ジョン・スチュワートの「Gold」。この曲も「全米トップ40」リスナーだった方には懐かしい曲でしょう。邦題「カリフォルニア・タウン」は"Gold"の歌詞の最初のフレーズに出てくる語句を邦題に持ってくる安易なパターンです(^▽^;)。

◆この曲、ジョン・スチュワートご本人の低くて渋い声がタダモノでない雰囲気を醸し出していてよいのですが、やはりバックに当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったフリートウッド・マックの
スティーヴィーとリンジーが参加していて、コーラスもギターソロもバッチリ決めていて、思わず聴き入ってしまいます…!

◆この曲がヒットしていた頃のチャート、および、ジョン・スチュワートの簡単なプロフィール紹介は星船さんブログにお願いしちゃいましょう(笑)。

ビルボードチャート日記」 星船さん よろしくお願いいたします(^▽^)/

そうなんです。ジョン・スチュワートってスゴい人なんですよ~!

RS121017-12


◆そしてこの曲ですが、何が「Gold」なんでしょう。そして、どんなことを歌っているのでしょう。

歌詞と日本語訳を先にどうぞ。続きは後半にて。

GoldJohnS


written by John C. Stewart
Lyrics © BMG Rights Management, Songtrust Ave, Warner Chappell Music, Inc.

Released in 1970
US Billboard Hot100#5
From The Album“Bombs Away Dream Babies”

:原詞は太字

When the lights go down
In the California town
People are in for the evening
I jump into my car
And I throw in my guitar
My heart beatin' time with the breathing

カリフォルニア・タウンで
太陽が沈むころ
人々は宵を迎える準備をする
俺は車に飛び乗って
ギターを後ろの席に放り投げる
息をするたびに俺のハートは波打つんだ

Driving over Kanan
Singing to my soul
'Cause people out there turn the music into gold

カナンロードを走り
自分の魂に歌いかける
だって そこにいるヤツらは
音楽を金に買えちまうって言うのさ

My buddy Jim Bash
He is working pumping gas
And he makes two fifty for an hour
He's got rhythm in his hands
As he's tapping on the cans
Sings rock and roll in the shower


俺の相棒 ジム・バスは
ガソリンスタンドに勤めてる
時給2ドル50セントのお仕事さ
ヤツは缶をぶっ叩きながら
リズムを刻むんだ
シャワーの入りながら
ロックンロールを歌ってる

Driving over Kanan
Singing to my soul
'Cause people out there turn the music into gold

カナンロードを走る
心に歌いかけろ
音楽を金塊に変えるヤツらに気を付けるんだ

California girls are the prettiest in the world
Each one a song in the making
Singin' rhymes with me, I can hear the melody
Story is there for the taking

カリフォルニア娘が世界一可愛いよ
どの娘も違った曲を奏でるのさ
一緒に韻を奏でてくれて
メロディが聴こえるんだ
物語がすぐ手の届くところにあるんだ

Driving over Kanan
Singing to my soul
'Cause people out there turn the music into gold

カナンロードをドライブ
魂に歌いかけろ
"音楽を金に変えちゃいけないぜ"


(Words and Idioms)
pump gas=((米))(車に)給油する 
for the taking=手に取りさえすれば;(欲しければ)自由に,ただで

日本語訳 by 音時

simCalifoniatown

◆"Driving over Kanan"の"Kanan"は、カリフォルニア州の街の名前にはなく、"Kanan RD"という道があったので、"カナン・ロードを飛ばす(走る)"という意味に取りました。

 歌詞そのままに受け取ると、まあ、昼から夜になり、カリフォルニアの繁華街にネオンが灯りだす頃、ギターを持ってカナン・ロードを飛ばす男のつぶやき..?の歌かな。

◆和訳の考え方になったのは"Wikipedia"に紹介されているエピソードです(和訳は僕なのでイマイチ正確ではないかもしれません)。

 スチュワートはフォーク・グループ"キングストン・トリオ"を去ってしばらくしてこの曲を書きました。この曲は(スティーヴィー・)ニックスと(リンジー・)バッキンガムが貢献したアルバム"Bombs Away Dream Babies"からのものです。("Gold"のギター・ソロはバッキンガムの弾き方に似ていますが、実際にはジョン・スチュワートが弾いています)。

 この曲はロサンゼルスのレコード業界を明るく皮肉に捉えています。このとき、スチュワートは同じように感じていたのです。彼は最終的にこの曲"Gold"をコンサートで演奏するのをやめました。彼はこの曲について"空っぽな曲"と呼び、彼にとっては何の意味も持たない曲で、金のために、そしてレコード会社を喜ばせるための曲だと思っていました。

ですので、最後のフレーズ"people out there turn the music into gold"については、皮肉なんだろうと思いました。ですので「音楽を金にしちまうヤツらがいるんだと」という話を最後には「音楽を金に変えちゃいけないぜ」と少し踏み込んだ解釈をさせてもらいました。

 また、最後の"California girls are the prettiest in the world"は、やはりビーチ・ボーイズの超有名曲の"カリフォルニア・ガールズ"を引き合いに出しているんだろうと思います。カリフォルニア娘、その一人ひとりが音楽を作成中(in the making)で、物語はすぐ手の届くところ(for the taking)にあるという歌詞は、音楽は聴き手も作り手もなく、自由に物語を作れるんだ(だから金に変えちゃいけない)というメッセージに取りました。

◆ジョン・スチュワートは2008年1月19日に脳卒中でこの世を去っています。もう12年も前になるんですね。享年68歳。こちらのサイトに当時の報道が出ています。(Tower.jp
ご冥福をお祈りいたします。

JohnStwartGold


◆第二弾シングルは"Midnight Wind"。こちらは全米28位のヒットになりました。この曲のスティーヴィー・ニックスのコーラスもなかなかいいです。


◆そして第三弾シングルが"Lost Her In The Sun"。"Gold"、"Midnight Wind"が暗いトーンの曲だったので、ちょっと明るくなってヨカッタ(^▽^;)。でもチャート上ではふるわず、1980年全米34位が最高位でした。