こんなニュースが流れてきました。
マックの新しいメンバーにマイク・キャンベルとニール・フィンが加わったという話を耳にして、リンジーの脱退はもちろんショックではありましたが、マックにハートブレイカーズとクラウデッド・ハウスがプラスされて、いったいどんなバンドになるんだろう…?という興味も沸いていました。新生マックのライヴのセットリストは、やっぱり両グループのヒット曲も演ってくれましたね。
(上記のamass.jpにセットリストも掲載されています)
◆"Don't Dream It's Over"は1986年に全米シングルチャートの2位にもなったクラウデッド・ハウスの最大のヒット曲。この曲は僕もとても好きでした。
和訳はちょっと難解…。でもこういうことかなとストーリーがわかった(つもり)のでお披露目です(^▽^;)。
Writer(s) Neil Finn
Released in 1986
US Billboard Hot100#2
From The Album"Crowded House"
*原詞の引用は太字
There is freedom within
There is freedom without
Try to catch a deluge in a paper cup
僕と一緒にいるのも自由だし
僕と離れているのも自由だよ
紙コップで大雨を受け止めようとするのも
きみの自由なのさ
There's a battle ahead
Many battles are lost
But you'll never see the end of the road
While you're traveling with me
これからの人生 これからも戦いは続くし
負けてしまうことも多々あるに違いない
でも きみが道の果てを見ることは決してない
僕と一緒に旅をしている限りはね
Hey now, hey now
Don't dream it's over
Hey now, hey now
When the world comes in
起きるんだ 今が大切なんだ
もう終わったことだなんて夢を見てないで
さあ 起きよう 今なんだ
世の中が騒がしくなってきたのさ
もう終わったことだなんて夢を見てないで
さあ 起きよう 今なんだ
世の中が騒がしくなってきたのさ
They come, they come
To build a wall between us
We know they won't win
To build a wall between us
We know they won't win
そいつらがやってきて
僕らの間に壁を作ろうとするのさ
そんな奴らに僕らは負けないよ
僕らの間に壁を作ろうとするのさ
そんな奴らに僕らは負けないよ
Now I'm towing my car
There's a hole in the roof
My possessions are causing me suspicion
but there's no proof
There's a hole in the roof
My possessions are causing me suspicion
but there's no proof
いま僕は故障した車を牽引してる
屋根に穴が空いているんだ
物を手にすると疑い深くなるのかな
何も確証なんかないけれど…
屋根に穴が空いているんだ
物を手にすると疑い深くなるのかな
何も確証なんかないけれど…
In the paper today
Tales of war and of waste
But you turn right over to the T.V. page
Tales of war and of waste
But you turn right over to the T.V. page
今朝の新聞に
戦争のこと 廃棄物のことが載っていた
でもきみは読み飛ばしてTV欄を見ていたね
Hey now, hey now
Don't dream it's over
Hey now, hey now
When the world comes in
ねえ 目を覚ますんだ 今を見よう
過ぎたことなんて 夢を見ていないで
さあ 起きよう 今が大切なんだ
世の中に関わらなきゃならない時がきた
過ぎたことなんて 夢を見ていないで
さあ 起きよう 今が大切なんだ
世の中に関わらなきゃならない時がきた
They come, they come
To build a wall between us
We know they won't win
To build a wall between us
We know they won't win
世の中のあれこれの出来事は
僕らの間に壁を作ろうとするけれど
わかってるよね 僕らは決して負けないって
僕らの間に壁を作ろうとするけれど
わかってるよね 僕らは決して負けないって
Now I'm walking again
To the beat of a drum
And I'm counting the steps
to the door of your heart
To the beat of a drum
And I'm counting the steps
to the door of your heart
そして今 僕は再び歩き始める
心がドラムのように鳴り響いてるんだ
そして一歩づつ数えてる
きみの心のドアに向かって
心がドラムのように鳴り響いてるんだ
そして一歩づつ数えてる
きみの心のドアに向かって
Only shadows ahead
Barely clearing the roof
Get to know the feeling
of liberation and relief
行く手には不安の影ばかり
車の屋根もやっときれいになったばかり
でも心が解放されて救われた
そんな気分を味わってる
車の屋根もやっときれいになったばかり
でも心が解放されて救われた
そんな気分を味わってる
Hey now, hey now
Don't dream it's over
Hey now, hey now
When the world comes in
Don't dream it's over
Hey now, hey now
When the world comes in
ねえ 目を覚ますんだ 今を見て
過ぎたことなんて 夢を見ていないで
さあ 起きよう 今が大切なんだ
世の中に関わらなきゃならない時がきた
過ぎたことなんて 夢を見ていないで
さあ 起きよう 今が大切なんだ
世の中に関わらなきゃならない時がきた
They come, they come
To build a wall between us
We know they won't win
To build a wall between us
We know they won't win
世の中のあれこれの出来事は
僕らの間に壁を作ろうとするけれど
わかってるよね 僕らは決して負けないよ
Don't let them win
僕らの間に壁を作ろうとするけれど
わかってるよね 僕らは決して負けないよ
Don't let them win
Hey now, Hey now
僕らは負けない
さあ 今 なんだ
さあ 今 なんだ
Hey now, Hey now
目を覚まして 現実を見るんだ
Hey now, Hey now
Don't let them win
Don't let them win
They come, They come
Don't let them win
Don't let them win
世の中が襲い掛かってきたって
僕らなら負けない
僕らなら負けない
Hey now, Hey now (yeah)
Hey now, Hey now
Hey now, Hey now
さあ 夢を見てないで
二人で今を見よう…
二人で今を見よう…
(words and idioms)
deluge=大洪水,豪雨.
tow=〈船・自動車を〉(ロープ・鎖で)牽引する
日本語訳 by 音時
◆歌詞には"Freedom"とか"Battle"、"war"や"waste"などの単語が目立ちます。
当初は"自由は国の内側にも外側にもある""戦争はこれからもあるし勝ち負けを決することになる運命なんだ..."等、社会的な歌なのかなとも思いました。
一方、この曲の"Songfacts"(Websiteページ)にニール・フィンがGolemineのインタビューにこう答えていた、と掲載されていました。
僕はこの曲を弟のピアノで書いたんだ。正確なところは何て書いたのか覚えていないよ。でも一方で失われたような気持ちを、もう一方で自分自身に"もう終わったなんて夢見ていちゃダメだ"と言い聞かせたようだった。あの歌は文字通りそうやって生まれたんだ。それ以上のことはそんなに考えていないんだよ...。
このコメントを見て、この曲は"社会的な歌のような体裁を整えた、個人的な内面の歌"、彼女(奥さん)との関係を歌った歌なのかな、と思い、和訳もその方向で強引な解釈(^▽^;)となりました。
◆簡単な単語の文であるタイトル"Don't dream it's over"ですが、"もう終わりだ"と「思うなよ」ということであれば"dream"は使わずに"think"で事足りますよね。そこをなぜ"dream"を使っているのかと考えたとき、彼女は"夢を見ている"(=現実から目をそむけている)のではないかと思いました。嫌なこと、考えたくないことについては見ないようにして、"もう終わっている"世界を夢見ているのではないか。
"Hey now Hey now"は彼からそんな彼女への呼びかけ。眠っている彼女に、目を覚ましてもらって、現実を見つめてもらおう、そんな意図なのではないかと思いました。
社会にはいろんなことがあるけど、二人で立ち向かっていこう、"ヤツらが勝つなんてことはない""ヤツらに勝たせちゃいけない"の"ヤツら(they)"は「社会の出来事」や「僕ら2人以外のものすべて」のことを歌っているのかと思います。"僕らは負けないんだ"と彼女にたいして力強く励ます彼。
...おおっなんかこの曲が自分でもさらに好きになってきたなあ。
◆クラウデッド・ハウスとしてもライヴを観てみたかったけれどその願いは叶いませんでした。でも今は…新生マックを観てみたい。ぜひ北米ツアーのあとに日本にどうぞお越し願いますm(__)m。
◆ライヴでの"Don't Dream It's Over"
◆こちらも爽やか~Sixpence none the richerのカバー。 - Don`t dream it`s over (official video)
◆(追記)2019年のフリートウッド・マックのニュー・オーリンズでのステージ。ミック・フリートウッドに紹介されてニールが“Don't Dream It's Over”をギター1本で歌います。そして最後のVerseはスティーヴィー・ニックスが...歌います。(クリスティンの姿は見えない...。)
そのあと、スティーヴィーの“Landslide”をニールのギターでスティーヴィーが歌う...!
コメント
コメント一覧 (10)
音時
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Neil Finnはフリートウッドマックに加入したのでした。あまりに似つかわしくないので、どうなるんだろう、って思ってはいました。マイク・キャンベルの方は、スティービー・ニックスとも一緒にやっていましたから、しっくりときていましたが。
フリートウッドマック版のこの曲を初めて聞きました。少なくともリンジーの代わりは務まっているとは言えないと思いますが、マックの中のCrowded Houseは、なかなか良かったです。スティービーの“Don't Dream It's Over”もぴったりでした。改めて、いい曲だったですね。
音時
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音時
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いつか小説に使わせて下さい。まだ1作だけの、駆出しですが。
音時
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音時
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私もこの曲の和訳が難しく、こちらにたどり着きました。
特に一番最初が困難ですね。
少しスッキリしました、
ありがとうございます。
ポール・ヤングやアリアナ、様々な方がカバーされていて
とても好きな曲です。
私は1965年生まれで、当時リアルタイムでこの曲を好きになっていました。
小林克也のThe Best Hit U.S.A.など楽しみながら。
取り留めの無い文章で恐れ入ります。
懐かしい気持ちと、少しお礼を言いたくて。
音時
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音時
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解りやすい解説と訳詞ありがとうございます😊
フリートウッドマックも大好きなので、彼らと一緒の演奏も聴いてみたいなぁと思いました。⭐️💫✨
音時
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どうぞ過客でとどまらず、今後もお気軽にお立ち寄りください!
音時
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”彼女(奥さん)との関係を歌った歌なのかな”
それで正解らしいです
作詞作曲したニール・フィンと奥さんのシャロンとの夫婦生活やこの曲を作る以前にひどい夫婦ケンカをした経験が背景にあるそうです
この曲が反戦歌だという解釈が一部にあるようで自分としては少し残念な気持ちでしてそのおり見かけたこのブログにコメントさせていただいた次第です
音時
がしました