人をあやめてしまった主人公は
地獄めぐりの果てに どこに行くのでしょうか…?

いずれにしても風は止むことはない…

 

 「ボヘミアン・ラプソディ」は歌詞の正確な内容は作者のフレディしかわからないことがある、とブライアンが言っているくらいですから、意味合いは聴いた人一人ひとりの解釈でいいようです。

 この様々なパートのある「構成組曲」を初めて聴いたときのショック、コーラスの出だし~バラード~オペラ~ロック~余韻…。犯罪を犯した少年が過去を振り返り、犯罪とママへの思いを語り、「地獄めぐり」をするといった内容。こんな曲、今までになかったし、今後、誰にも作ることはできないんだろうなあと思います。フレディ・マーキュリーの才能の凄さが伝わってきて、身震いします。
 
 シングルにするには6分近くある長いこの曲をシングルにするには当時喧々諤々の議論がクイーンとレコード会社側にあったようです。でも、組曲をどこかのパーツで切っては台無しですよね。「地獄めぐり」の結果がどこに行きつくのか…これは最後まで見届けてもらわないとこの曲の価値は伝わりません。

◆Queenの作品で言えば、ファーストの「Liar」や「Jusus」、QueenⅡでは「White Side」「BlackSide」とアルバム通した曲、Sheer Heart Attackの「In The Lap Of The Gods」などの神々や天使や悪魔が出てくる古来の西洋のテイストが入っている歌は、他のバンドにはないQueenの中世的(かつ中性的)イメージ決定づけたと思います。そしてこの曲の収録されたアルバム「オペラ座の夜(A Night At The Opera)」では「預言者の歌」と「Bohemian Rhapsody」。この曲はその集大成だったんだろうと思います。この後のQueenの作品で名曲や親しみの持てる歌はあるけれど、こうしたテイストの曲はなくなってしまった。Queenのデビューからのファンのなかでは、ここでQueenは終わった(大衆化してしまった)、という人もいるようですね…。

◆ウィキペディアからの情報ですが、2002年のギネス・ワールド・レコーズ社が31,000人以上から取った「英国史上最高のシングル曲は?」というアンケートの結果、「イマジン」や「ヘイ・ジュード」「イエスタディ」を抑えて見事No.1に輝きました。
 フレディが亡くなった翌年の1992年の5月には、「ボヘミアン・ラプソディ」はビルボードチャートを再浮上、最高位2位まで上昇しました。(1位にならなかったのは残念無念。阻んだのは10代のラップ・デュオ Kris Krossの"Jump"~6週連続No1でした)

◆この秋(11月)にクイーンの自伝を綴った映画「ボヘミアン・ラプソディ」が公開されます。今から楽しみです。(Brarks.jp)



それではクイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」の曲紹介です。

Writer: MERCURY, FREDDIE
Lyrics c EMI Music Publishing

Released in 1976
US Billboard Hot100#9
(in 1992#2)
From The Album
"A Night At The Opera"

"Bohemian Rhapsody"lyrics(英語詞はこちらのサイトからいただきました)


Is this the real life,
is this just fantasy
Caught in a landslide,
no escape from reality
Open your eyes,
look up to the skies and see


これって現実なの?
それともただの幻想?
地すべりに遭ったんだ
現実からは逃れられない
目を大きく開けて
顔を上げて空を見るがいい…

I'm just a poor boy,
I need no sympathy
Because I'm easy come, easy go,
a little high, little low
Anyway the wind blows,
doesn't really matter to me,
to me

僕は貧しい少年
同情なんかいらないよ
だって
その日暮らしでききまに生きてるだけさ
少しハイになったり
少し落ち込んだりするくらいなもの
どっちにしても風は吹くわけだし
僕には関係ないことさ
そう僕にはね...

Mama, just killed a man,
put a gun against his head
pulled my trigger,
now he's dead, mama
Life had just begun,
but now I've gone
and thrown it all away
Mama, ooo,
didn't mean to make you cry
If I'm not back again
this time tomorrow
Carry on, carry on,
as if nothing really matters


ママ 僕は人を殺めてしまった
彼の頭に銃をあてて
引き金を引いたら…
死んでしまったんだ
ママ 僕の人生は始まったところ
なのにもう終わってしまった
僕自身が捨てちゃったんだ
ママ
あなたを泣かせようと
したんじゃないよ
もし僕が明日ふたたび
戻ってこなくても
元気に生きていってね
しっかりやっていってね
何事もなかったかのように

Too late, my time has come
Sends shivers down my spine,
body's aching all the time
Goodbye everybody,
I've got to go
Gotta leave you all behind
and face the truth
Mama ooo (anyway the wind blows)
I don't want to die
I sometimes wish
I'd never been born at all


もう遅いんだ
僕の人生の終わるときが来た
背骨からずっと震えがとまらない
体に痛みが走ったままなんだ
みんな サヨナラ
みんなを置いて出て行かなくちゃ
真実に向き合うんだ
ママ ooo
ー明日は明日の風は吹く
死にたくないよ
僕なんか
生まれてこなきゃよかった
ときどき そう願うんだ



I see a little silhouetto of a man
Scaramouch, scaramouch
- will you do the fandango
Thunderbolt and lightning
very very frightening me
Gallileo, gallileo,
gallileo, gallileo,
Gallileo
figaro
magnifico

一人の小さな男の影が見える
ホラ吹きやくざのスカラムーシュ
楽しい踊りを踊ってくれよ
カミナリの音や光が
僕をすごく震え上がらせる
ガリレオ ガリレオ
幽閉されてるのかい?
天才も
権力に反対した者も
ルックスのいい者も区別なし

But I'm just a poor boy
and nobody loves me
(He's just a poor boy
from a poor family)
(Spare him his life
from this monstrosity)


僕は貧しい少年
誰も愛してくれない
ー貧しい家で育った貧しい少年
ーこの奇怪な運命から
彼の人生を救ってやれよ

Easy come easy go
will you let me go
(Bismillah no we will not let you go)
let him go
(Bismillah, we will not let you go)
let him go
(Bismillah, we will not let you go)
let me go
(Will not let you go)
let me go (never)
(Never let you go)
let me go, never let me go ooo
No, no, no, no, no, no, no


気ままに生きてきたんだ
僕を逃がしてください
ー神の名にかけて
逃がすわけにはいかない!
彼を逃がしてやれ
ー神の名にかけて
逃がすわけにはいかない!
彼を逃がしてやれ
ー神の名にかけて
許すわけにはいかない!
僕を逃がしてください
ーだめだ 許せない
僕を逃がして
ー絶対だめだ
僕を逃がして
僕を逃がして
だめだ だめだ だめだ

Oh mama mia, mama mia,
mama mia let me go
Beelzebub has a devil
put aside for me
- for me - for me

ママ ママミア
ママ 僕を逃がして
魔王ベルゼバブが
僕にあてがおうと
悪魔を用意してるよ
僕のために
僕のために



So you think you can stone me
and spit in my eye
So you think you can love me
and leave me to die
Oh baby
can't do this to me baby
Just gotta get out
just gotta get right outta here

僕に石を投げつけて
目に唾を吐くつもりなのかい?
僕を愛したあと見捨てて
死なせるつもりなのかい?
ああ
僕にそんな仕打ちができるのかい?
僕は出て行かきゃ
こんなとこから
出て行かないといけないんだ!


Ooh yeah, ooh yeah,
nothing really matters,
anyone can see
Nothing really matters
nothing really matters to me

Anyway the wind blows...


結局
どうだっていいことなんだ
そんなことみんなわかってる
どうだっていいことなのさ
どうだっていいんだ
僕のことなんか

どちらにしろ
風は止むことがないんだから...


(Words & Idioms)
landslide=地すべり、山崩れ
spine=背骨
scaramouch=スカラムッチャ
《古いイタリア喜劇のからいばりする道化役者》.
からいばりする臆病者,ほら吹きのやくざ者.
Gallileo=コペルニクスの地動説を支持し、教会から異端者として幽閉された
fandango=スペインの陽気な舞踊
figaro=床屋、あたり屋、反権力的な登場人物の名前
magnifico=優れたランクまたは外観の人
monstrosity=恐ろしいもの、醜いもの
Bismillah=in the name of God
Beelzebub=ベルゼバブ、魔王
put aside=蓄えておく
spit=唾を吐く

日本語訳 by 音時


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:オペラ部分の"Gallileo figaro magnifico..."の部分ですが、"Gallileo(ガリレオ)"は天才、figaroは"反権力的な登場人物"、"magnifico"はイケメンだということで、そのような人物たちもみんな区別なく地獄に来ている(主人公は地獄かどうかはわからない)という解釈を取りました。

:結局主人公は地獄からは抜け出ることができたのでしょうか…。「ボヘミアン・ラプソディ」
の物語としては、そのことには直接触れてはいません。でも、彼の心がどうなったのか、については歌われているように思います。歌詞だけみると救われない想いのようにも感じますが、この曲のメロディやアレンジにおいては決して悲観しているのではなく、明るいトーンで終わります。彼の心は最後に救われたのではないか…と思うのです。

 "どうってことない、風は吹くものだから…"…現世に生きるなかではいろんな出来事があるから、それを精一杯生きればいいだけ。いつかは誰もが天に召され、魂は浄化され、また新たな生命として生まれ変わるのが輪廻"…とそこまで解釈してしまうのは行き過ぎかな(^▽^;)。 

あくまでも「僕の解釈としては、」です。あなたの解釈はどうですか??


◆ライヴ・エイドのクイーンのステージはこの曲で始まり、フレディは観客の心をつかみ、そして…“Radio Ga Ga”でそれは完全なものになります!!