"ギターを弾いている時だけは、痛みがどこかへ消えた…"
クラプトンのドキュメンタリー映画「12小節の人生」(Life In 12 Bars)を観てきました!
本日はクラプトンの楽曲を数曲取り上げます。
クラプトンのドキュメンタリー映画「12小節の人生」(Life In 12 Bars)を観てきました!
本日はクラプトンの楽曲を数曲取り上げます。
「12小節」というのはブルースを演奏する際の基本単位です。「12小節の人生」と名付けられたクラプトンの映画のタイトル、その内容はやっぱり"哀愁"(ブルース)に満ちていました。みなさんもぜひ観ていただけたらと思います。
◆この曲「いとしのレイラ(Layla)」もイントロだけでわかるクラプトン(デレク&ドミノス)の有名曲ですね。
映画のなかでも、親友ジョージ・ハリスンの妻である"パティ・ボイド"への苦しい愛を歌った曲であるということで紹介されます。ちなみに「レイラ」とは、ペルシャに古くから伝わる詩『ライラとマジュヌーン』に於いて、主人公に狂おしいまでに惚れられる美女「ライラ」に由来していて、自らの報われない愛を重ねて作成されたとのことです。
"悪いことだとはわかっていたが衝動を抑えられなかった…"とクラプトン。また自分のことを歌ったと知って、この曲を聴いたパティもだいぶこころが動かされたという話もパティ自身が語っていました…。
Writer: CLAPTON, ERIC PATRICK / GORDON, JIM
Lyrics c Warner/Chappell Music, Inc.
Lyrics c Warner/Chappell Music, Inc.
Released in 1972
US Billboard Hot100#10
From The Album
"Layla and Other Assorted Love Songs"
What'll you do when you get lonely
And nobody's waiting by your side?
You've been running and hiding much too long.
You know it's just your foolish pride.
孤独でいっぱいなときどうするんだい?
待ってくれる人が誰もいないときは?
お前がずっと逃げたり隠れたりしてきたよな
ただのくだらないプライドのために
Layla, you've got me on my knees.
Layla, I'm begging, darling please.
Layla, darling won't you ease my worried mind.
レイラ お前の前にひざまづくよ
レイラ お願いだ 頼むよ
レイラ 俺の不安な心を癒してくれないか
I tried to give you consolation
When your old man had let you down.
Like a fool, I fell in love with you,
Turned my whole world upside down.
お前を慰めてやろうと思ったのさ
年上の恋人がお前をがっかりさせたときに
馬鹿みたいにお前に恋しちまった
俺のこれまでの世界がひっくり返っちまった
Layla, you've got me on my knees.
Layla, I'm begging, darling please.
Layla, darling won't you ease my worried mind.
レイラ この通りだ 俺はひざまづく
レイラ お願いだ 俺は物乞いをする
レイラ 不安でいっぱいな俺を助けてくれよ
Let's make the best of the situation
Before I finally go insane.
Please don't say we'll never find a way
And tell me all my love's in vain.
この状況から一番いい方法を見つけよう
俺がとうとうおかしくなっちまう前に
俺たちには後がないなんて言わないでくれ
俺の愛のすべてが無駄なんて言わないでくれ
日本語訳 by 音時
◆この曲はエリック・クラプトン名義ではなく、バンド「デレク&ドミノス」名での曲。クラプトンはスティーヴ・ウィンウッドらと結成したバンド“Blind Faith”の解散後、デレク&ドミノスを結成し、ギタリスト“デュアン・オールマン”を加えてアルバムを作成。これが2枚組の大作「いとしのレイラ(Layla and Other Assorted Love Songs)」です。
この表題曲「Layla」は1971年3月にBillboard Hot100は最高位51位とTop40を目の前に失速してしまいました。しかし1972年にソロになる前からの曲をまとめたクラプトンのベスト・アルバム「The History of Eric Clapton」が発売され、これに収められていた「Layla」は再度チャートを昇ってきて、最終的には第10位となりました。チャート的にも面白い曲の1つです。
さらにWikipediaより曲の解説を転記します。
曲は序盤はギターリフから始まり、激しいスライドギター演奏の前半とピアノを軸にした穏やかな演奏の終盤という対照的な2つのパートで構成されています。オープニングから鳴り渡る7音からなるリフは、アルバート・キングの「As the Years Go Passing By」の歌メロディを取り入れたものであるとのこと。プロデューサーにはトム・ダウド、スライドギターでデュアン・オールマンも参加し、個性を発揮しています。
◆「いとしのレイラ」リリース直前に祖父の死、そして友人ジミ・ヘンドリックス、そしてデュアン・オールマンが次々にこの世を去ったことなどから、クラプトンはドラッグ中毒、そしてアルコール依存症となり、ハートウッド・エッジに引きこもるようになります…(-_-;)
★「いとしのレイラ」が最高位10位になったときのチャートです。
ギルバート・オサリヴァン「アローン・アゲイン」が1位。7位はアリス・クーパー「スクールズ・アウト」が入ってきています!
US Top 40 Singles 5th August, 1972
1 1 ALONE AGAIN (Naturally) - Gilbert O’Sullivan
2 2 BRANDY (You’re a Fine Girl) -Looking Glass
3 4 (If Loving You Is Wrong) I DON’T WANT TO BE RIGHT - Luther Ingram
4 5 DADDY DON’T YOU WALK SO FAST - Wayne Newton
5 3 TOO LATE TO TURN BACK NOW - Cornelius Brothers and Sister Rose
6 6 WHERE IS THE LOVE - Roberta Flack and Donny Hathaway
7 7 SCHOOL’S OUT - Alice Cooper
8 8 HOW DO YOU DO - Mouth and MacNeal
9 10 LONG COOL WOMAN (In a Black Dress) - The Hollies
10 11 LAYLA - Derek and the Dominoes
7 7 SCHOOL’S OUT - Alice Cooper
8 8 HOW DO YOU DO - Mouth and MacNeal
9 10 LONG COOL WOMAN (In a Black Dress) - The Hollies
10 11 LAYLA - Derek and the Dominoes
★そしてアンプラグド「Layla」が最高位12位になった週のチャートです。
ホイットニーが1位です!BoyzⅡMen強し。6位にまだ「End Of The World」がランクされているのに次の「In The Still Of The Night」が圏外から15位にチャートインです。
US Top 40 Singles November 28, 1992
1 12 I WILL ALWAYS LOVE YOU - Whitney Houston
2 1 HOW DO YOU TALK TO AN ANGEL - The Heights
3 2 IF I EVER FALL IN LOVE - Shai
4 5 RUMP SHAKER -Wreckx-N-Effect
5 3 I’D DIE WITHOUT YOU - P.M. Dawn
6 4 END OF THE ROAD - Boyz II Men
7 6 RHYTHM IS A DANCER - Snap
8 9 REAL LOVE - Mary J. Blige
9 7 WHAT ABOUT YOUR FRIENDS - TLC
10 11 GOOD ENOUGH - Bobby Brown
11 8 SOMETIMES LOVE JUST AIN’T ENOUGH- Patty Smyth
12 14 LAYLA - Eric Clapton
◆ライヴ・エイドでのクラプトン「Layla」。
◆「Layla」のアンプラグド・バージョン MTV Unplugged 1992 MTV MUSIC TELEVISION cMTV NETWOKRS 1992
コメント
コメント一覧 (9)
音時
がしました
ところで、曲名なんで「愛しのレイラ」なのでしょうか?原題の「Layla 」の方がいいと思うのは、私だけなのかなぁー
音時さんも書いてた REO Speedwagon の「涙のフィーリング」もたいがいやけど、、、きっと当時の流行りだったんですよね。
音時
がしました
音時
がしました
意外とクラプトンに共感するところや、似たようなところがあって驚きました。
アルコール依存やドラッグで亡くなるミュージシャン、生き残るミュージシャン、何が違うだろうか?と思いました。
音時
がしました
私が洋楽を聴き始めた頃には、クラプトンはすでにソロでおじさんだったこともあり、なんとなく興味を持てなかったんです。社会人になって、音楽好きの同期男性がくれたMy favorite songs なるCD に「Layla 」があって、その時初めて知りました。以後、寝る前、暗くなった部屋で聴く曲です。
音時
がしました
音時
がしました
この曲は浪人時代に初めて聞きました。やはりイントロのフックが強いですね。でも一番好きなのは途中で転調してピアノのソロが始まるところですね。学生たちもイントロの部分は知っていてもピアノのソロの部分まで聞いている人は少ないです。この部分はドラマーのジム・ゴードンが弾いているそうですが、ボブ・ウィトロックの話によるとこの部分はブッカーTのタイムのパクリだそうです。ボブの話でもっと興味深かったのはベルボトム・ブルースに関するものです。彼によるとクラプトンはこの頃ペルシャ人の女性と付き合っていてその女性がベルボトムのジーンズを履いていたのでその女性のことを歌っているとのこと。つまりother assorted love songs は全てがパティのためだけではなく少なくとも一曲はその女性に捧げられたということになります。こういう普通なら隠すようなこともあっけらかんとやっちゃうところがクラプトンらしいと言えばらしいですね。パティはクラプトンはクスリがやめられなかったことといい加減なところが嫌いだったと言っています。まあ聞く側は曲が良ければいいんですが、この曲はプログレどっぷりだったその頃の自分に他のジャンルの曲へ耳を傾けるきっかけを作ってくれた意味で私には大切な曲です。ところでジムは今も母親殺しの罪で刑務所に収監されているようですね。
音時
がしました
音時
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トラフィックの方はそうでもなかったけど「レイラ」の方は、日本・欧米問わず散々の評価だった。笑
2枚組ということもあって丁寧に聴く人がいなかったのかな…
アルバムA面の「I Looked Away」「Bell Bottom Blues」「Keep On Growing」「誰も知らない」の流れが好きだった。
当時、クラプトンにはクリームのようなプレイを求めるファンが多かった。
「ブラインド・フェイス」発表時もかなり叩かれたけど…
曲作り、パフォーマンスなど…ウインウッドのようなマルチプレーヤーを前にして、ギター一本のクラプトンでは出る幕がなかった。
私はウインウッドのファンだったので「まぁあんなもんだろう」と何とも思わなかったけど。笑
アルバム発売後、しばらくして「レイラ」がシングルヒット。
多くの人がそのメロディックなラインを知るようになり、徐々にアルバムの評価も見直されていった。
今聴いてもアルバムに収録された各曲は、全て思い出深く良い出来です。
決して「いとしレイラ」一曲だけではない。
もしアルバムを聴いていない人がいるならオススメです。
音時
がしました