(2024年5月15日 wrote)
サックス奏者のデヴィッド・サンボーンさんが5月12日に天国に旅立たれました。ここ数年、前立腺がんと闘っていましたが、合併症によるものとのこと。享年78歳でした。御冥福をお祈りいたします…。
amass.jp

 デヴィッド・サンボーンさんのサックスの聴ける洋楽曲を数曲チョイスしてお届けします。

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 イーグルスのラスト・アルバム(当時)「The Long Run」のラスト曲がこの「The Sad Cafe」です。

◆1979年にこのアルバムが発売されて初めて聴いたとき、マジで「あっイーグルスって解散しようとしてるんだなあ」と思いました。「Heartache Tonight」「The Long Run」の2曲のヒットがあるものの、なにかセッションの結果の作品、という感じでイーグルスがひとつの「チーム」という感じはせず。この曲「Sad Cafe」に至っては「世界を変えられる」と思っていた自分たちを自嘲するような歌詞が…もう夢は終わったんだ…と確信しました…。

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 そのあと来日はしてくれましたが翌年1980年に活動停止、1982年に実際に解散を発表。そのときは哀しいというよりも「やむなし...」という感覚だったのを覚えてます。1994年に「Hell Freezes Over」で復活しワールドツアーを行ったときは、アルバムを買ったし、聴きましたが、すでにグループとしての体は成してなかったように思います。

◆この曲「The Sad Cafe」はドン、グレン、ジョーのイーグルス3名とJ.Dサウザーを加えた4名の共作のクレジット。4人で一緒に作っていったんでしょうね。

 若くて、力もあったミュージシャン達、「愛」や「自由」を思い切り歌っていた時代。実現した夢と、消えて行った夢、そしてまだそれらの夢は彼らの一緒にいた場所=“The Sad Cafe”に残っているんですね。そしてたまにそこにまたかつての友と待ち合わせして会いたくなってしまうのです。

哀愁のサックスはデビッド・サンボーン。聴かせます。
 
TheLongRun

Writer: Souther, John David / Walsh, Joe / Henley, Donald Hugh / Frey, Glenn Lewis
Lyrics c EMI Music Publishing, Warner/Chappell Music, Inc.

Released in 1979
From The Album“The Long Run”


:原詞は太字

Out in the shiny night, 
the rain was softly falling 
The tracks that ran down the boulevard 
had all been washed away 

窓の外はきらきらした夜
雨がやさしく降り注いでいた
大通りを一面に覆ってたの車の轍は
雨がきれいに洗い流していた

Out of the silver light, 
the past came softly calling 
And I remember the times we spent 
inside the Sad Cafe 

きらきらした銀色の光から
過去がゆっくりと甦ってきた
覚えているよ
サッド・カフェで仲間と過ごした日々を

Oh, it seemed like a holy place, 
protected by amazing grace 
And we would sing right out loud, 
the things we could not say 

ああ そこはまるで聖なる場所
神の偉大な恵みで護られてるところ
俺たちは大きな声で歌ったよな
ふだんは話しもしないことを

We thought we could change this world 
with words like "love" and "freedom" 
We were part of the lonely crowd 
Inside the Sad Cafe 

世界を変えられると思ってたんだ
“愛”や“自由”やらを口にして
でも俺たちは孤独な群衆にすぎなかったんだ
ちっぽけな"サッド・カフェ"のなかで

Oh, expecting to fly, 
we would meet on that beautiful shore 
in the sweet by and by 

ああ 空を飛びたかったんだよ
やがてはみんなで美しい浜辺で
会えるんじゃないかってそう願って

Some of their dreams came true, 
some just passed away 
And some of them stayed behind
inside the Sad Cafe. 

夢のいくつかは実現し
夢のいくつかは消えて行った
そして
夢のいくつかはサッド・カフェの裏側に
そのままとどまってるんだ

The clouds rolled in and hid that shore 
Now that Glory Train, 
it don't stop here no more 
Now I look at the years gone by, 
and wonder at the powers that be. 
I don't know why fortune smiles on some 
and let's the rest go free

雲が出てきてあの浜辺を覆ってしまった
今は「至福の列車」も
ここにはもう止まらない
俺は過ぎた年月を振り返る
かつては力があったはずなのに
幸運の女神は一部の者だけに微笑みかけ
残りの者達は放っておくのは
どうしてなんだろう?

Maybe the time has drawn 
the faces I recall 
But things in this life 
change very slowly, 
if they ever change at all 
There's no use in asking why, 
it just turned out that way 

俺の昔の表情は
時間が引き出してくれるだろう
この世の物事はもうすっかり変わったけど
変わる速度は実にゆっくりなんだ
その理由を尋ねても仕方ない
なるようになっただけなんだ

So meet me at midnight baby 
inside the Sad Cafe. 
Why don't you meet me at midnight baby, 
inside the Sad Cafe.

だから真夜中に会ってくれよ
サッド・カフェでさ
真夜中におまえと会いたいのさ
サッド・カフェでね


日本語訳 by 音時


◆作者の1名であるJ.D サウザーですが、自身の2011年のアルバム「Natural History」にこの曲を入れています。なんかどうしてもこの曲のイーグルスの印象が強いのですが、J.D.の「サッド・カフェ」も味わい深いですよ。

J.D Souther 「The Sad Cafe」Studio Version



◆J.D.Souther 「The Sad Cafe」18JUN10 at AMSDconcerts - San Diego