このブログでこれまで取り上げてきたローリング・ストーンズの曲の和訳記事はこちらです。


 この"けだるい"カンジがこの曲のカッコ良さですよね。

けだるさあふれるゆったりしたブルーズロックのなかで、ギターやキーボードが入ってきます。この曲も全米・全英で第1位になりました。発売はシングルのみでベスト盤「Through The Past、Darkly」に収録されています。

◆「ホンキー・トンク・ウーマン」は事故で他界したブライアン・ジョーンズ(69年6月19日)の後任「ミック・テイラー」が加入しての最初の作品です。
この曲の発売はブライアンの葬儀の翌日だったそうです。またイギリスのデッカ・レコードの最後のシングルでもあり、このあとストーンズは自分達独自のレコードレーベル「ローリング・ストーンズ・レーベル」を立ち上げることになりました。

◆歌詞ですが、まあちょっとエッチなところは当ブログでは少々控えさせていただきました(笑)。

好きな女を忘れようと、騒がしくてけばけばしいバーで他の女と遊びに来た、それでも忘れられないんだ、って歌でしょう。この店(安キャバレー)やここの街のやり方でいいから俺にあの女を忘れさせてくれよ、ってことかと思います。

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◆「ホンキー・トンク」(Honky tonk)は、アメリカ合衆国南西部およびアメリカ合衆国南部で一般的に見られる、音楽を演奏するバーの一種でもあり、この言葉は併せて20世紀のアメリカ音楽の様々な様式にも付けられているとのことです。カントリー・ミュージックの中で最も主要なジャンルと認識されているようです。
 
 そんなこともありストーンズは「Honky Tonk Woman」のカントリーバージョンとも言うべく「Country Honk」という曲を歌詞を一部変えてアルバム「Let It Bleed」に収録しています(最後に動画付けています)

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※和訳は女性を蔑んだ表現が含まれておりますが、どうぞご容赦くださいm(__)m。

Songwriters: JAGGER, MICK / RICHARDS, KEITH

Released in 1969
US Billboard Hot100#1
From The Album“Through The Past、Darkly”

:原詞は太字

I met a gin soaked bar-room queen in memphis,
She tried to take me upstairs for a ride.
She had to heave me right across her shoulder
Cause I just can't seem to drink you off my mind.

メンフィスでジンばかり飲ませるバーの
常連女に会ったよ
そいつは2階で愛し合わない?って誘ってきたのさ
女は俺を肩んとこに持ちあげなきゃダメだった
だって呑んでもお前を忘れられないようなんだ

Its the honky tonk women
Gimme, gimme, gimme the honky tonk blues.

なあ 安キャバレーの女 
俺を慰めてくれよ
この安キャバレーのやり方でいいからさ

I laid a divorcee in new york city,
I had to put up some kind of a fight.
The lady then she covered me with roses,
She blew my nose and then she blew my mind.

ニューヨークシティでバツイチ女と寝たんだ
ちょっといざこざに巻き込まれちまったけど
「淑女」は俺にキスマークをいっぱい付けたのさ
俺の鼻をかんでくれて
俺のユウウツを忘れさせてくれたんだ

Its the honky tonk women
Gimme, gimme, gimme the honky tonk blues.

ああ 安キャバレーの女
俺を慰めてくれよ
この安キャバレーのやり方でいいからさ

(yeah!) it's the honky tonk women.
Gimme, gimme, gimme the honky tonk blues.

そいつがここのやり方さ
安キャバレーの女
安キャバレーのやり方
そいつでいいから
俺にくれよ ここのやり方でさ

(yeah!) it's the honky tonk women.
Gimme, gimme, gimme the honky tonk blues

ああ 
そいつがここのやり方さ
安キャバレーの女
安キャバレーのやり方
そいつでいいから
俺にくれよ ここのやり方でさ


(Words and Idioms)
honky tonk=騒々しくてけばけばしい安キャバレー
soak=浸す
heave=持ち上げる
right across=ちょうど~の真向かいに
put up=たたかいを続ける
blow my nose=鼻をかむ

日本語訳 by 音時

ダウンロードThrough



◆Honky Tonk Womanが1位になった週のチャートです。

ゼーガー&エヴァンスの「西暦2525年」(この曲もいつか訳したい)に代わって1位に。2位は「スーという名の少年」。4位にはニールの代表曲「スイート・キャロライン
」が入っています。6位「恋をあなたに」。

US Top 40 Singles 23rd August, 1969

1 2 HONKY TONK WOMAN –•– The Rolling Stones
2 5 A BOY NAMED SUE –•– Johnny Cash
3 3 CRYSTAL BLUE PERSUASION –•– Tommy James and the Shondells
4 4 SWEET CAROLINE  –•– Neil Diamond
5 1 IN THE YEAR 2525 (Exordium and Terminus) –•– Zager and Evans

6 6 PUT A LITTLE LOVE IN YOUR HEART –•– Jackie DeShannon
7 15 GREEN RIVER –•– Creedence Clearwater Revival
8 13 POLK SALAD ANNIE –•– Tony Joe White
9 14 GET TOGETHER –•– The Youngbloods
10 12 LAUGHING –•– The Guess Who


◆「Country Honk」の歌詞は1番だけ違ってます。

I'm sittin' in a bar peddling a jar in Jackson
And on the street the summer sun it shines
There's many a bar-room queen I've had in Jackson
But I just can't seem to drink you off my mind

ジャクソンの壺売りのバーに座ってたんだ
通りじゃ夏の暑い太陽が照りつけてたよ
ジャクソンにゃバーの常連女が沢山いたよ
でも呑んだってお前を忘れられそうにない


◆ストーンズの「Country Honk」。このアコギでジャカジャカ、ボトルネックギターの間奏、みんなで大合唱、のバージョンも悪くないな。



◆The Rolling Stones - Honky Tonk Women (Live) (1968)



◆Rolling Stones - Honky Tonk Woman - 50 and Counting Tour 2013