高校生で全米No1ヒットの音源を集める!という収集目標を立てて、たった1曲のためにLPレコードを買ったりした僕ですが、社会人になった頃だったかなあ、新聞の夕刊に出ていたのか、雑誌の広告だったか記憶が定かではないのですが、「The Great Billboard No1 Hit's Selection 500」というオムニバスCDセットが発売になりました!
◆ビルボードチャートでNo1になった曲が順番に入ったCDなのです。Vol.30 まで出ていて最後の曲がドナ・サマーの"マッカーサー・パーク"。(1978年11月28日まで)コレは購入しましたねえ~!もう10年、いや5年早く販売してくれれば、そうだなあ?5万円くらいは使わないで済んだかもしれません!(次のNo1ヒット バーブラ&ニール"You Don't Bring Me Flower"からはお手製のCDになりました…!)
私製No.1CDは「2008年」まで作りました。その頃はラップ曲などがチャートではすごく強くなって、僕自身がチャートへの興味が失せてしまったので(◞‸◟)。でもこの作成作業は楽しかったな、、、。
◆このCDの「Vol.16」に収録されていたこの曲"西暦2525年"。いや~ビックリしました。ノストラダムスの大予言じゃないですが、すごい先まで人類の未来を予測した歌ですね(-_-;)。
僕も生まれて今までの間、社会でも、また自然の猛威、科学の発展、環境問題等々、いろんなことがありました。それらを1969年に歌ってたというのもスゴイですよね。
◆"ゼーガーとエヴァンス"のデニー・ゼーガーとリック・エヴァンスはネブラスカ州リンカーンのバンド"エクセントリックス"のメンバーでした。ゼーガーは既にこの曲を1964年には書いていたようですがバンドを脱退。デヴィルズという新しいバンドを結成しましたが、デヴィルズでこの歌を歌うことはなく「西暦2525年」はお蔵入りスレスレでした。しかし1968年に二人はデュオを結成。ゼーガーは言います。
「ずっとバラードばかりやってたから、何かアップテンポの曲を探してたんだ。そこで"西暦2525年"のことを想い出してステージでやってみることにしたんだ。」
最初はそんなに乗り気じゃなかったようですが、ローカルヒットになったのち、二人はRCAと契約。ビルボード誌で72位で初登場したあと、翌週35位でトップ40入り、翌週8位、そして1位に!
それだけセンセーションな曲だったんですね。
Songwriters Evans, Richard Lee
Released in 1969
US Billboard Hot100#1(6)
:原詞は太字
In the year 2525,
If man is still alive
If woman can survive,
they may find
西暦2525年
もし男がまだ生きていたら
もし女が生き伸びていたら
人類は気がつくかもしれない
In the year 3535
Ain't gonna need to tell the truth,
tell no lie
Everything you think, do and say
Is in the pill you took today
西暦3535年
真実なんて言う必要はない
嘘も言わなくていい
考えたこと すること言うこと
すべてが今日
あなたが飲んだ薬のなかに入ってる
In the year 4545
You ain't gonna need your teeth,
won't need your eyes
You won't find a thing to chew
Nobody's gonna look at you
西暦4545年
歯は必要がなくなるだろう
目だってそうさ
噛まなきゃいけないものはない
誰もあなたを見やしない
In the year 5555
Your arms hangin'
limp at your sides
Your legs got nothin' to do
Some machine's doin' that for you
西暦5555年
腕は身体の横に
だらりと垂れさがってる
足があってもすることがない
機械が代わりに働いてくれる
In the year 6565
Ain't gonna need no husband,
won't need no wife
You'll pick your son,
pick your daughter too
From the bottom of a long glass tube
西暦6565年
夫なんていらなくなる
妻も必要なくなる
息子は摘み上げるんだ
娘も同じく摘み上げるのさ
長い試験管の底からね
In the year 7510
If God's a-coming,
He oughta make it by then
Maybe He'll look around Himself and say
"Guess it's time for the Judgement Day"
西暦7510年
神が降臨したならば
首尾よく事を行うはずだ
自分の周りを見回して
こう言うだろう
"どうやら審判の日がやってきた"
In the year 8510
God is gonna shake His mighty head
He'll either
"I'm pleased where man has been"
Or tear it down, and start again
西暦8510年
神は万能の頭を横に振り
"人類の行きついた場所は喜ばしい"
と言うか それとも
この世を破壊し やり直すか どちらかだ
In the year 9595
I'm kinda wonderin'
if man is gonna be alive
He's taken everything
this old earth can give
And he ain't put back nothing
西暦9595年
私は悩んでるだろう
人類は生き残っているだろうか
人類はこの年老いた地球が与えるもの
そのすべてを奪い取り
何も返していないんだ
Now it's been ten thousand years,
man has cried a billion tears
For what, he never knew,
now man's reign is through
そして今 一万年の時を経て
人類は何億もの涙を流してきた
どうして 人類はわからないのか?
そして今 人の世は終わりを告げた
But through eternal night,
the twinkling of starlight
So very far away,
maybe it's only yesterday
しかし永遠の夜を越えたところで
星の光がまたたいているのだ
その気の遠くなる遠さを考えれば
人類の歴史などほんの昨日の出来事
In the year 2525,
If man is still alive
If woman can survive,
they may find
西暦2525円
もし男がまだ生きてたら
もし女が生き延びてたら
気がつくかもしれない…
In the year 3535
Ain't gonna need to tell the truth,
tell no lie...
西暦3535年
本当のことも言う必要がなくなり
嘘もつかなくてよくなり…
(Words and Idioms)
chew=(奥歯でよく)かむ
limp=だらりとした、弱々しい、軟弱な
mighty=力強い,強力な,強大な
billion=《主に米国》 10 億
reign=(君主・帝王などの)君臨,統治 支配,勢力.
for what=何のために、どうして、なぜ
日本語訳 by 音時
◆なぜか"6565年"の次は"7575年"ではなく"7510年"?"8585年"ではなく"8510年"?そして"9595年"…この謎はわかりませんねえ…?
はい、ゼーガーとエヴァンスは「輝かしい一発屋」としてこの曲とともに多くの人の記憶に焼き付きました。
◆"西暦2525年"が最高位1位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles for the Week Ending 2nd August, 1969
"西暦2525年"は6週No1になりますが、この週は4週目の1位をキープした週。結果として次の1位となるストーンズの"Honky Tonk Woman"が28位から8位にランクインしてきました。3位"スピニング・ホイール"も名曲ですね。7位"Sweet Caroline"はジョン・F・ケネディの長女=キャロライン・ケネディを歌っています。10位はビートルズ!"ジョンとヨーコのバラード"は最高位8位でした。
-1 1 IN THE YEAR 2525 (Exordium and Terminus) –•– Zager and Evans
-2 2 CRYSTAL BLUE PERSUASION –•– Tommy James and the Shondells
-3 3 SPINNING WHEEL –•– Blood, Sweat and Tears
-4 4 MY CHERIE AMOUR –•– Stevie Wonder
-5 5 WHAT DOES IT TAKE (To Win Your Love) –•– Jr. Walker and the All Stars
-6 15 RUBY, DON’T TAKE YOUR LOVE TO TOWN –•– Kenny Rogers and the First Edition
-7 13 SWEET CAROLINE –•– Neil Diamond
-8 28 HONKY TONK WOMAN –•– The Rolling Stones
-9 9 BABY, I LOVE YOU –•– Andy Kim
10 8 THE BALLAD OF JOHN AND YOKO –•– The Beatles
◆こちらPVですね。1969年当時に作ってあったんですかね。
◆Wink "Mighty Mighty Love".サウンドは"2525"からいただいてますが、歌詞の内容はまるっきし別歌。
(この記事で参考にしたページ)
・ビルボード・ナンバー1・ヒット上1955-1970(音楽之友社)
・Wikipedia 西暦2525年
コメント
コメント一覧 (6)
音時
がしました
twenty-five twenty-fiveの響きが好きで聴いていました。こんな歌詞の曲がヒットしていたとは驚きです。
当時は、ただただ西洋への憧れみたいなノリで聴いていただけで、今聴くと、悲しげにも聞こえます。
今こそ聴いて欲しい歌です。
音時
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音時
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音時
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音時
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始まりのウエスタンぽいイントロが子ども心にすごく新鮮でした。
人類のただれた未来世界を歌いながら最後に審判の日が出てくるあたりはやっぱり欧米人なんだなって思ってしまいます。
音時
がしました