ジャニス・ジョプリン...この曲"Move Over(邦題;ジャニスの祈り)"の収録されたアルバム「Pearl」ですが、ジャニスはアルバム「Pearl」のレコーディング中の1970年10月4日、「ドラッグの過剰摂取」にて亡くなってしまいました(享年26歳…早い)。
もう50年前!になるんですね。
もう50年前!になるんですね。
…何と言っても壮絶な生き方をしてきた女性シンガーですから、歌詞の背景にある物語などしっかりと理解したうえでないと、おいそれと和訳はできません…(-_-;)。今回のこの曲もどうかは…。

◆アルバムタイトルの"Pearl"はジャニスの愛称でもあります。1971年1月にリリースされました。全米アルバムチャートでで9週連続No1、シングル「ミー&ボビー・マギー」も全米No1になっています。
◆僕はここまでシャウトする女性ボーカルは知りませんでした。僕がこの曲を聴いたのはもう70年代の終わりころの話だったので、この曲がヒットしていた70年代最初の頃、ジャニスの存在は本当に唯一無二のものだったと思います。邦題"ジャニスの祈り"の"祈る"?なんてとんでもない!邦題を正しくつけるなら "ジャニスの叫び"、せめてもは"ジャニスの想い"ってくらいじゃないですかね。

(Janis Joplin)
Released in 1971
From The Album“Pearl”
:原詞は太字
You say that it's over baby, Lord,
You say that it's over now,
But still you hang around me,
Come on, Won't you move over.
アンタ"もう終わりだよ"って言ったよね
アンタ"もうおしまいだ"って言ったよね
でもまだアタシのまわりをうろつき回ってんだ
ねえアンタ どっか行っちまいなよ
You know that I need a man, honey Lord,
You know that I need a man,
But when I ask you to you just tell me
That maybe you can.
知ってるでしょ アタシは男は必要なの
そうよ アタシには男が欠かせないの
でもアタシがアンタにそれでいいの?
そう聞いたとき
アンタこう言ったわよね
"好きにすれば"って
Please dontcha do it to me babe, no!
Please dontcha do it to me baby,
Either take this love I offer
Or honey let me be.
お願いだから うろつき回るのをやめて
お願いだから どっか行ってほしいのよ
アタシのこの愛を受け入れるか
さもなけりゃ アタシを自由にしてよ
I ain't quite a ready for walking, no
I ain't quite a ready for walking,
And whatcha gonna do with your life,
Life all just dangling ?
アタシは歩く準備なんてできてない ねえ
アタシはそんなつもり ちっともないの
アンタ どうやって生きてくつもり?
一生誰かにぶら下がって生きていくの?
Oh yeah, make up your mind, honey,
You're playing with me,
Make up your mind, darling,
You're playing with me, come on now!
Now either be my loving man,
I said-a let me honey,
let me be, yeah!
そう 覚悟を決めてよ ハニー
アタシをもて遊ぶだけなの?
決心しなさいよ ダーリン
アタシをオモチャにするつもり? ねえ
アタシの恋人になってくれんの?
そうでなきゃ ハニー
アタシを自由にしてよ yeah!
You say that it's over, baby, no,
You say that it's over now,
But still you hang around me, come on
Won't you move over.
アンタ"もう終わりだよ"って言ったよね
アンタ"もうおしまいだ"って言ったよね
でもまだ まわりをうろつき回ってんの
ねえアンタ どっか行っちまいな
You know that I need a man, honey,
I told you so.
You know that I need a man,
But when I ask you to you just tell me
That maybe you can.
知ってるでしょ アタシは男は必要なの
そうよ アタシには男が欠かせないの
でもアタシが
アンタにそれでいいの?って聞いたとき
アンタこう言ったわよね
"好きにすれば"って
Hey! Please dontcha do it to me, babe, no!
Please dontcha do it to me baby,
Either take this love I offer,
Honey let me be.
お願いだから うろつき回るのをやめて
お願いだから どっか行ってほしいのよ
アタシのこの愛を受け入れるか
さもなきゃ アタシを自由にしてよ
I said won't you, won't you let me be ?
Honey, you're teasing me.
Yeah, you're playing with my heart, dear,
I believe you're toying with my affections, honey.
何度でも言うわ アタシを自由にして
ハニー アタシをからかってるの?
Ueah アタシの心をもてあそぶつもり?
アンタはアタシの愛情で遊んでるのよ ハニー
I can't take it no more baby,
And furthermore, I don't intend to.
I'm just tired of hanging
from the end of a string, honey,
You expect me to fight like a goddamned mule.
Wah, wah, wah, wah, honey...
もうガマンできないわ
さらに言えば アタシにその気はないの
糸の端っこにぶら下がってるのには
もうウンザリなのよ
アタシが馬鹿みたいなロバのように
文句を言ってくるとでも期待してるの?
はあ? アンタ消えちまいなよ…
(Words and Idioms)
dangle=ぶら下がる; ぶらぶら揺れる
日本語訳 by 音時
原題"Move Over"。
"Move"って言葉は「モノ」を「物理的に」「動かす」ことですよね。そのあたり敢えて"Move"を使っているところに"荒々しさ"を感じますし、"Move Away"でなく"Over"を使ってるところは"、目の前をちょろちょろしてる相手に対して、そのまま直線で移動しろって"感じではさらさらなく、もう"ドアの向こう""柵を越え""山を越えた"、"あっちへ行って!"って感じを出してるのではないかと思います。やっぱり正しい邦題は"ジャニスの祈り"ではなく、
"ジャニスは怒り心頭~ん~もう、アンタあっち行ってよ!"
...って感じでしょうか。
(その昔日本でヒットした「ジェニーはご機嫌ななめ」風なタイトル?)
"ジャニスは怒り心頭~ん~もう、アンタあっち行ってよ!"
...って感じでしょうか。
(その昔日本でヒットした「ジェニーはご機嫌ななめ」風なタイトル?)
◆ウィキペディアによると"「ジャニスの祈り」は、ジャニスが単独で書いた曲。後にスレイドやシンデレラ、GLIM SPANKYらがカヴァー。田村直美や坪倉唯子(B.B.クィーンズ)もライヴで取り上げた。"とあります。いろんな"Move Over"を今度は時間の許すだけ聴いてみたいなあ。
◆日本では当初A面"ジャニスの祈り"、B面"ミー・アンド・ボビー・マギー"で発売されましたが、全米で"Me And Bobby McGee"の大ヒットしたことにより、A面B面を逆にしたシングルも発売されました。"ん?でも、"ボビー"じゃなくて、"ミー・アンド・ボギー"になってるぞ!(^▽^;) あと"ジャニスの祈り"はアルバム「Pearl」のジャケットのフォントを頑張って使っているのに、"ミー・アンド…"の方はフォントが別なものになっていて残念...。(「黒字看板」さんを見習ってほしい!…こちら)


◆こちらはスタジオ・ヴァージョン「Move Over」。
◆アルバム「Pearl」から"ベンツが欲しい(Mercedes Benz)"。"演奏"は、リズムを取るジャニスの靴音だけ。ジャニスがア・カペラで歌います。
◆映画「ジャニス・リトル・ガール・ブルー」予告編です。映画はスクリーンではみそこなったけどDVDを購入して鑑賞しました…。
コメント
コメント一覧 (6)
音時
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あの時代でなければ、もう少し長生きできたかなと思う反面、あの時代だから活躍できたとも思います。あの時代は「魔物」のせいで、多くの才能あるミュージシャンが旅立ってしまいました……
彼女の没後、シャウト系女性ボーカリストで僕が知っているのは エルキー・ブルックス(元ビネガージョー。ロバート・パーマー在籍)晩年はソフトに転じたけど、ビネガー時代は迫力満点!もう一人は、マギー・ベル ジミー・ペイジとも交流がありソロアルバム数枚出してます。ストーン・ザ・クロウ在籍時はジミー・マカロックも在籍してて「Going down」という曲(動画観れます)でマギーのボーカル、ジミーのギターに、圧倒されました。
ジャニスのような女性ボーカリストは、今後出てこないでしょう(時代的に)。タイプは違うけどエイミー・ワインハウスも旅立っちゃったし…。
音時
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音時
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FC2ブログで適当な音楽中心のブログを営(いとな)んでいる☆彡ふらんぼうと言います。あ、「☆彡」は読まなくていいです(笑)。意味はあるんですが、読みは
サイレントでどうぞ(笑)。なお、僕の名前を引用する際は、「☆彡」を出すのはものすごく面倒くさいので(笑)省略していただいてかまいません。m(_ _)m
そうか、昨日はジャニスの命日だったんですね。
改めて歌詞を噛み締めながら聴くと、なんと言うか、陳腐な言い方だけど、魂を削って歌っていた人だったんだなぁ、と思います。
「叫ぶ」系の女声歌手は苦手なはずなんですけど、何故か彼女の声は素直に入ってきます…。
ジャニスの音源はあまり持ってないのですが、久しぶりに引っ張り出して聴いてみようと思います。
音時
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音時
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その時は すでに亡くなった後なので ベストアルバムを 購入しました。
今 聴いても 胸が 締め付けられます。
ジャニスが モデルの映画「ローズ」は 映画館で 観たのですが 「ジャニス リトル
ガール ブルー」は 観てないので 是非観たいです。
音時
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