レコードをひっくり返して…B面に行きます!
やっぱボズと言えば…この曲でしょう。
"ロウダウン"! ボズとデヴィッド・ペイチの共作です。
◆WebサイトのSongfactsにはこの曲について次のようにありました。
"男が自分にくれたものにちっとも感謝しない女の歌"。
"dirty lowdown"(汚い最低の状況)が"honest truth"(本当の状況)なんだ…このことに気づいた間抜け男をスキャッグスが励まします。"Lowdown"という言葉はスラングとしては一般的で、その意味は"何が本当に起きているのかという概要"を現したもの。この言葉をタイトルに入れた最初のHot100のヒットは1969のJames Brownの "Lowdown Popcorn"(#41)、次が1971年のChicagoの "Lowdown" (#35)でした。
"Lowdown"の歌詞の物語では、Bozは主人公じゃないんですね。女に騙され?続ける馬鹿な男。
Bozのスタンスはそいつにアドバイス、忠告する役。"Lowdown"の前に形容詞で"Dirty"がつきます。"(浮かれてばかりいないで)薄汚れた真相を直視しろよ…!"
この曲のなかでBozは男の友達?いやもしかして神様?の視点から歌っているのかもしれません…!

◆ボズはインタビューにて次のように答えています。
僕らは週末にLAを離れ郊外に出かけたんだ。そこにはピアノが置いてあって一晩中起きててよくて色んなアイデアがいっぱい出てきたよ。僕らは"Lowdown"を思いついたので、バンドにその曲を持ち帰ってレコーディングしたんだ。こいつはスゴイ曲になるぞってワクワクでね。これが僕らが二人で手掛けた最初の曲さ、まるで魔法のようだったよ。
やっぱ名曲ってのは完成するときに本人たちもわかるものですかね!

Songwriters DAVID PAICH, BOZ SCAGGS
Released in 1976
US Billboard Hot100#3
From The Album"Silk Degrees"
:原詞は太字
Baby's into running around,
hanging with the crowd
Putting your business in the street,
talking out loud
Saying you bought her this and that
and how much you done spent
I swear she must believe
it's all heaven sent
おまえのあの娘は連中とつるんで
あちこち走り回ってるんだ
通りで自分の勝手放題さ
大きな声で話してるよ
おまえがあの娘に
コレとかアレを買ってやったとか
そいつは幾らしたのかとか
そんなことを言ってるのさ
アイツは間違いなく
そんな品々は天から贈られたものと
そう信じてて遠慮なんてなし
Hey boy
you better bring the chick around
To the sad, sad truth,
the dirty lowdown
なあ お前さん
お前のカワイ娘ちゃんを説得して
止めさせた方がいいぜ
悲しい 悲しい真実
ひでえ真相をさ
Who I wonder, wonder,
wonder, wonder who
Taught her how to talk like that
Who I wonder, wonder,
wonder, wonder who
Gave her that big idea
いったい誰なんだ?
俺にはわからない
びっくりしちまうよ
あの娘にあんな風な話し方を教えたのは
どこのどいつだ?
俺にはわからない
わからないことだらけさ
誰なんだい
あの娘に馬鹿げた話を吹き込んだのは?
Nothing you can't handle
nothing you ain't got
Put your money on the table
and drive it off the lot
Turn on that old lovelight
and turn a maybe to a yes
Same old schoolboy game
got you into this mess
何でも思いのままだし
手に入らないものは何もない
金を見せびらかしては
その場ですぐ買っちまうのさ
珍しくもない愛の光をともしては
"もしかして"を"イエス"に変えちまう
昔からあるような
学校でガキどものやるゲームなのさ
それでお前は困っちまうんだ
Hey son,
better get on back to town
Face the sad old truth,
the dirty lowdown
なあ お前さん
町に戻った方がいいぜ
悲しい真実を直視しなよ
薄汚い真相をさ
Who I wonder, wonder,
wonder, wonder who
Put those ideas in your head
Who I wonder, wonder,
wonder, wonder who
誰なんだい?
びっくりしちまうよ
お前さんの頭に
そんな考えを吹き込んだのは?
誰なんだ?
いったい誰なんだよ?
Yeah, come on back down little son
Dig the low, low, low, low, lowdown
yeah もう馬鹿げたことはやめるんだ
しっかり実態を理解することだよ
ひどい ひどい実情をね…
You ain't got to be so bad,
got to be so cold
This dog eat dog existence
sure is getting old
Got to have a jones for this,
jones for that
This running with the jones, boy
just ain't where it's at
お前さんはまだそうひどくないぜ
そんなに冷淡にならなくてもいいのさ
こんな喰うか喰われるかの競争なんて
もう昔のことになりつつあるんだし
これが欲しい あれが欲しいってのは
持っていてかまわないさ
この欲求を満たす競争が
一番大事ってわけじゃないんだから
You gonna come back around
To the sad, sad truth,
the dirty lowdown
戻ってきてよく見てみろよ
悲しい 悲しい真実を
汚れちまってる内情をさ
Who I wonder, wonder,
wonder, wonder who
Got you thinking like that, boy
Who I wonder, wonder,
wonder, wonder who
いったい誰なんだよ?
俺にはわからないし
驚いちまうんだ
あんな風にお前に
考えを吹き込んだヤツは誰なんだ?
考えてもわからないよ
誰なんだよ?
I wonder, wonder,
wonder, wonder who
Said I wonder, wonder,
wonder, I wonder who
驚いちまうさ
まったく理解できないよ
もう一度言っちまうよ
俺にはわからない
驚きでしかないよ
Who I wonder, wonder,
wonder, wonder who
Who I wonder, wonder,
wonder, wonder who
Who, who I wonder, wonder,
wonder, wonder who
なんでそうなっちまうんだい?
いったい全体誰なんだい?
(Words and Idioms)
chick=女の子 女
lowdown=《俗語》 実情,内幕
bring around=説得して意見を変えさせる 〔to〕
big idea=ばかげた大計画,迷惑な提案.
drive off the lot=〔車を〕ディーラーの駐車場の外に出す
=買ったばかりで
get into a mess=〈人が〉困ったことになる
back down=前言などを撤回する, 取り消す
Dog Eat Dog=食うか食われるかの
jones=夢中になること、強い欲求
where it's at =最も重要なこと、問題の核心
日本語訳 by 音時

◆アルバム"Silk Degrees"をLPレコードで聴いたことのある人は、この"Lowdown"が収録されているのがB面トップ。B面は"Lowdown"から始まり、"Lido Shuffle"を挟んで気持ちが盛り上がって、"We're All Alone"でしっとりと終わるという流れがありますのをご存じですよね。(A面もラストの"Harbor Lights"もいいんだよね)
でもそう言えば、という話なのですが、"We're All Alone"も"Harbor Lights"もシングルにはなってはいません。("We're All Alone"は全米ではリタ・クーリッジが大ヒットさせました)
アルバム「シルク・ディグリーズ」からシングルカットされた曲は、
1976
"It's Over"#38
"Lowdown"#3
"What Can I Say"#42
1977
"Lido Shuffle"#11
の4曲なんですね。ファーストシングルは"It's Over"だったんだと改めて驚き(゚Д゚)ノ。
確かにこの曲も陽気でよくできたポップ・ソングで好きですが…。

"Lowdown"も当初はシングル予定ではなかったようでした。
:最初のシングルは"It's Over"で1976年5月にそこそこ38位のヒットとなりました。スキャッグスはそのときはそんなに有名でもありませんでしたし、アルバム"シルク・ディグリーズ"のセールスも不発でした。ところがクリ―ヴランドのR&Bラジオ局が"Lowdown"を流すようになってから人気に火が付きました。他のラジオ局もそれに続き、すぐにこの曲が音楽のジャンルを越えて響いてくる、ヒット性のある曲だということがわかりました。
スキャッグスのレコードレーベルであるCBSはすぐさまこの曲をシングルで発売したところ、全米チャートの第3位まで上昇し、アルバムの売れ行きもそれとともに拍車がかかりました。
◆"Lowdown"が最高位3位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles Week Ending 9th October, 1976
この当時のチャートは、洋楽を聴き始めた僕にとっては"いい曲"VS"ディスコ曲"という感じで、シカゴやイングランド・ダン&ジョン・フォードを応援!してました。
でもこのトップ10ヒットのなかでは、"Lowdown"と10位のHall & Oatesの"She's Gone(追憶のメロディ)"が敢えて括ると「R&Bタッチの大人のヒット」という「第三勢力」がありましたね!僕にとってはこの「第三勢力」はさほど応援もしていなくて、こういうオシャレな曲がわかる大人になりたい!?なんて想いで当時は聴いていました(^▽^;)
-1 3 A FIFTH OF BEETHOVEN - Walter Murphy and the Big Apple Band
-2 1 PLAY THAT FUNKY MUSIC - Wild Cherry
-3 5 LOWDOWN - Boz Scaggs
-4 4 DISCO DUCK (Part 1) - Rick Dees
-5 8 IF YOU LEAVE ME NOW - Chicago
-6 6 DEVIL WOMAN - Cliff Richard
-7 10 STILL THE ONE - Orleans
-8 2 I’D REALLY LOVE TO SEE YOU TONIGHT - England Dan and John Ford Coley
-9 9 (Shake, Shake, Shake) SHAKE YOUR BOOTY - K.C and the Sunshine Band
10 14 SHE’S GONE - Daryl Hall and John Oates
◆2015年 ステージの"Lowdown"です!
◆Live from Daryl's House。ダリルと共演して“Lowdown”を歌うのはカナダ・モントリオール出身の音楽デュオであるChromeo (クローメオ)。これなかなかいいです。
コメント
コメント一覧 (18)
音時
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音時
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音時
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音時
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全米トップ40を聴き始めてまだ数ヶ月。どの曲も初めて出会う音楽ばかり。チャートに追いつくので精一杯。いや、追いついていませんでした。
参考
米ではHarbor LightsはIt's OverとLowdownのB面、We're All AloneはWhat Can I SayとLido ShuffleのB面でした。
音時
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曲の始まりのドラムス・ベース・キーボード、カッコいい。(さすが、TOTOの方々) メロディもいい。やっぱ、名曲です!
「lowdown」は、スラングで「真相」「内情」というような意味があるのですね。
歌詞の内容は…。女に騙され続ける馬鹿な男の話で、そいつにアドバイスをするのが Boz なのですか!? 浮かれてばかりいないで、薄汚れた真相を直視しろよ!
そんな歌詞だったのですね。 歌詞の内容も、カッコいい。
音時
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(まれに、好きな曲が嫌い😠になることも)まあ、それも洋楽を聴く楽しみ!ですね。どうぞこれからもよろしくお願いします。
音時
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以前Bozの“You Can Have Me Anytime”の和訳が知りたくて訪問した、あききです。
“lowdown”も当時Bozの音楽にたくさん触れていたくて時代を遡って聴き込んでいた曲です。
この曲もまた当時(今も!?)真の意味が解らず、“Hey Boy”と語りかけているようなので、この女の子に騙されそうになっているのはBozじゃないな…という段階で歌詞の意味を追いかけるのをやめてしまっていました。今になって、あららら、こんなふうにwho I wonder wonder…て思える主人公のような人、いたなぁ、と。(あ、私とは全然無縁の人ですが笑。)
なんとも、この主人公にアドバイス、忠告してるのは神様、ではないか、と私も思いました!
後になりましたが、他の方とのコメントのやりとりも楽しませてもらっています。
いろんな曲の深いところの解説、これからも楽しみにしていますね。
追伸
初めて訪問した時、トップページをきちんと読んでいなくて、自己紹介もなしにいきなり書き込みだけしてしまい失礼しました。私は小学五年生の時、BillyJoelの、“Honesty”を聞いてから洋楽に目覚め、素敵な曲にたくさん出合ってきた“幸せ者”です。これまで、歌詞をあまり聴き込まずに、メロディを楽しんできたので、音時さんの和訳と解説を、なるほどなるほど、と読ませてもらっています。年齢は…以前コメント書かせてもらったもので…よろしくお願いします笑。(コメントが長くなってしまいました、また訪問しますね。)
音時
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音時
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音時
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音時
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そしてこんなに暗い情けない内容だったことに驚きました。
Jeff Porcaroらのリズム隊があまりにもかっこいいサウンドなのに、こんなに情けない歌詞だったとは本当にショックを受けています。
ありがとうございます。
音時
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そんなに真剣に考えたことはないのですが、アイロンをかける温度ってありますよね。「毛」とか「絹」は一番低い温度で…。"絹の温度"は低めで、丁寧にアイロンをかける必要があるので、そういう意味…"丁寧に作ったアルバムですよ、じっくりと聴いてね"…みたいに思っていました!
音時
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音時
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ふと 思ったのですが 「シルクディグリーズ」ってどういう意味?
ネットでいろいろ調べたのですが イマイチわかりません。
音時さんなら どう和訳しますか?
音時
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ダリルの動画、羨ましいなあ自宅での演奏なんて!メチャクチャ楽しそう!
ボズ、去年来日してたんですね。知らんかった…大好きなベーシストのウィリー・ウィークスも同行してたなんて…
観に行けばよかったなぁ…
音時
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音時
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わたしもTop40を聞いて、ディスコとかソウルって、なんでこういう曲が流行るんだろうと思っていました。まだカントリーがたまにチャートを上がるのは分かる気がして。今思えば、その幅の広さがアメリカなのですが。
音時
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