全米No1の大のヒット曲ですね。
映画「トップ・ガン」のサントラからはケニー・ロギンスの「Danger Zone」(全米第2位)とこの曲、ベルリン「愛は吐息のように(Take My Breath Away)」が大ヒットしています。(ほかにもLoverboy"Heaven In Your Eyes"全米12位などもありましたね)
◆なんでも、ジョルジオ・モロダーは最初は2曲ともベルリンに渡し、どちらか選ばせたようですよ。ベルリンが「Danger Zone」を選んでいたらどうなってたでしょうかね!(笑)。本当はジョルジオは「Danger Zone」をベルリンに歌わして男女のデュエットにしたかったようです。(「ビルボード・ナンバー1ヒット1985-1988」音楽之友社)
Songwriters: WHITLOCK, TOM / MORODER, GIORGIO
Released in 1986
US Billboard Hot100#1
From The Album"Count Three & Pray"
:原詞は太字
Watching every motion
in my foolish lover's game
On this endless ocean
finally lovers know no shame
相手のあらゆる仕草をじっと見てしまう
愚かな恋人達のゲームに私もはまってしまった
この果てしない大海のような世界のなかで
恋人達は最後に知るのよ
"愛に恥じらいはない"と
Turning and returning
to some secret place inside
Watching in slow motion
as you turn around and say
自分の心のなかの秘密の場所に
振り返りながら 戻りながら
あなたが振り返りこう言うのを
私はスローモーションのように見つめてる
Take my breath away
Take my breath away
"僕をときめかせてくれ"
"息もできないくらいに"
Watching I keep waiting
still anticipating love
Never hesitating
to become the fated ones
待ち続けながら私はじっと見てる
愛がやってくるのを予期しているの
決してためらわない
あなたは運命の人になるのよ
Turning and returning
to some secret place to hide
Watching in slow motion
as you turn to me and say
自分の隠された秘密の場所に
振り向いたり 戻ったりしながら
あなたが私のことを思って言う場面を
スローモーションのように見つめてる
Take my breath away
"僕の呼吸を奪っていいんだよ"
Through the hourglass I saw you,
in time you slipped away
When the mirror crashed I called you,
and turned to hear you say
If only for today I am unafraid
あなたと会ったのは
砂時計の砂が落ちるまでの時間
やがてあなたはそっと立ち去った
鏡がひび割れて 私はあなたの名前を呼んだ
あなたの声が聞きたくて振り向いたの
今日だけでも
私の心が恐れていなければいいのに
Take my breath away
Take my breath away
"私もあなたと同じなの"
"あなたを思うと息もできない"
"私の呼吸を奪ってもいいのよ"
Watching every motion
in this foolish lover's game
Haunted by the notion
somewhere there's a love in flames
相手の仕草から目が離せないの
お馬鹿さんの恋人達のゲーム
どこかに燃えるような愛があるはず
そんな思いに憑りつかれている
Turning and returning
to some secret place inside
Watching in slow motion
as you turn to me and say
自分の心のなかの秘密の場所に
振り返ったり 戻ったり
あなたは私のことを見つめて
口を開いてこう言うの
私はスローモーションのように
その場面を見ていたわ
Take my breath away
My love, take my breath away
"僕をときめかせてくれ"
"愛してるんだ。息もできないくらいに"
(Words and Idioms)
hourglass=砂時計
in time=やがて
if only=
ただ~でさえあればいいのだが
日本語訳 by 音時
◆ベルリンという名前のバンドですが、アメリカのロック・グループです。中心人物のジョン・クロフォードが1970年代終わり頃のロサンゼルスのサウンド(ウエストコースト・サウンドかな?)が嫌いで、バンド名には"退廃的で神秘的"なインターナショナルな名前をつけたかった、ということでつけられました。そしてリード・シンガーを募集したときに、紅一点になるテリィ・リンが応募してきました。でも1年足らずでテリィは脱退。代わりのヴォーカルを入れましたが、ジョンはいったんベルリンを解散させます。
1981年にテリィも含めて6人グループで再結成。
アルバム「Pleasure Victim」は全米30位、シングルも「The Metro」58位、「Sex(I'm A…)」62位とヒットさせます。その後、ドラムのロブは残り、ジョンとテリィの3人組に。1984年に「No More Words」を23位に(「全米トップ40」もデビューです)。そして…映画「トップ・ガン」のサントラ参加の話がくるのです!
ただしこの全米No1曲のあとのヒットは続かずベルリンはチャートからも姿を消します。ベルリンのマネージャー"ワッツ=ラッセル"は次のように言ってます。
「売れるのにNo1ヒットを出すのは大変有利なことと思えた。でもそうだったのはほんの一時だけ。ベルリンはアルバム指向のロック・バンドだ。ベルリンはアルバム指向のファンにも、Top40指向のファンにも受け入れられなくなってしまった。"Take My Breath Away"に文句があるわけではない。ただベルリンの本質を現した曲じゃなかったんだ。本当の自分や本当の自分の表現を現した曲じゃないとダメということを学んだよ」。
「売れるのにNo1ヒットを出すのは大変有利なことと思えた。でもそうだったのはほんの一時だけ。ベルリンはアルバム指向のロック・バンドだ。ベルリンはアルバム指向のファンにも、Top40指向のファンにも受け入れられなくなってしまった。"Take My Breath Away"に文句があるわけではない。ただベルリンの本質を現した曲じゃなかったんだ。本当の自分や本当の自分の表現を現した曲じゃないとダメということを学んだよ」。
・・・・はい、そうなんだよな。
出会い、相手の仕草すべてが気になってしまい夢中になる(=foolish lover's game)。自分の本当の気持ちに何度も立ち返り、そして相手がつぶやいた言葉がスローモーションのように今も思い出せる。彼は"Take My Breath Away…"って言ったんだ。
でもその恋は短く終わった。まるで砂時計が落ちる間だけだったかのように。彼の"Take My Breath Way"という言葉に私は答えることができずにいた。今日なら勇気を出して言える。私も"Take My Breath Away"って…。
歌詞の最後の場面では、新しい恋を探しつつ、もう一度、"Take My Breath Away"って言われたときのシーンを思い出しているんじゃないかな。
この曲は"Take My Breath Away"という言葉を映画のストーリーのような歌詞のなかで、印象的に使ってるように思いました。
◆Berlinの1987年のライヴから「Take My Breath Away」
◆Berlin最初のTop40ヒット「No More Words」。PVも面白い。音はピコピコ、打ち込みリズム。こういう感じの曲は当時流行ったよな。
◆Berlinの(2013)のアルバム「Animal」よりタイトル曲の「Animal」です。
(この記事で参考にしたページ)
・ビルボードNo1ヒット1985-1988 (音楽之友社)
・Wikipedia Berlin
・Wikipedia Take My Breath Away
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