ずっとずっと、心で泣いても
笑顔を見せて続けていくんだ…。





 ホンワカしたイントロからロマンチックな優しい歌声。"ジャマイカ…"って歌ってるのを知って何か夏の日の出来事なのかな?なんて空想したりして聴いていました。
"On And On"…繰り返し、ずっと…。コーラスの"On and on"はラストには高い声で歌われるのが、歌が終わっても何かが"繰り返し続けられていく"…んですね。この曲でスティーブン・ビショップのファンになった人も多いんじゃないでしょうかね。

◆この曲をスティーブン・ビショップがジャマイカで書いたのか…と言われると、どうもそうではないようです。この曲のSongfactに次のように書いてありました。

 ビショップは個人的な経験からは歌を作りません。"僕はいつもタイトルから歌を作るんだ。僕は当時住んでいたシルバーレイクの食料品店のなかを歩いてたんだ。そのとき"On and On"のアイデアが浮かんだのさ。僕の家の女主人が家の周りに異国情緒のある花を沢山植えていたんだ。だからジャマイカのようなどこかの国を舞台にした歌を何か書きたいと思ったのさ"

な、なんと、テキトーなスティーヴン!(-_-;)

OnANDON


◆そんなわけでこの曲はスティーブンの空想の恋の物語。舞台はジャマイカ。
・ジャマイカには可愛い女の子はいっぱいいるって聞くけど、手癖が悪いから気をつけなよ、って、スティーブン、ジャマイカのことを何を根拠にディスるのでしょう?(^-^;

・でもスーはそんなジャマイカの女の子?年上の男サムに恋してしまいました。
"Take him from the fire into the frying pan"ですが、英語に"out of the frying pan and into the fire"って慣用句があるんですね。この慣用句のもじりかと思います。"Take him from…"の意味は"悪い状況から脱出してもさらに悪くなってしまう"っていう意味(一難去ってもう一難"に近いかな)。

  "Frying Pan"と"fire"だと、やっぱり"fire"の方が熱いし、状況が悪化してる感じです。したがって、"フライパンから出たところで、炎のなかに行くことになる"="恋はうまくいったとしても難しいのには変わらない"と意訳。年が大きく離れたカップルが幸せになるのは難しいってことかな?と思いました。

・自分の彼女が別な男とキスしてるのを目撃してしまったジミー。梯子を持ってきて空から星を盗もうとします。この例えは"気を紛らわそうとムダなことをとにかくやり続けよう"としてるのかな。

・そして僕…。僕も彼女に置き去りにされてしまった。でも僕は僕だ。日焼けしたまま、お気楽でいることにする。また恋をして(心を放り投げて)、僕に合った人を見つけるさ(心が落下するところを確かめる)。

・みんなずっとずっと、心で泣いても笑顔を見せて、続けていくんだ…。

https___images.genius.com_


Songwriters BISHOP, STEPHEN
Lyrics c Universal Music Publishing Group, DOWNTOWN MUSIC PUBLISHING LLC

Released in 1977
US Billboard Hot100#11
From The Album"Careless"

:原詞は太字

Down in Jamaica
They got lots of pretty women
Steal your money
Then they break your heart

Lonesome Sue,
she's in love with ol' Sam
Take him from the fire into the frying pan

ジャマイカあたりじゃ
可愛い女の子が沢山いるっていうね
でも きみのお金をそっと抜いたりして
きみの心は傷つけられる

スーはひとりぼっち
年上のサムに恋してる
その恋はうまくいったとしても
難しいのには変わらない

On and on
She just keeps on trying
And she smiles
when she feels like crying
On and on, On and on, On and on

ずっと ずっと
スーは彼との関係を続けようとする
彼女は笑顔を見せるのさ
泣きたい気分のときにだって
続けようとするのさ
繰り返すんだ ずっと ずっと

Poor ol' Jimmy
Sits alone in the moonlight
Saw his woman kiss another man

So he takes a ladder
Steals the stars from the sky
Puts on Sinatra and starts to cry

かわいそうなジミーは
一人で月明かりの下で座ってる
彼の彼女が別な男とキスしてるのを
見てしまったのさ

だからジミーは梯子を持ってきて
空から星を盗もうとするんだ
シナトラの曲をかけてね
そして彼は泣き始めるのさ

On and on
He just keeps on trying
And he smiles
when he feels like crying
On and on, On and on, On and on

ずっとずっと
手が届くはずないのに
星をつかもうとするジミー
泣きたい気分のくせに
笑顔をとりつくろって
続けようとするのさ
繰り返すんだ ずっと ずっと

When the first time is the last time
It can make you feel so bad
But if you know it, show it
Hold on tight
Don't let her say goodnight

出会い、それが別れと同じなら
とても悲しいことに違いない
でももし きみが知っているなら
見せてほしいんだ
彼女をしっかりと抱きしめて
"おやすみ"なんて言わせない方法を...

Got the sun on my shoulders
And my toes in the sand
Woman's left me for some other man

Aw, but I don't care
I'll just dream and stay tan
Toss up my heart
and see where it lands

僕は太陽を背に受けてるけど
つま先は砂に埋まったままなんだ
彼女は他のヤツのところに行き
僕は置き去りにされてしまったのさ

でも気にしないよ
僕はただ夢を見て
このまま日焼けしたままでいるさ
心を放り投げて
落ちる場所を確かめてみるよ

On and on
I just keep on trying
And I smile when I feel like dying
On and on
On and on
On and on

ずっと ずっと
僕は誰かに恋していくよ
辛くて弱音を吐きたいときだって
笑顔を浮かべていくさ
ずっとずっと
続けて行くんだ
これからもね

On and on,
On and on,
On and on

誰もが
頑張って生きてるんだ
笑顔を浮かべてね

On and on,
On and on,
On and on

僕もこのままでやっていくよ
何度も 何度も
ずっと ずっと…

日本語訳 by 音時

e310672084.1
なんと"On and On"にはこちらのシングルジャケットもあったんだ。
邦題も「初恋の渚」とついておる!おいおい、そんな歌詞か…(^▽^;)。





◆2007年発売の槇原敬之の曲をN.Yのアーチスト達が英語で歌います"Noriyuki Makihara Songs from N.Y."。このアルバムのなかで「どんなときも」をカバーしてるのがスティーブン・ビショップ。 "Anytime I want to,Anytime I need to…"Bishop



◆この曲もセツナい。アルバム"ケアレス"から「One More Night」です。