大ヒット「ベイビー・カム・バック」に続く「今こそ愛のとき」も好きな曲でした。

コーラスなんかすごくいいんだけど、歌詞は断片的にわかるところだけわかったっていう感じで、きっと「今こそ愛のとき」なんだろうなって勝手に納得していました。

・天気予報士は「晴れ」って言ってたのに「雨」。でもそんなことどうだっていい。雨の日だって僕は生きていけるんだから。
・ああ おフクロがよく言ってたよ。"甘い罠には気をつけろ"って

でもサビのコーラス、この曲のタイトル「I'm In It For Love」の"It"って何を指しているのかなあ?ってずーっと考えてました。それこそ高校時代くらいから…(笑)。あまり本気で辞書調べたりしないで放置(-_-;)。

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◆今回、和訳にあたってマジに辞書を引いてみました。すると…慣用句で「in it for~」または「be in it」ってあるんですね。

「She is in it for money.」
…「in it for ~」で「~目当て」という意味になります。
英語の教室Website

be in it
…深くはまり込んでる 関係してる
(Weblio 英和・和英辞典)

とすると「I'm in it for love」は「愛が目当てなんだ」から転じて意訳して「愛のために生きるんだ」等々になるわけですね。

◆先日、購入した本「ヨット・ロック~AOR、西海岸サウンド黄金時代を支えたミュージシャンたち」(Du Books)に、プレイヤーのピーター・ベケットのこの曲についてのコメントが載っていました。

YochtRock2019


ピピン&キースという僕が一度も会ったことのないナッシュビルのソングライター・チームが書いた曲だ。でも「レコーディングした方がいい。きっとヒットするから」と薦められたんだ。

おお、そう言えば、この曲のクレジットに「Keith」と「Pippin」の名前がある!そうかプレイヤーのオリジナルじゃなかったんですね。あらためて発見しました。何でも「Baby Come Back」が全米で大ヒットしてから、デビューアルバムのなかでどの曲をセカンドシングルにしようかという話になったときに、レーベル(RSOレコード)とプロデューサー陣が選んだのがこの曲だったということです。

正直、気に入ってるとは言えないけれど、みんなが聞きたがるから、ずっとテンポを早くしてやってるよ(笑)

とも言っておりました(笑)。

*この本、あの頃の70~80年代に流行したAORの"あの曲"について"ミュージシャンたちが当時を思い出して語るコメントがいっぱい!これ一冊でお酒が何杯も飲めちゃいます(^▽^;) めちゃおススメです。

ヨット・ロック AOR、西海岸サウンド黄金時代を支えたミュージシャンたち


Player_1977


(Larry Keith, Steve Pippin)

Released in 1978
US Billboard Hot100#10
From The Album"Player"

:原詞は太字

I heard the weatherman
Predict a sunny day
He did not mean to lie
I look outside it's raining
Anyway I guess
I can live with a rainy day

天気予報のキャスターから聞いたんだ
予報は「今日は晴れるでしょう」ってさ
彼は嘘つくつもりじゃなかったと思うけど
窓の外を見ると大雨だ
でもいずれにしたって とにかく
僕は雨降りだって
生きていけるヤツなんだからさ

Cause in the scheme of things
You're bound to lose a few
Even your best-made plans
Before you know it, they are falling through
But that couldn't happen to me oooh and you

世の中の決まり事のようなもんだけど
誰だって失くすものはあるんだよ
たとえ最高のプランを立ててたって
気づく前に 計画が
ダメになっていることだってあるのさ
でもね 今回は大丈夫
僕ときみにはそんなの当てはまらない

This time I'm in it for love
This time I'm in it to win
It's crazy to do it again
But how could I possibly lose
How could I lose
This time I'm in it for you

今回 僕は愛のために生きるんだ
今回 僕は愛を自分のものにしたいんだ
何度も失敗するのは馬鹿者がすること
でも今回は失くすはずがない
どうしたって僕は愛を手にするんだ
今回 僕は愛のために生きるのさ

My Ma she used to say
Beware the tender trap
If you get caught in one
Be sure you notice where your heart is at
Don't take chances with things
Things like that, oh, oh

ああ おフクロがよく言ってたよ
"甘い罠には気をつけろ"って
一人の人に夢中になっちゃったら
自分のほんとの心がどこにあるのか
しっかり注意することが肝心さ
チャンスが来たって気をつけなきゃ
今回みたいなときは必ずね oh oh

This time I'm in it for love
This time I'm in it to win
It's crazy to do it again
But how could I possibly lose
How could I lose
This time I'm in it for you

今回 僕は本気で恋をするんだ
今回 僕はほんとの恋を手にしたい
それでまたしくじるんじゃ愚の骨頂
でも今回は失敗するはずないんだよ
どうしたって僕は成功するんだ
今回 僕の本気の恋は必ず実らせるよ

This time I'm in it for love
Baby, this time I'm in it to win
It's crazy to do it again
But how could I possibly lose
How could I lose
This time I'm in it for you
This time I'm in it for love
This time I'm in it to win
It's crazy to do it again
Crazy, baby
But how could I possibly lose
Ain't no way I could I lose
This time I'm in it for you

今回 僕は本気で恋をする
今回 僕は必ず恋を実らせる
もう再び失敗なんかしないんだ
あのときの馬鹿な僕みたいに
恋を失うなんてことはありえないさ
そう必ず恋を手にするよ
今回の恋 
僕はきみに心から夢中なんだよ

This time I'm in it for love

今回の恋
僕はその恋を大切にしていこう

(Words and Idioms)
Predict=予報する 予言する
in the scheme of things=世のしくみ 物事の成り立ち
be bound to=確かに~するはず
fall through=計画などがダメになる

日本語訳 by 音時

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 「晴れ」かと思えば「雨」という踏んだり蹴ったりの人生、でもそんなこと気にせずに生きていかなきゃならない。どんなに素晴らしい計画だって成功するか失敗するか、最初から決まってるのさ。でもね、きみと僕の間はそんなことないんだよ。今度の恋は本気なんだ、必ずものにするんだ!きみを大切にするんだ…!って歌でした!

◆ピーターはソロになると同時に1989年からLittle River Bandにも在籍し、その後、1995年からまたPlayerの活動をベースのロン・モスと再開しました。

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現在は"Peter Beckett's Player."という名前で活動を続けているようですね。

◆2013年のライヴから、ロンがメインで歌う「今こそ愛のとき」(at Wisconsin State Fair West Allis WI) たしかにテンポがちょっと速い...(^▽^;)




◆おおっこれは貴重な動画だ。イントロとエンディングが長いし、メイン・ボーカルはキーボードのJ.C.クローリーとベースのロン・モス、ピーター・ベケットの3人が目まぐるしく代わり、コーラスもする。