"Adult Education"って…そっち系(^▽^;) かと思っていましたが
和訳すると、結構、マジメな歌詞に思います…



「Privete Eyes」「H2O」と快進撃を続けた、ホール&オーツのベストが1983年にリリースされました。タイトルは彼らの音楽の特徴を言い当てた"ロックン・ソウル  Part1"。
ヒット曲とともに、新曲も2曲収録されていました。
(このジャケットのイラストがカッコよかったよね)
("Wait For Me"だけライブ音源でした)

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(アルバムジャケットはamazon.co.jpからいただきました)


◆その新曲が"Say It Isn't So"と"Adult Education"。今回は「アダルト・エデュケーション」を取り上げます。("Say It Isn't So"も大好きな曲です。こちらはまた今度)

◆この曲ポップというよりもダンサブルなサウンドで、このあとにリリースされる"Out Of Touch"とアルバム"Big Bam Boom"の前触れのような曲でした。そしてタイトルは…"アダルト"って言葉が、別にアダルト・コンテンポラリーとか、オシャレだったり都会的だとかいうイメージもありますが、やっぱり…"そっち系"を連想してしまいますね。(僕だけ?…じゃないですよね)
 「大人になるための教育」っていうと…やっぱり連想するのは"性の目覚め"的な…年上のひとの"手ほどき"とか…(^▽^;)

 でも、違ってましたね。まずはこの曲の歌詞(英語詞と日本語訳)をご覧ください。

Writer/s: DARYL HALL, JOHN OATES, SARA ALLEN
Publisher: Warner/Chappell Music, Inc.

Released in 1984
US Billboard Hot100#8
From The Album“Rock'n Soul Part 1”

"Adult Education"lyrics
(英語詞はこちらのサイトからいただきました



Adult, adult,
Adult
Education

大人 オトナ
オトナになる教育…って何だろう?

Afternoon in the homeroom,
they're about to let you go
And the locker slams
on the plans you had tonight
You've been messing around
with your boyfriend,
maybe better left alone
There's a wise guy that you know
who could put you right

ホームルームの午後
きみはもう帰してもらえるところだった
ロッカーがバタンと閉まり
今夜の計画もおじゃん
きみはボーイフレンドと遊び歩いてたから
ひとり居残りさせられるのがいい
"賢者"がいるんだ わかるだろ?
きみを正しく矯正してくれるのさ

In the lot, the boy that's idling by
doesn't rev your heart
'Cause it's only lonely spots
he shares with you
And the long halls and the gray walls
are gonna split apart
Believe it or not
there's life after high school
That's why

本当は
遊んでばかりのボーイフレンドが
きみのハートはときめかすことはない
だってヤツがきみと過ごすのは
人のいない淋しい場所だけだから
そして長い廊下や灰色の壁は
きみたち2人を引き離してしまう
信じようと信じまいと
それが学校卒業後の人生さ
だからね

The student body's got a bad reputation
(oh yeah, oh yeah)
What they need is adult education
You go back to school, it's a bad situation
(oh yeah, oh yeah)
What you want is an adult education
oh yeah

学生たちには"悪い評判"がつきまとう
(oh yeah, oh yeah)
必要なのは"大人の教育"なんだ
学校に戻ったとしても 状況はよくないぜ
(oh yeah, oh yeah)
きみが求めるのは"オトナの教育"だから
oh yeah

The teacher don't know about
 how to deal with the student body
And the underclassmen
are flashing hot and cool
All your girlfriends care about
the watch you wear and talkin' about it
Believe it or not
there's life after high school
That's why

教師にはわからない
学生たちをどう扱っていいのか
低学年の連中下はすぐに
カッとなったり冷めたリするのさ
女友達の関心は着てる洋服のこと
そんなことばかり話してるんだ
信じようと信じまいと
それが学校卒業後の人生
だからさ…

The student body's got a bad reputation
(oh yeah, oh yeah)
What they need is adult education
You go back to school, is a bad situation
(oh yeah, oh yeah)
What you want is an adult education
Oh yeah

学生たちは"使えねえ"って言われるんだ
(oh yeah, oh yeah)
必要なのは 世間の"大人の教育"さ
学校に戻ったとしても 状況は厳しいぜ
(oh yeah, oh yeah)
きみが求めるのはオトナの教育だから

They're calling it a preparation
You're waiting for a separation
You're nothing but another odd number
Memories that you won't remember
So you got a little education
And a lot of dedication
But you want a little night school
Maybe some of it will rub off on you

人はそれを"準備"と呼ぶよね
きみは"独立"を待ち望んでる
しょせん 半端な存在に過ぎず
思い出なんて忘れてしまうのに
だからきみはちょっと勉強をして
少し真剣に向き合ってみるんだ
でもきみはちょっとばかし
"夜学"で学びたくなってしまう
おそらく少しは身に付くものもある

The boys are busy in the mirrors
Trying to imitate their heroes
You make it with a false surrender
More memories you won't remember
The senior with the junior Miss
I wonder what the junior wishes
That she could graduate to adult
That she could graduate to adult kisses

少年たちは鏡を熱心にのぞいては
ヒーローの真似をしようとしてる
そんなもん"間違った屈服"さ
思い出を作ったって忘れてしまうのに
卒業する先輩とくっついた女の子
その娘って何を望んでるんだろう?
卒業してオトナになったら…
卒業して
オトナのキスができるようになったら…

Adult education
Adult education
Adult education it's a bad situation
Adult education

大人の教育
大人になる教育
オトナの教育 ひどい状況さ
オトナになる教育…

Adult, adult, educate, educate, education
Adult, adult, adult, educate, educate, education
Adult, adult

大人、オトナ、教育、教育ってなんだ?
大人らしく 大人っぽくって?
その教育ってなんだ?
大人、オトナ…

(Words & Idioms)
slam=バタンと閉まる、急に閉る
the lot=《口語》 全部,なにもかも.
student body=〈米〉〔一つの高校・大学などの〕全学生
underclassmen=下級生
odd number=奇数(odd=半端もの)
rub off on=〔こすり落とされて~に〕付着する、移る

日本語訳 by 音時

◆この曲のSongfactsページに書いてあったこと(2015年にSongfactsがダリルに行ったインタビューによると)を紹介します(英語サイトを和訳するので大意ってことでお願いします)。

この曲は今でも僕が信じてることについて歌ってるんだ。この世のなかで大きな問題の一つは、大人にならない人達がいることだよ。実際にはどんなに年を取ったとしてもね。この曲は学校生活を卒業したあとの人生ってもんを想い出させるんだ。世の中を別な角度から見たり、別な世界は間違ってたり、意味のない世界だったりする。そうさ これが本当の世界ってもんなんだ…。

日本でもそうかもしれませんが、米国、海外でも「人生のなかで高校生活が一番楽しかった」とオトナになってから語る方がいらっしゃいますね。楽しかった思い出にケチをつけるわけではありませんが、この曲"Adult Education"は、必ずしも高校生活が楽しくなくて早く大人になりたいと思ってた人もいるということや、学校を卒業したあとも人生を生きていかないといけないよ、ってことを歌っているように思います。
・男友だちは、いつだって自分を人けのない場所に連れていこうとする。キスなどをしようと…(^▽^;)。 はたまた鏡を見て、ヒーローの真似をしたり…。
・女友だちの話題は、いつだってファッションや流行について…。
・(将来を考えて)ちょっと勉強に向き合ってみる…。

Adult_Education

◆この部分…
The student body's got a bad reputation
(oh yeah, oh yeah)
What they need is adult education

学生たちは"悪い評判"を得るんだ。
「大人の教育」を必要としてるのさ。

意訳ですが「学生は(現実がわからないから)使えねえ」なんていうのが"Bad Reputation"で、
だから「大人の教育」=現実ってものを知ること、が必要とされてる…って意味だと解釈しました。
でも、

You go back to school, is a bad situation
(oh yeah, oh yeah)
What you want is an adult education

学校に戻ったとしても 状況は厳しいぜ
(oh yeah, oh yeah)
きみが求めるのはオトナの教育だから

ここはちょっと和訳に自信がありません。大人になった彼女が"もし学校に戻った"ところで、"Bad Situation"であるというのは何故か?
そこで、"They"が必要としている"Adult Education"と、"You"が欲している"Adult Education"はひょっとして違うものを指しているのでは?と思いました。

いわゆる社会が若者に対して"現実をわからせろ!"という「Adult Education」と、女子高生が少し背伸びをして、早くオトナになりたいという「Adult Education」。後のものは「オトナの教育」とカタカナにしてみました(^▽^;)。
社会が求める「大人の教育」、高校生が欲しがる「オトナの教育」…同じ"Adult Education"という言葉ですが、「大人」「オトナ」って何だろう?ってことを改めて、ダリルはサラ・アレンの力を借りて歌詞を書いたのかな???と思いました。