この歌を聴くと…コーヒーを飲みたくなりますね!(パブロフの犬か!)。
それこそコーヒーの味もわからない小さい頃のテレビコマーシャルで刷り込まれたものがあるんだろうなあ。(下に貼りつけた動画、歌詞が「やさしく歌って」じゃないんだね。そういえば「ネスカフェ~」という歌詞だったよ)
◆ラジオで「全米Top40」を聴き始め、これまでのチャート記録などに触れるなかでこの曲「やさしく歌って」が「Killing Me Softy With His Song」という原題であることを知りました。中学生だったら「Kill」って単語の意味は「殺す」ですよね。「(彼の歌で)優しく殺して」がなぜ邦題「やさしく歌って」になるかがわかったのはだいぶ大人になってからでした!
Wikipediaによると、“女性シンガーのロリ・リーバーマンが、当時まだ無名だったドン・マクリーンが歌う"Empty Chairs"という曲をロサンゼルスのクラブで聴いて感銘を受け、"Killing Me Softly With His Blues"という詩を書いた。これを元に作詞家のギンベルと作曲家のフォックスが曲に仕上げたといいます。1972年8月にリリースされたリーバーマンのオリジナルはヒットしませんでした。しかし、飛行機の機内BGMとして採用されていたこの曲をロバータ・フラックが偶然聴いて気に入って歌い、彼女のバージョンが大ヒットとなった”とのこと。
大ヒットになるきっかけはわからないものです。
大ヒットになるきっかけはわからないものです。
Songwriters: GIMBEL/FOX
lyrics c Sony/ATV Music Publishing LLC, Warner/Chappell Music, Inc.
Released in1973
US Billboard Hot100#1(5)
From The Album“Killing Me Softly”
:原詞は太字
Strumming my pain with his fingers,
Singing my life with his words,
Killing me softly with his song,
Killing me softly with his song,
Telling my whole life with his words,
Killing me softly with his song ...
ギターの音が私の痛みをかき鳴らす
彼の言葉は私の人生を歌ってる
私はしばし自分を忘れてしまったの
彼の歌にうっとりしてしまったの
私の人生のすべてを歌ってほしい
やさしい歌で忘れさせてほしい…
I heard he sang a good song,
I heard he had a style.
And so I came to see him
to listen for a while.
And there he was this young boy,
a stranger to my eyes.
彼がいい歌い手だって耳にしてた
独特の歌い方だって言われてた
そこで立ち寄ってみたのよ
少しだけ彼の歌を聴きに
そこには若い男の子がいた
初めて見た男の子だったわ
Strumming my pain with his fingers,
Singing my life with his words,
Killing me softly with his song,
Killing me softly with his song,
Telling my whole life with his words,
Killing me softly with his song ...
彼のギターが私の痛みをかき鳴らす
彼の言葉が私の人生を歌ってる
しばし自分を忘れてしまったの
彼の歌に私はうっとりしてしまったの
私の人生のすべてを歌ってほしい
やさしい歌で忘れさせてほしい
I felt all flushed with fever,
embarrassed by the crowd,
I felt he found my letters
and read each one out loud.
I prayed that he would finish
but he just kept right on ...
私ぽっと赤くなってしまった
観客のなかで恥ずかしかったわ
彼に想いを書いた手紙を
大きな声で読まれたような気持ち
もう終わってほしいと願ったけど
彼の演奏はそのまま続いたの…
Strumming my pain with his fingers,
Singing my life with his words,
Killing me softly with his song,
Killing me softly with his song,
Telling my whole life with his words,
Killing me softly with his song ...
He sang as if he knew me
in all my dark despair.
And then he looked right through me
as if I wasn't there.
And he just kept on singing,
singing clear and strong.
彼は私を知っているかのように歌った
私の暗い絶望も歌にして
彼の視線は私を通り抜けて
私がまるでそこにいないかのよう
彼は歌い続けたの
澄んでいて力強い声で
Strumming my pain with his fingers,
Singing my life with his words,
Killing me softly with his song,
Killing me softly with his song,
Telling my whole life with his words,
Killing me softly with his song ...
彼のギターが私の痛みをかき鳴らす
彼の言葉が私の人生を歌ってる
しばし自分を忘れてしまったの
彼の歌に私はうっとりしてしまったの
私の人生のすべてを歌ってほしい
やさしい歌で忘れさせてほしい
He was strumming my pain,
yeah, he was singing my life.
Killing me softly with his song,
Killing me softly with his song,
Telling my whole life with his words,
Killing me softly with his song ...
With his song ...
彼はどうして私の人生を歌えるの?
彼はどうして私の絶望を知ってるの?
彼の歌声とギターの音色に
私は思わずうっとりしてしまったの…
(Words and Idioms)
strum=(ギター、ピアノなどを)かき鳴らす
flush=ぽっと赤らむ
日本語訳 by 音時
◆和訳を「彼のギターが私の痛みをかき鳴らす」としました。
以前"Strum"を「爪弾く」と訳されていた和訳を目にしました。私が辞書で調べたところ、Strummingという単語で確かに「爪弾き」(weblio和英)という訳はありましたが、詳しく見ると"strum"は「(技術もなく)楽器をかき鳴らす」という意味でした。
ですので"strum"を「爪弾く」と訳すと、この無造作な感じのニュアンスが消えてしまうと思いました。しかも同じフレーズのなかに"pain"があります。そのことから、彼のギターは決して上手なわけではなかった。無造作なギター、だけど心がざわざわっとして、その痛みに響くような演奏だったんではないか?と思いました。
タイトルにも出てくる"softly"はギターではなく、「無造作なギターに優しい歌声」ということではないかと思いました。
◆この曲がヒットしていた頃のビルボードチャートを見てみましょう。
US Top 40 Singles 24th February, 1973
*「やさしく歌って」が5位から1位にジャンプアップ!このあと4週連続1位となり、1週はオージェイズの「Love Train」に1位を奪われるがそのあとまた1位に返り咲き。計5週間の1位となりました。エルトンの「クロコダイル・ロック」、カーリーサイモンの「うつろな愛」がダウン。
1 5 KILLING ME SOFTLY WITH HIS SONG –•– Roberta Flack
2 4 DUELING BANJOS –•– Deliverance
3 1 CROCODILE ROCK –•– Elton John
4 2 YOU’RE SO VAIN –•– Carly Simon
5 7 COULD IT BE I’M FALLING IN LOVE –•– The Spinners
6 6 DO IT AGAIN –•– Steely Dan
7 13 LAST SONG –•– Edward Bear
8 8 DON’T EXPECT ME TO BE YOUR FRIEND –•– Lobo
9 15 LOVE TRAIN –•– The O’Jays
10 10 ROCKY MOUNTAIN HIGH –•– John Denver
◆Don McClean“Empty Chair”。「やさしく歌って」が作られるきっかけになった曲。うん、いい歌だな…。「やさしく歌って」に出てくるギター弾きの彼はこの曲を歌っていたのかもしれない。
◆ネスカフェのCM(私が聴きとったものなのできっと間違いあります)
The night is way to morning
To start a brand new day
All round the world
You find a word that people say
I need some Quiet Moment
Wherever you may be
You find the way to same thing
Find you feel the same way
Find You think The World over
Nescafe Nescafe...
コメント
コメント一覧 (19)
英語の表現だけでなく、各国文化の歴史や素養など勉強も欠かせないですね。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
音時
がしました
https://yonamariemusic.com/yona/blog/409/killing-me-softly-meaning-the-story-behind-the-lyrics
音時
がしました
音時
がしました
音時
がしました
音時
がしました
Fugees の歌いっぷりからして、"killing me"は、暗にスラングの方の意味も含まれているのかなと、思っておりました。
音時
がしました
音時
がしました
Wikipedia の情報ですが…。
1973年2月24日から4週連続でビルボード第1位を達成し、さらに3月31日にも1位になった。リリース後4週間で全米1位になった。(すげえ!)
グラミー賞で、①最優秀レコード ②最優秀楽曲 ③最優秀女性ボーカルの3部門を受賞した。
ドン・マクリーンの「Empty Chair」、素敵な曲です。この曲がキッカケでできたんですね。
飛行機のBGMを聴いて気に入ったロバータの感性、只者ではありません。
音時
がしました
音時
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そんな些細な事が、僕らの原体験を細かく区切っています。
ロバータ・フラックもファーストタイムエヴァーアイソウユアフェイス。の小難しい印象であったり、ダニー・ハザウェイとのwhere is love であったり、はたまた、この優しく殺して、だったりするわけです。
あっちこっち、痛いけな中学生は振り回されるわけです。
今じゃ考えられませんよねぇ。
音時
がしました
音時
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このサイトを知りました。私は団塊の世代の男性です。
先日亡くなられた守屋浩さんあたりの歌から、ポップス好きになりました。
最近の曲は全然聞いていませんが、なつかしい曲を堪能させてもらいます。
音時
がしました
世界的な大企業が発展途上国で低賃金労働をさせて大儲けしてる状況をどうしたらいいのだろう?そんなことも考えて、フェアトレード商品をたまに買ったりしております、、。
音時
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The night is way to morning
To start a brand new day
は当時からとても印象深いフレーズでした。
ラジオCMだと「マデレンベルが歌うネ◯カフェのテーマ曲」というナレーターが入っています。
ネ◯カフェ、世界の言葉なんですねぇ。
音時
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ネッスルのCMは熱心なファンの方?がいらして動画にけっこうあがっているようですね。
音時
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オリジナルシンガーのロリ・リーバーマンは、自分のこの歌はフォークソングでバックビートを取り入れてるけど、ロバータはそれを2フィルにした。これまでバラードで2フィルを取り入れた曲は初めてだったので誰もが耳をとめて聴き入るようになった、と言っておりました。音楽の専門的なことはわからないけれど、確かにロバータのこの曲はそれで落ち着いた感じがして、声がくっきり聞こえるようになった気がします。
音時
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(マデレンベルのCMはYouTubeにあるようです)
音時
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クラッシュの ジョー・ストラマーの 芸名は 彼が ギターを かき鳴らす程度しか 出来ないという自虐的な意味で付けたとか 言われてますものね。
BS-TBS「Song to soul」で この曲が 取り上げられてた時 オリジナル歌手の人が「驚いたけど 広く世の中に 知れ渡って 嬉しい」と 言っていたのが 印象的でした。
音時
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良い歌ですよね
私はいつもブロッサム・ディアリーさんのを聞いてます
音時
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