やっぱり「夏」の曲、選びましたか?
星船さんサイト「ビルボードチャート日記」。1984年のトニー・カレイのヒットを取り上げるのは「A Fine Fine Day」に続いて、2曲めですね!

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◆タイトル「The First Day Of Summer」ですので、"夏の初日"。暦で夏は「7月」だとすると「7月1日」のこと?でも7月も梅雨が続いてますので本格的に"夏が来た"と思うのは8月だとすると「8月1日」のことかな?とも思いましたが、こちらのサイトに当時のインタビューで、トニーのこの曲のコメントを見つけました。

曲の要旨は必ずしも"夏の初日"を歌ったわけじゃないんだ。ケアリーはそう言って"何か人生においてうまく行っているとき、その変化があるってことさ。気持ちがいいよね。5000ドルが宝くじで当たったり、奥さんに赤ちゃんができたときなどさ。世界中がみんな自分の名前を知っているような、そんな風に感じることって他に何もないよね"

なるほど…!
この曲でトニーが歌う"Summer"とは「人生がうまく行ってる時期」で、その"Fisrt Day"=そんな風に感じ始めた日、を歌ったものなんですね。
"KID"は相棒。コイツとなら世界をものにできると思ってた…!そんな「夏」を回想した曲なのかな、と思いました。

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Words By, Music By – Tony Carey

Released in 1984
US Billboard Hot100#33
From The Album“Some Tough City

:原詞は太字

Well The Kid and me were the team to beat
We could stand up to the big boys
Generate some heat
And we never thought nothin' about
Livin on the streat back then

そうさ キッドと俺は負けないチーム
アツくなって年上のヤツらにも
立ち向かっていったんだ
そんときは何も考えちゃいなかった
裏通りで生きてく以外のことは

Yes sir, we lied a little
And we maybe stole some
Sayin "Southern CA here we come"
And we took off down the highway sayin'
Never goin' back again

そうさ 嘘もついたし
盗みもやったかもしれないぜ
カッコつけてこう言ってたよ
「南カリフォルニアに参上!」
俺たちはハイウェイをカッとばして
つぶやいた
"もう帰ることはない"ってね

It was on the first day of summer
We were the number one outfront runner
On the first day of summer
Nothin feels the same
And it feels so good

It was on the first day of summer
It was on the first day of summer
On the first day of summer
The whole world knows your name
And it feels so good

それが"夏"の始まりだった
俺たちは先頭を行くナンバーワンだった
それが"夏"の始まりの日だった
こんな気持ち初めてで
とても気持ちがよかったぜ

それが"夏"の始まりの日
"夏"が始まった初日だった
その日から始まっていったんだ
世界中がおまえの名前を知ってるんだ
気持ちいいったらなかったよ


Now the kid was drivin and I rode shotgun
We were splittin up the money
From our number ones
Beatin' time to the radio
Yes I'm gonna be someone

今じゃ キッドが運転 俺は助手席
金は仲良く分け合ったよ
ナンバー1ヒットの印税からね
ラジオの音楽にノッてくれよ
そうさ 俺は大物になるのさ

Campin' by the road out in Santa Fe
The kid stole the keys and then he drove away
I wound up washin' dishes at a a Holiday Inn
Sometime I wonder what became of him

サンタフェ郊外の道でキャンプをしてたとき
キッドは車の鍵を盗んで そして行っちまった
俺は結局ホリディ・インで皿洗いをしてる
時々思うのさ ヤツは何してっかな?って

It was on the first day of summer
We were the number one outfront runner
On the first day of summer
Nothin feels the same
And it feels so good

It was on the first day of summer
It was on the first day of summer
On the first day of summer
The whole world knows your name
And it feels so good

それが"夏"の始まりだった
俺たちは先頭を行くナンバーワンだった
それが"夏"の始まりの日だった
こんな気持ち初めてで
とても気持ちがよかったぜ

それが"夏"の始まりの日
"夏"が始まった初日だった
その日から始まっていったんだ
世界中がおまえの名前を知ってるんだ
気持ちいいったらなかったよ…


(Words and Idioms)
beat=(対戦相手に)勝つ
generate=【他動】 ~を生む、~を起こす
out front=(運動などの)先頭に立った[て]
ride shotgun=助手席に座る
split up=〔一体化されているものが〕割れる、分裂する
beat time=《音楽》拍子をとる
wind up=結局[最後に]~になる

日本語訳 by 音時

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◆相棒「KID」に裏切られ(?)、自分も今はもう「夏」じゃない時期となり、ホリディ・インで皿洗いのお仕事をしてるけど、たまにヤツは何をしてるんだろう?って想い出すんだ…。
そんな想い出があるから今の自分があるんだな…。

(和訳ノート)
◆「ride shotgun」という表現も面白いですね。

なんでも、かつては「用心棒が銃を持って駅馬車の御者の横に座っていた」ことから来ている言葉のようです。そんななかで「車[トラック]の助手席に乗る」「バスの最前部に乗る」という意味になり、さらに横に座ることがなくても「保護する」「用心深く見守る」という意味にもなったようです。


◆うーむ、なぜに冬山のスキー小屋?そこで思い浮かべる夏の風景…。この曲のPVです。