1970年代最初の全米No1がこの曲でした。梅雨の季節...この曲をこれからも何度も耳にするでしょう。雨の日で気持ちがふさぎがちなときも、この曲が楽しいことがあるかもよ、と話しかけてくれた気がします。 






◆「雨にぬれても」は1970年代になって1番最初のNo1ヒット!1970年代はこの曲から始まったんだ!と思うと感慨深いものがありますね。


 原題"Raindrops Keep Fallin' On My Head"を歌っているのは米ミュージシャンのB.J.トーマス(ビリー・ジョー・トーマス)。作詞はハル・デヴィッド(Hal David)、作曲はバート・バカラックの黄金コンビ。1位を4週続け、1970年の年間ランキングでは第4位という大ヒットになりました。

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そしてこの曲は、1969年に公開された映画「明日に向って撃て!」(原題:Butch Cassidy And The Sundance Kid)の挿入歌です。映画では、ブッチ・キャシディ役のポール・ニューマンとエッタ・プレース役のキャサリン・ロスが、自転車に乗ってデートをするシーンで使われました。


Songwriters BACHARACH, BURT / DAVID, HAL
Lyrics c Warner/Chappell Music, Inc., UNIVERSAL MUSIC PUB GROUP, BMG RIGHTS MANAGEMENT US, LLC, WARNER CHAPPELL MUSIC INC

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Released in 1970
US Billboard Hot100#1(4)
From The Album
"Raindrops Keep Fallin' on My Head"

:原詞は太字

Raindrops are falling on my head
And just like the guy whose feet
Are too big for his bed
Nothing seems to fit
Those raindrops
Are falling on my head
They keep falling.



雨つぶが俺の頭に落ちてくる
何かしっくりこないんだ
足が長すぎてベッドからはみ出してる
そんな男になった気分さ
そんな雨が俺の頭に落ちてくる
雨はずっと止まない…


So I just did me some
Talking to the sun
And I said I didn't like the way
He got things done
Sleeping on the job
Those raindrops
Are falling on my head
They keep fallin'


だから俺は太陽に
ときどきは話しかけてみたのさ
"おまえの仕事のやり方はよくないぜ"
"仕事中に居眠りするなんて"
太陽が眠ってる間に
雨粒が俺の頭に降り続くんだ
ずっと降り続いてる…


But there's one thing I know
The blues they send to meet me
Won't defeat me, it won't be long
Till happiness
Steps up to greet me



でも一つだけわかったことがある
ユーウツなことに出会ったって
俺は負けやしないんだ
幸せは俺の元にやってくるのも遠くない
大きな幸せが俺を迎えてくれる


Raindrops keep falling on my head
But that doesn't mean my eyes
Will soon be turning red
Crying's not for me 'cause,
I'm never gonna stop the rain
By complaining,
Because I'm free
Nothing's worrying me



雨粒が俺の頭にずっと降り続く
だからといってすぐに
俺の目から涙が流れることはないさ
俺のために泣くのは止めてくれよ
だって文句を言ったところで
俺が雨を止ませることはできない
だって俺は自由きままな男なんだ
誰も俺のことなんて気にも止めないさ


It won't be long
Till happiness
Steps up to greet me



もうすぐなんだ
幸せが大きくなって
俺を迎えにきてくれるはず


Raindrops keep falling on my head
But that doesn't mean my eyes
Will soon be turning red
Crying's not for me cause,
I'm never gonna stop the rain
By complaining,
Because I'm free,
'cause nothing's worrying me



雨粒が俺の頭にずっと降り続く
だからといってすぐに
俺の目から涙が流れることはないさ
俺のために泣くのは止めてくれよ
だって文句を言ったところで
俺が雨を止ませることはできない
だって俺は自由きままな男なんだ
誰も俺のことなんて気にも止めないんだ…


(Words and Idioms)
sleep on the job
=仕事中に居眠りする
get things done
=物事を成し遂げる、仕事をする

日本語訳 by 音時

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◆当初、バカラックは、この曲をレイ・スティーヴンスに歌ってもらろうとしたようですが、レイは自分が歌いたいタイプの歌じゃないし、映画も気に入らなかったようで、断られてしまいました。そこでバカラックの友人であるディオンヌ・ワーウィックが同じレコード会社のB.J.トーマスをバカラックに紹介したといいます。
 レコーディングの日の前の晩、B.Jは喉の痛みがひどく、医者からは2週間は「歌ってはダメ」と言われました。レコーディングを休むわけにはいかないので医者に掛け合った結果、治療の末、なんとかOKをもらいました。

 5回目のレコーディングでバカラックがOK。「もう一度!」と言われたら「これ以上は無理…」となるところだったようですよ。(こうして名曲が誕生。ヨカッタですね)


◆1960年後半のバカラックはハルとのコンビでヒット曲を量産。素晴らしい曲たちを届けてくれました。この曲は映画に合った曲を最初から作ろうとして、タイトルも最初に決めていたようです。荒くれ者のブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)が学校の先生をしているエッタ(キャサリン・ロス)との束の間の楽しいひと時…


Because I'm free,
'cause nothing's worrying me



だって俺は自由きままな男
誰も俺のことなんて気にも止めないよ…



という歌詞は「こんな俺に惚れちゃあ、いけないよ」ってとこなのでしょうかね!


◆これが70年代最初の週のトップ10です!
US Top 40 Singles Week Ending 3rd January, 1970


ダイアナ&シュープリームス「またいつの日にか」に代わって首位に。PPMの「哀しみのジェットプレーン」は残念ながら2位止まり。4位CCR「ダウン・オン・ザ・コーナー」、6位Zep「胸いっぱいの愛を」、7位ジャクソン5「帰ってほしいの」、8位ショッキング・ブルーの「ヴィーナス」、洋楽の名曲揃いです。


-1 3 RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD –•– B.J. Thomas
-2 2 "LEAVING ON A JET PLANE –•– Peter, Paul and Mary
-3 1 SOMEDAY WE’LL BE TOGETHER –•– Diana Ross and the Supremes
-4 4 DOWN ON THE CORNER  –•– Creedence Clearwater Revival
-5 5 NA NA HEY HEY KISS HIM GOODBYE –•– Steam

-6 9 WHOLE LOTTA LOVE –•– Led Zeppelin
-7 8 I WANT YOU BACK –•– Jackson 5
-8 19 VENUS –•– The Shocking Blue
-9 6 HOLLY HOLY –•– Neil Diamond
10 14 LA LA LA (If I Had You) –•– Bobby Sherman


◆これがB.Jの歌う当時の映像なのかな。






◆ performs his award winning song from the movie Butch Cassidy and the Sundance Kid, live in Branson Missouri





(この記事で参考にしたページ)
・Wikipedia Raindrops Keep Fallin' on My Head
・Wikipedia 明日に向かって撃て