エレクトリック・ライト・オーケストラのアルバム“Time”からは1stシングルが、元気な“Hold On Tight”!でしたね。

 この曲“Twilight”はセカンドシングル。ビルボード100チャートの最高位は38位で、全米ではさほどヒットしませんでしたが...日本ではアニメ―ション「電車男」のオープニングの主題歌として選ばれ大ヒットとなりました。

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◆アルバム“Time”のオープニングはとても幻想的です。

 ウィキペディアにありましたが、E.L.Oのジェフ・リンは、アルバム「タイム」は「タイムトラベル」をテーマにしたアルバムであること、そしてこの“Twilight”を“タイム・トラベルについての曲。「主人公はベッドで横になりながら窓の外を見ている」と紹介しています。邦題は「時へのパスポート」と付けられています。

"Twilight"...英語の辞書を引くと、次のように出ていました。

(日の出前・日没後の)たそがれ(時)、薄明、薄暮、(薄明に似た)微光、(全盛期・栄光・成功の後の)たそがれ(の状態)

また、"Twilight"の語源としては、
もとは 太陽と月の2つの光 two lightが一つになってtwilight、という。"トワイライトゾーン"は 朝 夕の 太陽と月が空に同時に有る 不思議な時間帯のこと、ということです。

日没後のたそがれ時も"Twilight"と呼ぶようですが、この曲の歌詞からは"日の出前"という状況を歌っているようですね。

 "たそがれ時""薄明り"などの和訳も試みたのですが、やはり"トワイライト"とした方が、イメージも広がって、その不思議な感覚が生きるかなと思ってそうしてしまいました。

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Writer(s): Jeff Lynne

Released in 1981
US Billboard Hot100#38
From The Album“Time”

*原詞の引用は太字です

(Prologue)

Just on the border of your waking mind
There lies... Another time
Where darkness & light are one
And as you tread the halls of sanity
You feel so glad to be
Unable to go beyond
I have a message
From another time...

きみが目覚めるまさに直前
そこには…別な時間が存在するんだ
暗闇と光がひとつになる場所
そしてきみが正気のホールを進むにつれ
きみはこれ以上進めなくなることを
とても嬉しく感じるのさ
僕は また別な時から
メッセージを預かってる…

**********
 (Twilight)

The visions dancing in my mind
The early dawn, the shades of time
Twilight crawling through my windowpane

Am I awake or do I dream?
The strangest pictures I have seen
Night is day and twilight's gone away

僕の心のなかで まぼろし が踊ってる
ときは夜明け  時間の影が迫ってくる
トワイライトが僕の窓辺から迫ってきてる

僕は目を覚ましてるのか?
それとも夢を見てるのか?
ずっと不思議な情景を見ていたんだ
夜が朝に変わり トワイライトは消えていった

With your head held high and your scarlet lies
You came down to me from the open skies
It's either real or it's a dream
There's nothing that is in between...

きみは堂々として高尚な嘘でまわりを覆い隠す
大空から僕の元に舞い降りてきたきみ
これは現実か それとも夢なのか?
その中間なんてものは どこにもない…

Twilight
I only meant to stay awhile
Twilight
I gave you time to steal my mind away from me.

トワイライト
もう少しだけ とどまりたかった
トワイライト
僕から 心を奪う時間をきみにあげたんだ

Across the night I saw your face
You disappeared without a trace
You brought me here,
but can you take me back?

Inside the image of your light
That now is day and once was night
You lead me here
and then you go away.

夜の間僕はずっときみの顔を見ていたんだ
きみは跡形もなく消え失せた
きみは僕をここまで連れてきたけど
僕を連れ戻すことができるのかい?

きみの光のイメージのなかで
いまは昼となり 夜は過ぎ去って行った
きみは僕をここに連れてきて
そして去って行ったんだ

It's either real or it's a dream
There's nothing that is in between...

これは現実か それとも夢なんだろうか?
その中間なんてどこにもないんだ…

Twilight
I only meant to stay awhile
Twilight
I gave you time to steal my mind away from me.

トワイライト
もう少しだけ とどまりたかったんだ
トワイライト
僕の心を奪う時間をきみにあげたのさ

(You brought me here, but can you take me back again?)

(きみは僕をここに連れてきたけど
  僕を再び連れ戻すのはできるのかい?)

With your head held high and your scarlet lies
You came down to me from the open skies

きみは堂々として高尚な嘘でまわりを覆い隠す
大空から僕の元に舞い降りてきたきみ

It's either real or it's a dream
There's nothing that is in between...

これは現実か それとも夢なんだろうか?
その中間なんてどこにもないんだ…

Twilight
I only meant to stay awhile
Twilight
I gave you time to steal my mind away from me.

トワイライト
もう少しだけ とどまりたかったんだ
トワイライト
僕の心を奪う時間をきみにあげたのさ

Twilight, I only meant to stay awhile
Twilight, I only meant to stay awhile
Twilight, Twilight, Twilight, Twilight.

トワイライト もう少しだけ そこにいたかった
トワイライト もう少しだけ そこにいたかった
トワイライト…

 (Words and Idioms)
on the border of =まさに~しようとして、~の寸前で
tread =歩く、歩いて進む 踏む、足を付ける 踏みにじる
sanity=正気,気の確かなこと
go beyond=…を越えて進む; 〈道などが〉…の向こうまで伸びる
with one's head held high =を張って、誇り[自信]を持って、堂々と
scarlet=緋(ひ)色、深紅色、緋色の服(地)

日本語訳 by 音時(On Time)

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◆ワード「Twilight」で画像検索をすると映画「トワイライト・サーガ」に関わる写真ばかり出てきたので、「Twilight landscape」で検索すると、こんな感じの画像が出てきました。

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◆夜から朝を迎え、空もだんだん明るくなってくる時期…何かが起きるんじゃないか? アルバム冒頭の"プロローグ"ではボコーダーがつぶやきます。そして高らかにファンファーレが鳴り響き、聞き手の気持ちをワクワクとさせてくれますね。歌詞はいまいち意味がわからない箇所もあったのですが、

きみは堂々として高尚な嘘でまわりを覆い隠す
大空から僕の元に舞い降りてきたきみ

僕が和訳した上の部分などの「きみ」は"Twilight"を擬人化して"きみ"と呼んでいるのかなと思いました。

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◆歌詞に出てくる言葉"scarlet lies"...どんな嘘なのでしょう?ちょっと考えました。

"scarlet"は"緋色"ですので、日本語でいう"真っ赤な嘘"という意味のようにも思いましたが、「明らかな嘘」という場合に英語では「Red lie」とは言わないようです。

こちらのサイト「嘘に関する英語あれこれ!辞書より分かりやすい例文で紹介!」では以下のように書かれていました。

明らかな嘘のことを英語では、以下のように表現するようです。

•complete lie
•total lie
•downright lie
•barefaced lie

例文: Katsuo Isono often tells complete lies.
訳: 磯野カツオはよく真っ赤な嘘をつく。

じゃあ"scarlet lies"はどういう意味なのか、はたと困ってしまったのですが、"scarlet"という色については、英和辞典に「罪悪を象徴する色であると同時に,地位・身分の高さをも象徴する色」と載っていました。そこで"高尚な嘘"というように意訳をすることにしました

"トワイライト"…本当は単純に夜から朝に時間が経って変わるだけなのに、空をだんだんと赤く染めたり、気温がだんだん高くなっていくだけなのに、ロマンティックな風景を作ったり、何か起きるんじゃないかというワクワクした気持ちにさせる…ということを...

"トワイライトは堂々と現れ、高尚な嘘でまわりを覆い隠す"

と表現したんじゃないかなと受け留めました。


◆アルバム"Time"は"Hold On Tight"~"Epilogue"で締められます!



◆TVドラマ「電車男」より。伊藤美咲さん、きれいですよね~。




◆おまけ)TVドラマ「電車男」の主題歌はサンボマスター「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」。