1980年のイーグルス解散後、グレン・フライのソロ「No Fun Aloud」に続いて、ドン・ヘンリーも発表しました。ファースト・ソロアルバム「I Can't Stand Still」です。はてさて、どんな社会批判を込めた大作を聴かせてくれるかな?と期待して聴いた、ファースト・シングルがこの「ジョニーの青春」(原題"Johnny Can't Read")でした。まあ、ぶっ飛びましたね(^▽^;)。

◆イントロからキーボード・オルガン全開のポップな仕上がり。(キーボードを弾くのはアンドリュー・ゴールド!)
こういう曲をドンはやりたかったのかな?なんて考えたり...でもアルバムを通して聴いてみると、全米3位まで上昇した"Dirty Laundry"、骨太なタイトル曲"I Can't Stand Still"もあって、アルバムとしてのバランスは取れていて安心…。
◆この曲「ジョニーの青春」に登場するジョニーは何だってできるスーパーマンのような若者なのですが「字は読めない」。移民が多いアメリカでは識字率がそれほど高くないという問題を歌ったのかなとも思いましたが、ドンが歌いたかったのは、自分の好きな「読書」のことのようですね。
この曲のウィキペディアによると、ドンの著書"Heaven Is Under Our Feet"に次のように書かれています。
僕は5歳のときから本を読み始めたのさ。父親が日曜にはときどき僕に‘Funny Papers’を読んでくれたんだ。母親は大学を出ていて以前は学校の先生だったんだけど、毎日のように僕に本を読んで聞かせてくれた。いつでも年齢に合った読む能力が身につけられるよう、家の本棚を用意してくれていたんだ。僕はそうやって大きくなったのさ...。
ドンは特にジョニー(のような人間)を批判したかったわけではなく、読書好きは子どもの頃の環境がそうさせるんだって言いたかったのでしょうかね?

Song Title:「Johnny Can't Read」
Artist:Don Henley

Song Title:「Johnny Can't Read」
Artist:Don Henley
Songwriters: KORTCHMAR, DANNY/HENLEY, DON
lyrics © Warner/Chappell Music, Inc., Cass County Music / Wisteria Music / Privet Music
lyrics © Warner/Chappell Music, Inc., Cass County Music / Wisteria Music / Privet Music
Released in 1982
US Billboard Hot100#42
From The Album"I Can't Stand Still"
Football, baseball,
basket ball games
Drinkin bear,
kickin ass and takin down names
With the top down,
get-a-round,shootin the line
Summer is here and johnnys feelin fine
But johnny can't read
Summer is over and he's gone to seed
Johnny can't read
He never learned nothin' that he'll ever need
フットボールだって 野球だって
バスケットボールだってできる
ビールも底なし
何だって連戦連勝
トップに君臨
そこらブイブイ言わせて歩いてる
季節は夏で ジョニーの気分は最高さ
バスケットボールだってできる
ビールも底なし
何だって連戦連勝
トップに君臨
そこらブイブイ言わせて歩いてる
季節は夏で ジョニーの気分は最高さ
だけどジョニーは字が読めない
夏が終わってヤツのピークは過ぎてった
ジョニーは字が読めない
ヤツは必要になることを
何も学んでこなかったのさ
Well, johnny can dance
and johnny can love
Johnny can push and johnny can shove
Johnny can hang out johnny can talk tough
Johnny can get down and johnny can throw up
But johnny can't read
Summer is over and he's gone to seed
(you know that), johnny can't read
He never learned nothin
that he'll ever need
ああ ジョニーはダンスも得意
恋愛もお手のもの
ジョニーは押して押しまくる
うろつき回って高飛車発言
かがんで吐いて また呑みまくる
恋愛もお手のもの
ジョニーは押して押しまくる
うろつき回って高飛車発言
かがんで吐いて また呑みまくる
でもジョニーは字が読めない
夏が終わってヤツの時代も過ぎ去った
そうさ ジョニーは字が読めない
必要になることを
何も学んでこなかったのさ
Well, is it teacher's fault
oh no!
Is it mommy's fault
oh no!
Is it society's fault
oh no!
Well is it johnny's fault
ohhhhh nooooo!
それって先生のせい?
(いや違う!)
ママの失敗ってこと?
(そうじゃない!)
それじゃ社会のせい?
(違うんだ!)
じゃあやっぱりジョニーのせい?
そうじゃないのさ…!
(いや違う!)
ママの失敗ってこと?
(そうじゃない!)
それじゃ社会のせい?
(違うんだ!)
じゃあやっぱりジョニーのせい?
そうじゃないのさ…!
Couple years later, johnny's on the run
Johnny got confused
and he bought himself a gun
Well, he went and did
something that he shouldn't oughta done
F.b.i. on his tail
Use a gun-go to jailBut johnny can't read
Summer is over and he's gone to seed
(you know that), johnny can't read
He never learned nothin that he'll ever need
何年か過ぎていって ジョニーは逃亡中
ジョニーは混乱して銃を買ったのさ
それからヤツは出かけていって
やっちゃいけないことをやっちまった
F.B.Iが迫ってる
「銃を使えば刑務所行き」
そう書いてあるだろ
ジョニーは混乱して銃を買ったのさ
それからヤツは出かけていって
やっちゃいけないことをやっちまった
F.B.Iが迫ってる
「銃を使えば刑務所行き」
そう書いてあるだろ
でもジョニーは字が読めない
夏は過ぎ去りヤツのピークも終わったのさ
そうさ ジョニーは字が読めない
必要なことを何も学んでこなかったんだ
Well is is teacher's fault
oh no
Is it mommie's fault
oh no
Is it the president's fault
oh no
Well is it johnny's fault
ohhhhh nooooo!
それって先生のせい?
(違うよ)
そいじゃママの?
(そうじゃない)
大統領が行けなかったの?
(のわきゃない)
そしたらジョニー自身のせいなの?
そうじゃないんだ~!
(違うよ)
そいじゃママの?
(そうじゃない)
大統領が行けなかったの?
(のわきゃない)
そしたらジョニー自身のせいなの?
そうじゃないんだ~!
Johnny can dance and johnny can love
Johnny can push and johnny can shove
Johnny can pinball; johnny can talk tough
Johnny can get down and johnny can throw up
(Johnny can't read)
(Johnny can't read)Well, recess is over
Recess is over!
Sitcoms, t.&a.
Johnny's mind is blown away
Cop shows, horror flicks
Johnny's brain is full of Vicks
Rock show, video
Boob tube, rubik's cube
King Cool, Sunday school
Ten Frames, gobble games
Wocka wocka wocka
There's a new kid in town...
ダンスが上手で恋愛もプロ
押しまくるのがヤツの得意技さ
ピンボールもお手のもの
相変わらずのビッグマウス
呑んでは吐いて また呑んで…!
押しまくるのがヤツの得意技さ
ピンボールもお手のもの
相変わらずのビッグマウス
呑んでは吐いて また呑んで…!
ああ 休憩時間はおしまいさ
もう休んではいられない!
もう休んではいられない!
エッチなコメディ
ジョニーの頭はぶっ飛んだ
警察ドラマ ホラー映画
ジョニーの脳みそは"のど飴"でいっぱい
ロック・ショーのビデオ
テレビのセット ルービック・キューブ
キング・クール 日曜学校
テン・フレームス、ゴブル・ゲームス
Wocka wocka wocka...
"There's a new kid in town..."
(Words and Idioms)
kickin ass and takin down names=Phrase used in reference to someone or something that is having multiple successes in succession.
shoot a line=見せびらかす(show off)
go to seed=種ができる.盛りを過ぎる, みすぼらしくなる, 衰える
shove=押す,突く; 押しやる
tough talk=強気の[高圧的な]発言、高飛車な言葉
hang out =遊ぶ
recess=休み(時間), 休憩(時間).
Sitcoms=Situation Comedy
T&A=tits-and-ass
flick=映画
日本語訳 by 音時

◆この曲の最後にドンは"Wocka Wocka Wocka"と歌い、次に"There's a new kid in town…"というフレーズを口にして終わります。
"wocka wocka wocka"はほとんど意味のない言葉で、人形劇での人形(Muppet)が口にするギャグらしいです。ですので、最後にジョニーの頭のなかのごちゃごちゃを歌って、もうわけがわからなくなって、最後にイーグルスの「ニュー・キッド・イン・タウン」(ドンではなくて、グレンがリードを取る曲)を歌ってしまう、という…ファンがニヤッとしてしまう悪ノリですね、なんで"New Kid In Town"だったのかというと、歌詞に「ジョニー」が出てくるから、なんでしょうね!(^^)...
("New Kid In Town"の"Johnny"はジョニーという特定の名前ではなく"男"とか"ヤツ"とかいう意味で使われていると思われます)
◆最後になりましたが、ジョニー、やっぱり自分自身のせいだと思うぞ。

全米3位と大ヒットした「ダーティ・ラウンドリィ」は日本ではシングルになっていないのかな。アルバムタイトル曲の「アイ・キャント・スタンド・スティル」がシングル発売となりました。こちらは全米では48位とまりでTOP40入りならず。
◆Muppet Babies"Wocka Wocka Wocka"
◆ジョニーつながりで…"ジョニーの子守唄"(by アリス)
ジョニーの子守唄~冬の稲妻~涙の誓い~今はもうだれも~さらば青春の時
◆ジョニーつながりで…"ジョニィへの伝言"by ペドロ&カプリシャス
コメント
コメント一覧 (7)
米国ハイスクールのスクールカーストについて紹介いただいたので、ちよっと興味を持ちました。同じ「オタク」でも、“ギーク(geek)”と“ナード(Nerd)の違いなどこの記事など面白かったです。
https://mushoku-de-ny.com/geek-and-nerd
音時
が
しました
これは答えが書いてありました。このページの米国版シングルのジャケットにドンがメガネ、インベーダーのTシャツを着ています。まさしくこれはナード!(パソコンオタク)
やはり学校の中では最下層扱いされるナードから見て「ジョックってやっぱバカじゃん」というメッセージですね。
ドンはテキサス出身ですし、当時ナードはいませんが運動部に入っていないとすればほぼナードのような扱いを受けたかもしれません。
シングルがでた当時はアメリカの教育が低下している、と嘆いていると思いましたが和訳と周辺事情を勘案すればナードに対する応援歌でした。
音時
が
しました
音時
が
しました
これはどこもそうですが特にアメリカではスポーツ奨学生に力をいれていて学力がなくてもスポーツで秀でていればすべて免除、という風潮がありますね。古くは1977年の「One on one」がそう。2006年の「コーチ・カーター」はそれに抗うコーチをうまく描いていました。「バスケットで大学行くから勉強なんてくだらねぇ~」という生徒を無理矢理にでも勉強させるコーチ、いい話だな。
ただ、目指していた目標が達成出来なかったとき、そのサポートが全くない事が不幸を大きくします。
なんだかB.Springsteenの「グローリーデイズ」に出てくる居酒屋で酒を飲んで昔の自分のピッチングの事を自慢して管を巻いているヤツみたいですね。
社会に出て「おまえはかつて俺をバカににしてたけど俺はこうやって稼いでいる。で、おまえはどうなの?」というメッセージを上から目線で語ってます。それをキャッチーなアレンジの曲でオブラートに包んでいるのかな?
音時
が
しました
その1
これも数十年ぶりに分かりました。ありがとうございます。サビの「ジョニーは字が読めない」しか分からなかったからなぁ。でも訳が分かると歳を食ってる分、解釈の幅も広がります。
アメリカの高校には「ジョッグ」というスクールカーストがあります。青春映画をみていると一番上位はアメフト選手(ジョッグ)、次がプリーザー(子分)、次にパシリ(メッセンジャー)、文化系、成績上位者(プレップス)、オタク(ギーク、フリーク、スラッカー)、女の子はチアリーダー(クインビー)、取り巻き(サイドキックス)、ワナビー(クィーンに憧れている娘)。
階層から外れているのが男子は不良(アウトサイダー)、女子だと不思議ちゃん(フローター)
このページの解説でドンの家庭は教育熱心だったということが分かりそれから推察すると高校時代のルサンチマンがこの曲を書かせたのかな、という気がします。ドンはプロのミュージシャンになるくらいだからスポーツで奨学金を得られるレベルではなかったとするとこの曲はちやほやされる体育会系の連中に対する批判でしょう。ちなみにスプラッター映画の冒頭でアメフトの選手とチアリーダーがイチャイチャしているところを殺されるシーンが多々ありますが(13日の金曜日等)、脚本家は高校時代のルサンチマンを映画のストーリーの中で晴らしているんだとか。
音時
が
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音時
が
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音時
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しました