これまで取り上げてきたベリンダの和訳記事はこちらです。
この曲"Summer Rain"はソロとしてのサード・アルバム「Runaway Horses」からのシングルで全米では30位、全英では23位のヒットになりましたが、オーストラリアでもっともヒットした一曲。トップ10に入る最高位6位となっています。
◆"Summer Rain"…この曲で歌われている雨は、どんな雨なんでしょう。また、その雨にまつわる物語は…? 歌詞を見ていきましょう…。
Songwriter(s) Robbie Seidman, Maria Vidal
Released in 1990
US Billboard Hot100#30
From The Album“Runaway Horses”
:原詞は太字
Whispering our goodbyes waiting for the train
I was dancing with my baby in the summer rain
I can hear him saying: "Nothing will change
Come dance with me, baby, in the summer rain"
I remember the rain on his skin
And his kisses hotter than the Santa Ana winds
Whispering our goodbyes waiting for the train
I was dancing with my baby in the summer rain
二人サヨナラをささやきながら列車を待ってる
夏の雨のなか あなたと一緒に踊ったわ
彼の声が今も聞こえてくるの:
"何も変わらないさ"
"僕の方においで 夏の雨のなか踊ろう"
彼の肌が雨に濡れていたわ
彼のキスはサンタ・アナの風よりも熱かった
サヨナラとささやき合って列車を待つ二人
あなたと夏の雨のなか踊った私たち
I remember laughing 'til we almost cried
There at the station that night
I remember looking in his eyes
涙が出るほど私たち笑ったね
あれはあの夜の駅での出来事
覚えている あなたの瞳を見つめてたこと…
Oh, my love, it's you that I dream of
Oh, my love, since that day
Somewhere in my heart I'm always
Dancing with you in the summer rain
Doesn't matter what I do now
Doesn't matter what I say
Somewhere in my heart I'm always
Dancing with you in the summer rain,
oh, summer
愛しいあなた 夢に見るのはあなただけ
愛しいあなた あの日からずっと
心のどこかで いつだって
夏の雨のなかあなたと踊ってる私がいるの
私が何をしていようと
何を言おうとしていてもどうでもいいの
心のどこかで いつも
私はあなたと踊ってるのよ
夏の雨のなかで…
ああ あの夏…
I can hear the whistle, military train
I was dancing with my baby in the summer rain
I can hear him singing: "Oh, love is strange
Come dance with me, baby in the summer rain"
軍の列車の汽笛が聞こえる
私はあなたと雨のなか踊っているのに…
彼が歌っているのが聞こえる
"愛は不思議なものだね"
"一緒に雨に濡れて踊らないかい?"
I remember the rain pouring down
And we poured our hearts out
As the train pulled out
I can see my baby waving from the train
It was the last time that I saw him in the summer rain
雨が激しく降り注ぐなか
二人はあふれる想いを交わし合ったのよ
列車が動き出そうとしていたけれど
列車のなかからあなたが手を振る
それがあなたを見た最後だった
夏の雨が降るなかで…
Oh, my love, it's you that I dream of
Oh my love, since that day
Somewhere in my heart I'm always
Dancing with you in the summer rain
Doesn't matter what I do now
Doesn't matter what I say
Somewhere in my heart I'm always
Dancing with you in the summer rain
Ooh, summer
愛しいあなた 夢に見るのはあなただけ
愛しいあなた あの日からずっと
心のどこかで いつだって
夏の雨のなかあなたと踊ってる私がいる
私が何をしていようと
何を言おうとしていても
心のどこかで いつも
私はあなたと踊ってるのよ
夏の雨のなかで…
ああ あの夏…
Every time I see the lightning
Every time I hear the thunder
Every time I close the window
When this happens in the summer
Oh, the night is so inviting
I can feel that you were so close
I can feel you when the wind blows
Blows right through my heart
稲妻が光るとき
雷鳴が鳴り響き
窓を閉めるときはいつもそう
夏に激しい雨が降るときは
ああ 夜がとても誘惑に満ちたものになる
あなたをとても近くに感じるの
吹く風があなたを感じさせるのよ
私の心を駈け抜けていくように…
Oh, my love, it's you that I dream of
Oh, my love, since that day
Somewhere in my heart I'm always
Dancing with you in the summer rain
Every night and every day now
Though I know you've gone away
Somewhere in my heart I'm always
Dancing with you in the summer rain
Doesn't matter what I do now
Doesn't matter what I say
ああ あなた あの日から
私は心のどこかで
夏の雨のなかであなたと踊ってる
夜も昼もずっと
行ってしまったとわかっているのに
心のどこかで
何をしていても
何を言おうとしてても
あなたといまだに踊っているのよ
あの夏の雨のなかで…
(Words and Idioms)
pull out=駅を出ていく,こぎ出される.
pour out=~を注ぎ出す
日本語訳 by 音時
はい、戦場に行ってしまった彼をいまだに思っている女性。彼に誘われて夏の雨のなか一緒に踊った二人。降りしきる強い雨でずぶ濡れになっても踊り続けたあの日…。
彼女のなかでは、軍の列車の汽笛がいまだに聞こえてきます。
また、稲光が光り、雷鳴がとどろく夏の夜、強い雨が降ると…
二人踊り続けていたことを想い出してばかりです…。
この曲で浮かぶ場面…映画になったら素敵なシーンになりそうですね。
◆季節は「夏」。暑い季節のなかでの熱い恋。彼の"キス"は「サンタ・アナの風[Santa Ana winds]よりも熱かった」という歌詞が出てきます。
詞かこの風、ロサンゼルス郊外のサンタアナ峡谷を吹き抜けることに由来するものだそうですが、こちらのブログ「学ぶ!働く!夢のLA Life」に説明がありました。
内陸の砂漠地帯から吹く乾燥した熱風のことで、この風が吹くと、極度に乾燥して山火事が起こりやすくなるので"devil winds"とも呼ばれているそうです。
砂が舞って愛車も汚くなるので、地元の人には嫌われていて、この風が吹くと不吉なことが起こると言われているとのこと…!
◆彼が歌っていた歌"Love is Strange"。1956年に同名のヒット曲(Mickey & Sylviaのデュエット曲)がありますが、この歌でしょうか。
◆英語表現的には、
I remember the rain pouring down
And we poured our hearts out
の「雨が降り注ぐ(pour down)」と「二人の想いが溢れ出す(pour out)」の両方に"pour"が使われているあたりは和訳しながらソングライティングの匠の技を感じました(^▽^;)。
◆この曲のPVですね。
◆2013年のベリンダのライブから。観客の盛り上がりがいいなあと思ったら、やはりこの曲がヒットしたオーストラリア(シドニー)のライブでした。
◆2013年のベリンダのライブから。観客の盛り上がりがいいなあと思ったら、やはりこの曲がヒットしたオーストラリア(シドニー)のライブでした。
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