1976年当時、「BCRの新曲"マネー・ハニー"です!」とラジオで初めて聴いたときには…"なんだこの曲"と思ってしまいました。

 "青春に捧げるメロディー"や"二人だけのデート"の後でしたので、僕が彼らに期待してたのは、メロディアスな曲だったんだな。ロックな曲だったら、エアロスミスやツェッペリンを聴くよ…っていう感じでした。

◆今思うと、エリック&ウッディはだからこそギターがギンギンのグラムロックのような曲をやりたかったんだろうと思います。

 あらためて彼らの変遷を追っていくと、「噂のベイ・シティ・ローラーズ(Once Upon a Star)」は彼らのオリジナル曲/収録曲でいうと7/12だったところ、「青春のアイドル(Would'nt You Like It)」では、ほとんどオリジナル曲と言っていい11/12曲のアルバムでした。それが僕は好きなのですが、「青春に捧げるメロディー(Dedication)」になると、オリジナルは4/10曲と減っています。うーん、僕はやっぱりプロデューサーのBCRを売る戦略に引っかかっていたのかな(^▽^;)。


◆"Money Honey"って意味はよくわかりませんでしたが、そういうニック・ネームのお金に目がくらんだ女のコのニックネームなのかな?って思っていました。
ちょっと調べてみると、別曲ではありますが、ザ・ドリフターズ(日本のコントグループではない)が"Money Honey"という曲を歌っていて、それをエルヴィスがカバーしているんですね。

◆"Money"と"Honey"で韻を踏んで、"甘いお金の誘惑"っていう意味と"お金と愛しいハニー(恋人)への呼びかけ"っていうあたりをかけているのでしょう。

 アメリカでは1位になった"Saturday Night"に続く、トップ10ヒットになりました。

Money HoneyBCR


Writer(s)
Eric Faulkner, Stuart Wood 

Released in 1976
US Billboard Hot100#9
From The Album"Rock'n Roll Love Letter"(US)
From The Album"Dedication"(UK)

:原詞は太字

Money
Can't make you turn your head, now
Money
Can't get you into bed, now
Money, honey
Can't give more than you get, now

お金....
そいつは人の気持ちを変えるんだ
お金....
そいつは人をベッドまで連れて行く
お金、ハチミツのように甘い
持ってるもの以上はあげられないよ

Money, honey
You ain't got no respect
Sly like a fox yeah 
Just to see what you can get
And money, honey
Gets you breakfast in bed
And money, honey
Oh, you drive me out my head

お金だよ ねえきみ
お金は品がなくえげつない
お金を稼ぐきみを見てると
キツネのようにずるがしこいのさ
お金だよ ねえ
お金があればベッドで朝食
いとしいお金は
ああ 僕の頭を狂わせるのさ

Living like a princess with a frown
Giving, I can't afford the crown
Money, honey
Hey, girl
Come on, don't bring me down

眉をひそめる王女様のような生活
僕は王冠はあげられないけど
お金を捧げることならできる
お金なのさ きみ
ねえ 
頼むから 僕をガッカリさせないでよ

Money, honey
You ain't got no respect
But I like to watch you
Just to see what you can get
And money, honey
Gets you breakfast in bed
And Money, honey
Oh, you drive me out my head

ねえ いとしいお金さん
きみは尊敬されることもない
でも どれだけ稼げるのか
僕はきみを見ていたいよ
ねえ いとしいお金さん
お金があればベッドで朝食
そして
お金は僕を狂わせるんだ

Money, 
must it buy all I can get, now
Money, 
without it how far would I get, now
Money, money, money, money, money
Without it you'd be losing my respect, now

お金...
手に入るだけ使っちまうよ
お金…
お金がなきゃ 何も買えないのさ
お金、お金、お金、お金…
所詮お金がなきゃダメなんだよ…

(Words and Idioms)
frown=まゆをひそめる,顔をしかめる.

日本語訳 by 音時


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◆どの曲が、ウッディ&フォークナーの作品かあらためて見ていくと、彼らのソングライティングが優れているのもわかります。「ひとりぼっちの10代(My Teenage Heart)」と「ハートで歌おう(Don't Let The Music Die)」「雨のニューヨーク(Another Rainy Day in New York City)」など、僕の好きな曲です。(この曲はさておき…笑)

"My Teenage Heart / ひとりぼっちの十代"1975
"Rock'n Roller / ロックン・ローラー"1976
"Don't Let The Music Die / ハートで歌おう "1977
"Another Rainy Day In New York City / 雨のニューヨーク"1978

◆"Money Honey"が最高位9位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles Week Ending 3rd April, 1976

フォー・シーズンズの「愛はまぼろし」に代わって「ディスコ・レディ」が1位。4週も1位になって大っ嫌いだったなあ(笑)でも「被害は最小限」で2位ゲイリー・ライトが泣いたくらいか!? 4位ベラミー・ブラザース「愛はそよ風」は粘って首位に。これは嬉しかった。7位エアロの"ドリーム・オン"。応援しているアーチストの曲が「全米トップ40」のチャートにランクされてるとほんと応援しちゃうものです。

-1 5 DISCO LADY - Johnnie Taylor 
-2 2 DREAM WEAVER ??? Gary Wright
-3 3 LONELY NIGHT (Angel Face) - The Captain and Tennille
-4 8 LET YOUR LOVE FLOW - The Bellamy Brothers
-5 6 SWEET THING - Rufus Featuring Chaka Khan 

-6 9 RIGHT BACK WHERE WE STARTED FROM - Maxine Nightingale
-7 7 DREAM ON -Aerosmith
-8 1 DECEMBER, 1963 (Oh, What a Night) - The Four Seasons
-9 10 MONEY HONEY - The Bay City Rollers
10 11 GOLDEN YEARS - David Bowie

◆これは口パクじゃないライヴビデオですね!アランがいないのでウッディはベース。コーラスではワイルドなエリックに対して、やさしい声(笑)。




◆エルヴィス・プレスリー"Money Honey"。オリジナルはザ・ドリフターズのデビュー曲です。