell
-3 3 AT SEVENTEEN − Janis Ian 
-4 8 I’M SORRY / CALYPSO − John Denver
-5 6 FIGHT THE POWER (Part 1) − The Isley Brothers 


-6 7 COULD IT BE MAGIC − Barry Manilow
-7 9 RUN JOEY RUN − David Geddes 
-8 2 FALLIN’ IN LOVE − Hamilton, Joe Frank and Reynolds 
-9 10 WASTED DAYS AND WASTED NIGHTS − Freddy Fender 
10 11 FEEL LIKE MAKIN’ LOVE − Bad Company 

17 18 SOLITAIRE − The Carpenters

◆僕にポップスの楽しさを教えてくれた一曲。本当にこの曲は名曲だと思います。アルバム"Horizon"から"オンリー・イエスタディ"




◆作者ニール・セダカが歌ったバージョンです。