全米チャートでは最高位34位とさほどヒットはしませんでしたが、哀愁漂うボウイのこの曲は印象に残りました…。星船さんブログでも沢山のひとがカキコミをしています。

(星船さんブログ「ビルボードチャート日誌」)

◆この曲のクレジットは"David Bowie with Pat Metheny Group"となっており、ボウイとフュージョン・グループのパット・メセニー・グループとの共演・共作で、パット・メセニーとグループのライル・メイズが手掛けた映画用に書いた作品です。


21703198



 その映画とは、1985年の「Falcon and the Snowman(邦題:コードネームはファルコン)」。ジョン・シュレシンジャー監督、ティモシー・ハットン、ショーン・ペン出演。

CodeNameFalcon

 ちなみにこの映画、実話をもとにしているということで、ウィキペディアによると

1970年代、アメリカの偵察衛星の情報をソ連側に売った実在の2人のアメリカ人青年、クリストファー・ジョン・ボイス(Christopher John Boyce)とアンドリュー・ドールトン・リー(Andrew Daulton Lee)の事件を映画化したとのこと。

 原作はノンフィクション小説にもなっていて、アメリカ合衆国の作家ロバート・リンゼイが1981年刊行しています。日本で初めて単行本が邦訳された際は「スパイ衛星を売れ」という邦題でしたが、。1985年に河出文庫で再刊された際に「コードネームはファルコン」と改題さ、映画の邦題もそうなったようです。


◆"コードネームはファルコン"…原題は2つのコードネームです。"Falcon"は"隼(はやぶさ)"ですね。映画は観ていないのですが、主人公クリス(ティモシ―・ハットン)が隼使いの練習をしているのでこちらがファルコン。ドールトン(ショーン・ペン)はヘロインをやっているとのことなのでスノーマン(麻薬の隠語)ってことなんでしょうね…。





Songwriter(s)
David BowiePat Metheny、Lyle Mays

Released in 1985
US Billboard Hot100#34
From The Album“ The Falcon and the Snowman: Original Motion Picture Soundtrack”

:原詞は太字


This is not America....
shalalalala

これはアメリカじゃない…

A little piece of you,
the little piece in me,
will die
(this is not a miracle)
For this is not America

きみの小さなカケラ
僕の中にある小さな欠片も
死に行くんだ
(これは奇跡なんかじゃない)
だってこれはアメリカじゃないんだ


Blossom fails to bloom this season,
promise not to stare,
too long
(this is not America)
For this is not the miracle

この季節 花は咲かずに終わる
約束してくれ
そんなに長く見つめないって
(これはアメリカじゃない)
だってそんなの奇跡じゃない


There was a time,
a storm that blew, so pure
For this could be the biggest sky
And I could have the faintest idea

かつてはそんな時代があった
吹きすさぶ嵐でさえ とても純粋な頃が
空は思い切り大きくて
僕だって 他愛ない考えを持ちえたんだ

For this is not America

これはアメリカじゃない…

shalalalala
shalalalala
shalalalala

This is not America (No)
This is not....
shalalalala

これはアメリカじゃない(違う!)
違うんだ…


Snowman melting from the inside
Falcon spirals to,
the ground
(this could be the biggest sky)
So bloody red, tomorrow's clouds

"スノーマン"は内側から溶け
"ファルコン"は旋回して
地上に降り立つ
(こんなに大きな空ってないよ)
でも明日の雲は 血のように赤い


A little piece of you,
the little piece in me
will die
(this could be a miracle)
For this is not America

There was a time,
a wind that blew, so young
For this could be the biggest sky
And I could have the faintest idea

きみの小さなカケラだって
僕のなかの小さな破片だって
死に行くことになるんだ
(奇跡かもしれないけど)
これはアメリカなんだから

吹く風もとても若々しい
そんな時代もあった
空は思い切り広くて
僕もちょっとした夢を持ってた

For this is not America

だけどこれはアメリカじゃない

shalalalala
shalalalala
shalalalala

This is not America (No)
This is not,
shalalalala
This is not America (No)
This is not,
shalalalala
This is not America (No)
This is not,
shalalalala

これはアメリカじゃない(違う)
違うんだ
シャラララ…

これはアメリカじゃない(違う)
違うんだ
シャラララ…

違うんだよ
シャラララ…

(Words and Idioms)
blossom=(特に果樹の)花
could have=~しているみたいだった、~なほどだった
faint=おぼろげな、ぼんやりした、弱々しい

日本語訳 by 音時

BowieSingle


◆タイトルにもなった"This is not America"という言葉は、映画のなかのセリフのようです。

主人公クリスはメキシコ(?)かどこかの場所で警察に捕らえられて殴打されます。クリスは「私はアメリカ市民です!」 "I am an American citizen!" と抗議しますが、それの答えが"This is not America"というもの。 "アメリカ"で自由を謳歌していた主人公は、アメリカ=自由が通じない場所がある、って知ることになります。

一方、この映画ではCIAが歴史のなかで様々な工作をしてきたことなどを知り、自由で夢のあり、自分の生まれた国であるアメリカが実は腐敗していて、もう"アメリカ"ではなくなっていることを思い知る、という意味もあるのだろうと思います。そしてこれを…イギリス人のボウイが歌った…というのが醸し出す雰囲気を違ったものにしていますよね…。


◆映画の予告編です。