ビルボードチャート日記 by 星船」さん でこの曲を取り上げています。

 僕が洋楽に触れ初めた70年代中盤ではもう「CCR」(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイバル)の名前はほとんど聴かれませんでした。

 彼らの活動期間は主に60年代後半から70年代前半で、その間に全米トップ40曲を14曲チャートイン、させています。今では"プラウド・メアリー"や"雨を見たかい?"など、CCRの代表曲はもちろん知ってはいますが、それでも全米No1曲はなんと皆無…(^▽^;) No.2曲ならなんと5曲もあるのに…(銀メダルコレクター?)。

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◆ジョン・フォガティはそのCCRの中心人物。CCRのほぼすべての曲の作詞作曲、リードシンガーでギタリスト。ただしウィキペディアによると、ワンマンスタイルだからこそのグループの軋轢を生み、1971年にはメンバーの脱退、1972年10月にはCCRは解散してしまっていたんですね。

おまけに1975年には、レコード会社(ファンタジー・レコード)と金銭面と著作権による契約問題で訴訟を起こし、ジョンはなんとCCRの曲を歌う権利が奪われてしまいます。ジョンは心身疲労となってミュージシャン活動を事実上休止していた時期もありました。

◆1984年、そんなジョン・フォガティがレコード会社をワーナーに移し、アルバム「センターフィールド」で復活を果たします。(アルバムは全米チャート1位に!)
僕は実はこの曲は泥臭い感じでそんな好きじゃなかった(コラ!)のですが、当時FMラジオで聴いたアルバムタイトルの曲の"センターフィールド"、次のシングルになった"Rock and Roll Girls"は好きでした。

さて、この曲"The Old man down the Road"。この道を歩いてくる"Old man"って誰のことなんだろう…?

解説は後半にて…!


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(John Fogerty)

Released in 1984
US Billboard Hot100#10
From The Album“centerfield”

:原詞は太字

He take a thunder from the mountain
He take a lightnin' from the sky
He bring a strong man to his beggin' knee
He make the young girl's mama cry

ヤツは山々から雷鳴をもたらし
ヤツは大空から稲妻を放つんだ
ヤツは強い男だってヒザまづかせ
ヤツは若い娘の母親を泣かせるんだ

You got to hidey-hide
You got to jump and run
You got to hidey-hidey-hide
The old man is down the road

隠れなきゃだめさ
ジャンプして逃げるんだよ
おまえさん 隠れることさ
…年老いた男が道を下ってやってくる


He got the voices speak in riddles
He got the eye as black as coal
He got a suitcase covered with rattlesnake hide
And he stands right in the road

ヤツの声はまるで謎かけ
ヤツの瞳は石炭のように真っ黒
ヤツが持つのはガラガラヘビの皮で覆ったスーツケース
そして道のど真ん中に立っている

You got to hidey-hide
You got to jump up, run away
You got to hidey-hidey-hide
The old man is down the road

隠れなきゃだめさ
ジャンプして逃げるんだ
おまえさん 隠れることさ
…年老いた男がやってくる

[Instrumental Break]


He make the river call your lover
He make the barkin' of the hound
Put a shadow 'cross the window
When the old man comes around

ヤツは河を作り 恋人の名を呼ぶ
猟犬のように吠えるのさ
あの年老いた男がやってくると
窓に影が映るのさ

You got to hidey-hide
You got to jump and run again
You got to hidey-hidey-hide
The old man is down the road
The old man is dwn the road

隠れなきゃだめだ
飛び上がって逃げるんだな
隠れたまま出て来なくていいんだ
 年老いた男が道を下ってくる
  年老いた男が道を下ってやってくる…

Ah, you got to, you got to, you got to hidey-hidey-hide

ああ おまえは隠れた方がいい…


(Words and Idioms)
speak in riddles 秘密めいた言い方をする、謎かけみたいな話し方をする -

日本語訳 by 音時

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◆この曲の歌詞、登場人物は2人でしょうか。冒頭から出てくる"He"="The old man"、そして"You"。"You"は曲の主人公が呼びかけている誰かか、もしくはジョン・フォガティ本人なのかなと思います。
そして不吉な歌詞。瞳が真っ黒で、ガラガラヘビの皮で覆われたスーツケース…(-_-;)。

洋楽の歌詞では、不当な契約を結ばれたアーティストが、所属のレコード会社を皮肉って歌う曲がたまにありますよね。この曲を和訳したときにまず思ったのは、ジョンがCCRの曲を歌うこともできなくなり精神的にも参ってしまった事件…ファンタジー・レコードに対して歌った歌なのかな、と思いました。

でも、こんな説もあるんですね。この曲のWikipediaの下の方のリンクに"Ronald Regan in music"というサイトがリンクされていました。
その先のWebページを見てみると…なんと"The old man down the road"は「ロナルド・レーガン(大統領)」のことをほのめかして歌った、と紹介されているぺージでした。確かに当時の米国大統領はタカ派のレーガンで、多くのミュージシャンもレーガン政権を批判していましたからね…。

CCR、ジョン・フォガティには"アメリカ"を歌って欲しい…この曲のヒットの背景にはこんな秘密もあったのかもしれないなあと思いました。


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◆ところで…この曲の解説には、やはりこの話もしなくてはいけません。

ファンタジー・レコードは、この曲"The Old Man Down the Road"は、フォガティが以前作った"Run Through the Jungle "と同じコーラスを共有していると主張し、訴えました。
 同じ人が作った曲なんだからそれはあることでしょう、とも思えますが、音楽ビジネスにはこんなこともあるんですね。被告となったフォガティは、2つの曲は完全に別個の作品であることを証明しようと、ギターを証人スタンドに持ち込み、両方の曲からの抜粋を演奏したそうです…(^▽^;)。

こちらがCCR "Run Through the Jungle"。聴いてみると…まあ、似てるよね(-_-;)。




◆アルバム・タイトル・トラック「Centerfield」、サウンドはかつてのCCRの復活!歌詞は…野球賛歌です!




◆"人生はときどきロデオのように思えるよ"…"Rock and Roll Girls"。
"ラッキノゥ・ガ~ル ♪ "この曲も好きです。